ビジコン (テレビゲーム)

東京芝浦電気が発売した家庭向けテレビゲーム

ビジコンVISICOM)は、東京芝浦電気(現:東芝)1978年4月1日に発売した家庭向けテレビゲーム[1]

ビジコン
メーカー 東京芝浦電気(現:東芝)
種別 据置型ゲーム機
世代 第2世代
発売日 1978年4月1日
テンプレートを表示

概要

編集

東芝が1978年4月1日に発売した、国産では初のマイコンを内蔵したカセット交換式テレビゲーム。開発はテレビ事業部が担当、米国RCA社開発のテレビゲーム「RCA Studio II」をベースに、同社のマイクロプロセッサを使用してカラー化させたものである。発売した東芝は玩具店の販売ルートを持たなかったため、販売は家電ルートで行われた。本体価格54,800円[1]

コントローラはテンキーのみのパッドであるが、ジョイスティックのオーバレイを被せることでジョイスティックにもなる(スティックの傾きで2・4・6・8を中で押すだけなので使わなくてもプレイは出来る)という独特な物であった。また本体にあらかじめ5種類のソフトウェアが内蔵されており、カセットがなくても遊ぶことが出来た。本体はメタルパーツを多用して、いかにも家電メーカーらしい高級感溢れる作りになっていた[1]

描画性能はエポック社カセットビジョンにも劣る物であるが、本体側にマイクロプロセッサを持たせて、プログラムROMカセットでソフトウェアを供給している点が、カセットビジョンと大きく異なる点である。

ハードウェア

編集

本体内蔵ソフト

編集
パッド操作で画面上のドットを動かして任意の画を描画する。
投球した後で球を上下に移動させてピンに当てる。
  • 模様書き
落書きと同じだが、一定の模様を描くと同じ模様が自動で繰り返し描画される。
対向車にぶつからないように自分の車を左右に移動させる。ギア2段。
  • 加算ゲーム
画面に表示される3つの数字の合計をパッドで入力する。

メモリマップ

編集
アドレス サイズ 内容
0000H - 07FFH 2KB 本体内蔵ゲームROM
0800H - 0FFFH 2KB カセット用ROMエリア
1000H - 10FFH 0.25KB ワークRAM
1100H - 11FFH 0.25KB ディスプレイRAM(カラー上位ビット)
1200H - 12FFH (未使用)
1300H - 13FFH 0.25KB ディスプレイRAM(カラー下位ビット)

仕様

編集
  • CPU: RCA 1802(1.78MHz)
  • 内蔵ROM: 2Kバイト(5種類の本体内蔵ソフト含む)
  • 外部ROM: 2Kバイト(カセット用)
  • RAM: 256バイト
  • VRAM: 512バイト
  • グラフィック: 64×32ドット, 4色カラー(朱色水色黄緑透明
  • サウンド: 単音, 固定周波数
  • 寸法: 幅450mm×高さ92mm×奥行251mm
  • 重量: 2.2kg
  • 付属品: アンテナ切換えスイッチ(VC-1), ACアダプター(AD-800), コントロールスティック×2個

ソフトウェア

編集
算数ドリル(CAS-110:5,000円)
スポーツファン(CAS-130:5,000円)
ギャンブラーI(CAS-140:5,000円)
ギャンブラーII(CAS-141:5,000円)
スペースコマンド(CAS-160:5,000円)
  • 円盤射撃I(水平飛行)
  • 円盤射撃II(垂直飛行)
霊感(CAS-190:5,000円)

算数ドリル、スポーツファン、ギャンブラーI、スペースコマンドをBOXセットにしたビジコンカセットキット(CAS-100K:20,000円)も発売された。

その他

編集

マイコン雑誌「月刊I/O」1979年1月号と3月号に、ビジコンを東芝のワンボードマイコン「EX-80」と接続して、EX-80側からプログラムを転送してビジコンでオリジナルのゲームを動かす記事が掲載された。

脚注

編集
  1. ^ a b c コアムックシリーズNO.682『電子ゲーム なつかしブック』p.55.

外部リンク

編集
pFad - Phonifier reborn

Pfad - The Proxy pFad of © 2024 Garber Painting. All rights reserved.

Note: This service is not intended for secure transactions such as banking, social media, email, or purchasing. Use at your own risk. We assume no liability whatsoever for broken pages.


Alternative Proxies:

Alternative Proxy

pFad Proxy

pFad v3 Proxy

pFad v4 Proxy