ヨーク大学 (カナダ)
ヨーク大学(英語: York University)は、オンタリオ州、トロントに本部を置くカナダの州立大学。1959年創立、1960年大学設置。大学の略称はYork。 カナダで3番目に大きい総合大学。大学の公式ロゴには、カナダの公用語でもあるフランス語で Université York とも表記されている。高等教育機関のキャンパスの中ではカナダで一番広いキールキャンパスと、英語とフランス語の両言語での教育に力を入れているリベラル・アーツが主のグレンドンキャンパスから成り、双方のキャンパスを含めてほぼ5万人の学生が集う。大学院は、オンタリオ州で2番目に大きく、様々な分野の科目を専攻することができ、24の研究機関がこの大学に本拠地を置いている。155を超える国からの留学生が集う、インターナショナルな大学としても知られており、毎年2月に「マルチカルチュラル・ウィーク(多文化週間)」という多文化を賞賛する大きなイベントを催している。日本からの交換留学生も受け付けており、提携校に、慶應義塾大学、早稲田大学、名古屋大学、明治大学、獨協大学がある。
ヨーク大学 | |
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大学設置 | 1960年 |
創立 | 1959年 |
学校種別 | 州立 |
設置者 |
Board of Governors of York University (ヨーク大学理事会) |
本部所在地 | オンタリオ州、トロント |
学生数 | 53,974 |
キャンパス |
キール(ノースヨーク) グレンドン(トロント) |
学部 |
文学部 教育学部 環境学部 芸術学部 健康学部 理工学部 アトキンソン一般・専門教養学部 シューリック・ビジネススクール グレンドン教養学部 |
研究科 |
ヨークリサーチセンター オズグッドホール・ロースクール シューリック・ビジネススクール(大学院) 大学院学部 |
ウェブサイト | http://www.yorku.ca/ |
キャンパス
キャンパスは、ノースヨークに位置するメインのキールキャンパスと、トロントに位置するグレンドンキャンパスとがある。学生たちは、取る科目によっては、この2つのキャンパスを行き来しなければならないことがあり、無料のシャトルバスでキャンパス間を移動できるようになっている。これらのキャンパスの他に、大学内では多少別機関として扱われているオズグッドホール・ロースクールとシューリック・ビジネススクールがあり、これら2つの機関はトロントのダウンタウンにある施設でも教科を教えている。
ヨーク大学もトロント大学と同じく、イギリスにならったカレッジ制度(学寮制)を採用しており、全部で9つのカレッジが双方大学に存在するが、そのほとんどはキールキャンパスに属している。各カレッジには学生寮も併設しており、トロント市外からの学生や、カナダ国外からの留学生などの多くが生活している。また、各学生は、寮生でなくとも、各カレッジに所属しなければならい決まりになっている。
キールキャンパス
カナダで一番広いとされるこのキャンパスには、大学の学部のほとんどと、グレンドンカレッジを除く全カレッジ、オズグッドホール・ロースクール、シューリック・ビジネススクールが本拠地として構えている。ヨーク大学とは別の学校として、セネカ専門学校(セネカ・カレッジ)のキャンパス[1]も敷地内に存在しており、このセネカとヨークとの間で提携された特定の教科も学生たちに提供されている。
全5つのうちの4つの図書館施設もこのキャンパスに集中しており、ほとんどの学術機関はここにあるといっていい。学術機関の他に、無料カウンセリングセンターを含む学生サービス施設や、小さな映画劇場、トレーニングジム、各カレッジの地下などに設置されていることの多いパブや、ヨークレーン(York Lanes)と呼ばれる小さなショッピングモールなども設置されており、学生の勉強面以外での生活をサポートできるようになっている。また、カナダの有名なコーヒーショップ、ティム・ホートンズの支店は、このキャンパス内に3つも存在する。
学生寮の他に、ヨーク大学が運営するアパートも何棟かこのキャンパスにあり、学生や教授、大学で働く人々がこのキャンパス敷地内で生活していることになる。
また、このキャンパスには、カナダガンが多く生息・繁殖し、夏場にはよく群れで草をむしっている姿や、集団で道路を渡る姿などを見かけることができる。
このキャンパスの唯一の問題点は、治安である。トロントの中でも、一番治安が悪いと噂される区画の近くに位置するせいもあってか[2]、レイプや強盗、殺人などの犯罪がキャンパス内で起きることも少なくない。大学側は、24時間のセキュリティサービスやパトロールをするなどして、予防に努めているが、完全な予防対策はまだまだ難しいところである。
グレンドンキャンパス
ドンリバー流域近くに建てられたこのキャンパスは、生い茂る緑と歴史を感じさせるヨーロッパ風の中庭が印象的な、リベラルアーツカレッジである。このキャンパス周辺は、トロントで一番高価な家が並んでいるという噂されるエリア[3]でもある。このキャンパスの特色は、フランス語と英語でのバイリンガル教育に力を入れていることで、このカレッジに所属する学生は、必須教科としてフランス語を習得せねばならないことになっている。
このキャンパスに主に集う生徒の数は2,400人、クラスの平均人数も20人と、キールキャンパスに比べると随分小規模ではあるが、その分、コミュニティ内のメンバーをお互いよく知ることができるシステムになっている。
歴史
テンプレートの呼び出しエラー: 廃止されたTemplate:翻訳中が呼び出されています。 {{翻訳中 を {{翻訳中途 としてください。この項目「ヨーク大学 (カナダ)」は途中まで翻訳されたものです。(原文:en:York University 14:27, 24 January 2008) |
ヨーク大学は、1959年3月26日にオンタリオ州議会にて王室からの承諾を得たヨーク条例によって、建設された。(カナダは、イギリス連邦王国下にある立憲君主制国家である。[4])大学初の授業は、1960年にトロント大学キャンパス内にあるファルコナーホールにて、総勢76名の生徒と共に行われた。1961年の秋には、ヨークはグレンドンキャンパスへと移り、リベラルアーツとパート・タイム制(と呼ばれる一種の定時制)の社会人教育に力を強調していくかたちとなった。今日でも大学にて様々な方面で名誉とされているマーレイ・ロス(Murray Ross)がヨーク大学初代の総長であった。
マーレイ・ロスが新しくヨーク大学の総長への任命の誘いを受けたときは、彼はまだトロント大学の副総長を務めていた。当時は、ロスの力強い大学の展望がヨーク大学とトロント大学を全く別個の施設と導くまで、ヨーク大学はトロント大学の管轄と同等の一キャンパスとみなされていた。(マーレイ・ロス著『The Way Must be Tried: Memoirs of A University Man』(意訳:『試されなければいけない道:大学の男回想録』より 1992年)
1965年には、ヨークはその本拠地をキールキャンパスへと移した。トロント市の北端に位置するそのキャンパスは、比較的産業地区だったその地域の中では若干孤立した建物であった。今でも石油倉庫施設が、大学の道を挟んだ向かい側にそびえている。大学のいくつかの初期建築物は、トロントの寒い気候には不適切なその広すぎる建物間の空間や、デザインなどのせいで、多くの人たちから不評をかっていたが、ここ20年程では、小さなショッピングモールであるヨークレーンやホッケー・アリーナをはじめ、スチューデントセンター、芸術学部棟、コンピューターサイエンス棟やビジネス経営学部棟など、キャンパスは新しい建築物で埋め尽くされるようになってきている。また同じくキャンパス内に2004年に建てられたテニス・スタジアムであるレクソール・センター(The Rexall Centre)は、「ロジャース・カップ」の会場となっている。
トロント市自体のさらなる拡大により、ヨークは今ではグレータートロントエリア(GTA)内では比較的中心地に位置するようになった。
参考文献
- ^ Seneca@York http://www.senecac.on.ca/cms/about/yorklocation.jsp 2008年1月27日閲覧
- ^ globandmail.com http://www.theglobeandmail.com/servlet/story/RTGAM.20060422.wxneighbour22a/BNStory/National/home 2008年1月27日閲覧
- ^ Bridal Path Real Estate (ブライダルパス不動産) http://www.torontolandlord.com/4a_custpage_11123.html 2008年1月31日閲覧
- ^ カナダ大使館 - カナダについて http://www.canadanet.or.jp/about/geninfo.shtml 2008年2月12日閲覧
マーレイ・ロス著(Ross, Murray.)(1992) "The Way Must be Tried: Memoirs of A University Man."(意訳:『試されなければいけない道:大学の男回想録』) トロント:Stoddart Publishing Company