盲導犬クイールの一生
『盲導犬クイールの一生』(もうどうけんクイールのいっしょう)は、秋元良平(写真)・石黒謙吾(文)による写真集である。
ラブラドール・レトリーバーの盲導犬、クイール(1986年6月25日 - 1998年7月20日、英語でquill「鳥の羽根」)の生涯を描く。
ドラマ化、映画化(タイトルは『クイール』)もされた。
モデルは実在する訓練士、多和田悟。
ドラマ版
編集NHK総合テレビの月曜ドラマシリーズで2003年6月16日から7月28日まで全7話が放送された[1]。視覚障害者と盲導犬を取り上げた作品であり、解説放送(副音声。当時はNTSCのみ)が行われた。
主なスタッフ
編集- 脚本:寺田敏雄[1]
- 音楽:渡辺雄一
- 演出:岡崎栄・渡辺一貴・新田真三
- 製作統括:諏訪部彰夫(NHKエンタープライズ21)・浅野加寿子(NHKドラマ番組部)
- 共同制作:NHKエンタープライズ21
キャスト
編集- 仁井家(パピーウォーカー)
- 仁井家の周辺人物
- 水戸家(ブリーダー)
- 水戸家の周辺人物
- 渡辺家(盲導犬使用者)
- 渡辺家の周辺人物
- 盲導犬訓練所
- その他の登場人物
- ホームレスの男性:不破万作(4)
サブタイトル
編集- はじめてのさようなら
- 夜泣きと散歩デビュー
- 旅立ちの時
- 犬嫌いのパートナー
- 青空の記憶
- もう一度会いたい
- ありがとうクイール
映画版
編集クイール | |
---|---|
Quill | |
監督 | 崔洋一 |
脚本 |
丸山昇一 中村義洋 |
原作 |
秋元良平(写真) 石黒謙吾(文) |
製作 | 久松猛朗 |
製作総指揮 | 迫本淳一 |
音楽 | 栗コーダーカルテット |
撮影 | 藤澤順一 |
編集 | 川瀬功 |
製作会社 | クイール製作委員会 |
配給 | 松竹 |
公開 | 2004年3月13日 |
上映時間 | 100分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 22.2億円 |
『クイール』は2004年の映画作品。監督は崔洋一。主演は小林薫と椎名桔平。
あらすじ
編集ラブラドール・レトリーバーの子犬が生ませの親である水戸レンの願いから盲導犬になるために訓練士・多和田に預けられる。おなかに鳥が羽根を広げたようなブチがあることから、パピー(子犬)ウォーカーの仁井夫妻によって“クイール”と名づけられ、1年間、夫妻のもとで愛情一杯に育てられる。盲導犬訓練センターでの本格的な訓練が始まり、のんびり屋でマイペースなクイールはヴェテラン訓練士の多和田でさえ手を焼く。やがてクイールは立派な盲導犬へと成長し、視覚障害者の渡辺とめぐり会う。初めこそ息の合わなかった渡辺とクイールであるが、ハーネスを介して伝わってくる「クーちゃん」の思いやりに、渡辺は次第に心を開くようになり、互いにかけがえのない存在になっていく。しかし、クイールとの生活が2年を過ぎた頃、渡辺は重度の糖尿病の合併症で入院。クイールは小学校などでのデモンストレーション犬として使われる。3年後、渡辺と3度目の別れを経験する。その後、クイールは盲導犬として働くこともなく、仁井夫妻のもとでのんびりと余生を送り、8年後、12歳と25日の生涯を静かに閉じる。
主なスタッフ
編集- 監督:崔洋一
- 脚本:丸山昇一・中村義洋
- 音楽:栗コーダーカルテット
- 撮影:藤澤順一
- 照明:金沢正夫
- 美術:今村力
- 録音:小野寺修
- 編集:川瀬功
- ドッグトレーナー:宮忠臣
- 盲導犬監修:多和田悟
- 人形操演指導:ふたむらななこ
- 特殊造型:メイクアップディメンションズ(江川悦子、神田文裕)
- 音響効果:カモメファン(斉藤昌利)
- デジタルエフェクト:日本エフェクトセンター
- 現像:IMAGICA
- MA:日活スタジオセンター
- スタジオ:東映京都撮影所
- エンドロールの絵:亀岡市立亀岡小学校・亀岡市立曽我部小学校の子供たち
- 協力:関西盲導犬協会、亀岡市 ほか
- 協賛:わかさ生活
- 企画:中川滋弘
- プロデュース:榎望、山本一郎
- 制作プロダクション:松竹
- 製作:クイール製作委員会(松竹、テレビ東京、テレビ大阪、衛星劇場、日本出版販売)
キャスト
編集- 渡辺満:小林薫
- 多和田悟:椎名桔平
- 仁井勇:香川照之
- 仁井三都子:寺島しのぶ
- 渡辺祺子:戸田恵子
- 久保マスミ:黒谷友香
- 渡辺美津子:櫻谷由貴花
- 渡辺悦男:松田和
- 水戸レン:名取裕子
- 戸塚裕史:石田太郎
- 酒井雄一:水橋研二
- 蒲田洋子:坂上智恵
- 矢口京子:谷川清美
- 高橋光夫:吉田康平
- 水戸乾二:寺井健人
- 塚本徹:落合充
- 片岡智則:野村克也
- 川本:小市慢太郎
- 吉永:宇宙亭くいだおれ
- 石橋:佐藤貢三
- 金子:日出行雄
- 高野:中川智弘
- 平田:山崎清秀
- 桜井:仁枝玲子
- 獣医:山田昭彦
- 民家の主婦:宮本毬子
- 盲導犬クイール:チビチビクー(幼犬)、ビート(3ヶ月時)、チビクー(7ヶ月時)、ラフィー(成犬)、ユマ(老犬)
香港映画版
編集盲導犬クイールの一生 | |
---|---|
タイトル表記 | |
繁体字 | 小Q |
簡体字 | 小Q |
英題 | Little Q |
各種情報 | |
監督 | ロー・ウィンチョン(羅永昌) |
出演者 |
サイモン・ヤム ジジ・リョン ヒム・ロー チャーリー・ヤン ロジャー・クォック |
製作会社 |
星皓影業 亜洲電視 中影股份 |
配給 | 嘉樂影片發行 |
公開 |
2019年8月15日 2019年9月12日 2019年9月20日 |
上映時間 | 100分 |
製作国 | 香港 |
言語 | 広東語 |
『盲導犬クイールの一生』(原題:小Q、英題:Little Q)は、2019年の香港映画。監督はロー・ウィンチョン。日本のベストセラー小説『盲導犬クイールの一生』を原案。
キャスト
編集脚注
編集注釈・出典
編集- ^ a b NHK放送文化研究所 編『NHK年鑑2004』日本放送出版協会、2004年10月31日、181頁。
参考文献
編集- 『盲導犬クイールの一生』 石黒謙吾・秋元良平 文藝春秋 ISBN 4163572600
- 『クイールへの手紙』 石黒謙吾・秋元良平 文藝春秋 ISBN 4163650407
- 『盲導犬になったクイール』 秋元良平 あすなろ書房 ISBN 4751517937
- 『クイールを育てた訓練士』 多和田悟・矢貫隆 文藝春秋 ISBN 4163597301
- 『クイール流 愛犬のしつけ方』 多和田悟・渡辺格 ISBN 4408403024
- 『クイールはもうどう犬になった』 こわせたまみ・秋元良平 ひさかたチャイルド ISBN 4893255800
- 『クイール―写真絵本映画「クイール」』〈ぴあMOOK〉 ぴあ ISBN 4835606280
外部リンク
編集- クイールの部屋
- 【盲導犬クイールの一生】 NHK月曜ドラマシリーズ
- goo 映画
- クイール - allcinema
- クイール - KINENOTE
- 月曜ドラマシリーズ 盲導犬クイールの一生 - NHK放送史
- 盲導犬クイールの一生 - テレビドラマデータベース
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