アリューシャン地震 (1965年)
1965年のアリューシャン地震(アリューシャンじしん)あるいはラット諸島地震(ラットしょとうじしん)は、協定世界時1965年2月4日5時1分(現地時刻2月3日19時1分)、アリューシャン列島のラット諸島近海を震源として発生した地震。
アリューシャン地震 | |
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本震 | |
発生日 | 1965年2月4日(UTC) |
座標 | 北緯51度17分 東経178度33分 / 北緯51.29度 東経178.55度座標: 北緯51度17分 東経178度33分 / 北緯51.29度 東経178.55度 |
規模 | モーメントマグニチュード(Mw)8.7 |
最大震度 | メルカリ震度階級VI |
津波 | 10.7m |
地震の種類 | 海溝型地震 |
被害 | |
被害地域 | アメリカ合衆国アラスカ州 |
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プロジェクト:地球科学 プロジェクト:災害 |
概要
編集マグニチュード (Mw) は8.7で、シェミア島で10mを超える津波を観測したが[1]、被害は非常に小さかった。
順位 | 名称 | 発生日(UTC) | 規模(Mw) |
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1 | チリ、バルディビア | 1960年5月22日 | 9.5 |
2 | アラスカ、プリンス・ウィリアム湾 | 1964年3月28日 | 9.2 |
3 | スマトラ島・アンダマン諸島 | 2004年12月26日 | 9.1 |
東北地方太平洋沖地震 | 2011年3月11日 | ||
5 | カムチャツカ半島東方沖 | 1952年11月5日 | 9.0 |
6 | チリ、ビオビオ | 2010年2月27日 | 8.8 |
エクアドル・コロンビア | 1906年1月31日 | ||
8 | アリューシャン列島、ラット諸島 | 1965年2月4日 | 8.7 |
9 | アリューシャン列島、ユニマク島 | 1946年4月1日 | 8.6 |
アッサム・チベット | 1950年8月15日 | ||
アリューシャン列島、アンドレアノフ諸島 | 1957年3月9日 | ||
スマトラ島北部 | 2005年3月28日 | ||
スマトラ島北部西方沖 | 2012年4月11日 | ||
規模はアメリカ地質調査所による |
地学的環境
編集アリューシャン列島は火山島の連なる島弧であり、太平洋プレートが北アメリカプレートの下へ潜り込むことによって生じたものである。このプレート境界、アリューシャン海溝では、これまで多くの巨大地震が発生している。
特徴
編集地震
編集余震の分布から、この地震はプレート境界に沿った長さ600kmの断層破壊によるものと考えられている[2]。エネルギー放出の形態は、プレート境界面に沿った3つのアスペリティの存在を示唆しており、それぞれのアスペリティがエネルギーを放出している。津波モデルも、上側のプレート内部の3つの構造的「ブロック」と関連付けると、この地震が3回のサブイベントから成るという説を補強する[3](連動型地震)。
本震から2か月近く後に、マグニチュード7.6の地震が発生し、小規模な津波を発生させた[4]。これは余震ではなく、沈み込むプレート内(アウターライズ)内で発生した正断層型の地震で、本震より前に発生した地震に誘発されたものである[5]。
津波
編集津波の最大遡上高は、シェミア島で10.7m、アムチトカ島で2.0m、アッツ島で1.6m、ハワイのカウアイ島北部で1.1m。ペルー、エクアドル、メキシコ、カリフォルニア、日本、ロシア東部でも津波が観測された[4]。
被害
編集津波はアムチトカ島に1万ドル相当の被害をもたらした[1]。アッツ島とシェミア島では被害はより小さく、地震により道に亀裂が走った程度だった[要出典]。
脚注
編集- ^ a b USGS (26 October 2009). “Historic Earthquakes Rat Islands, Alaska”. 8 March 2010閲覧。
- ^ Beck, S.L.; Christensen D.H. (1991). “Rupture Process of the February 4, 1965, Rat Islands Earthquake”. Journal of Geophysical Research 96 (B"): 2205–2221. Bibcode: 1991JGR....96.2205B. doi:10.1029/90JB02092 2010年3月8日閲覧。.
- ^ Johnson, J.M. (1999). “Heterogeneous coupling along Alaska-Aleutians as inferred from Tsunami, Seismic and Geodetic Inversions”. In Dmowska R. & Saltzman B.. Tsunamigenic Earthquakes and Their Consequences. Advances in Geophysics. 39. pp. 28–55. ISBN 978-0-12-018839-0 2010年3月8日閲覧。
- ^ a b NGDC. “Search result for 1965 Alaska earthquakes”. 8 March 2010閲覧。
- ^ Abe, K. (1972). “Lithospheric normal faulting beneath the Aleutian trench”. Physics of the Earth and Planetary Interiors 5: 109–198. Bibcode: 1972PEPI....5..190A. doi:10.1016/0031-9201(72)90091-X.