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駅弁季語 - 毎日jp(毎日新聞)
 
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駅弁季語

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薬膳 竹篭めし~高崎線・上越新幹線ほか(群馬県)

 駅弁のヘルシー志向化は、ますます熱を帯びているが、高崎駅に、はっきり「薬膳」と効能を打ち出す駅弁が登場した。

 容器は、二次使用も可能な頑丈な竹篭で、シュウマイや小龍包のせいろのようにも見える。フタには「自然にやさしく 身体にやさしく やさしさにこだわって作りました」の文字。容器にも内容にも、とことんこだわっているのがうかがえる。

 フタを開けて、まず目に飛び込んできたのは、鮮やかな黄色いご飯! カレーかサフランライスかと思ったら、うこんライスだった。うこんは飲酒前に飲むと二日酔い予防になる、と聞き、以前は錠剤をバッグの中に忍ばせていたものだが、健胃、利胆、などにも有効らしい。そのうこんライスの上にのっているのは、マイタケ、鶏肉、ギンナン、ゴボウ、レンコン、群馬名物の花豆、そして薬膳には欠かせないクコの実とマツの実、などなど…。揚げ物や炒め物など、油をつかった料理がひとつもなく、実にヘルシーである。

 いつもなら、駅弁を広げたら、ビールにするか地酒を傾けるか迷うところだが、この駅弁にはお茶が似合う。しかもドクダミ茶とか黒豆茶とか、健康茶がよい。セットで販売してくれればうれしい…とも思う。

 おかずを箸で掻き分けて、うこんライスを食べてみると、ほんのり苦味を含んだエキゾチックな香りがする。マイタケと根菜類は歯ごたえがよく、木の実の類は濃厚な味わい。圧倒的に存在感があるのは花豆だ。嬬恋村などの標高1100メートル地帯で収穫される濃紫色の豆は、野趣に富んだ華やかな味わいだ。

 気軽に薬膳に親しめる駅弁、「薬膳 竹篭めし」。ときにはこんな嗜好の駅弁もいい。

 2007年10月12日

小林しのぶ(こばやし しのぶ)
フリーランスライター、エディター、駅弁愛好家。
千葉県生まれ。年間150日以上が旅の生活。駅弁は約4000個を食破。
宿泊&取材したホテル・旅館は約2000軒。
特技=飲む、打つ、よけいな土産を買う
趣味=飲酒、世界のカジノ巡り、南の島でぼーっとすること
著書に『「駅弁」知る、食べる、選ぶ』(JTBパブリッシング)、『駅弁王』(双葉社)、『ニッポン駅弁大全』(文藝春秋)などがある。

<駅弁季語> 花見、紅葉狩り、雪見――旅の楽しさは四季折々。お供のお弁当も旅の目的に合わせて選びたいものですね。駅弁季語とは、駅弁を通して季節を楽しむためのキーワード。月替わりの季語に添って、小林しのぶさんが旬の駅弁と旅をナビゲートします。
 

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