南富山駅
南富山駅(みなみとやまえき)は、富山県富山市大町にある富山地方鉄道の駅。隣接して富山軌道線の車庫である南富山車両区や、富山地鉄の運転研修センターなどが設置されている。
南富山駅 | |
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駅全景(2021年4月) | |
みなみとやま Minamitoyama | |
所在地 | 富山県富山市大町217-8 |
駅番号 | T61 |
所属事業者 | 富山地方鉄道 |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
618人/日(降車客含まず) -2019年- |
乗降人員 -統計年度- |
1,276人/日 -2019年- |
開業年月日 | 1914年(大正3年)12月6日[1] |
乗入路線 2 路線 | |
所属路線 | ■不二越線* |
キロ程 | 3.3 km(稲荷町起点) |
◄T60 大泉 (1.1 km) | |
所属路線 | ■上滝線* |
キロ程 | 0.0 km(南富山起点) |
(1.3 km) 朝菜町 T62► | |
備考 | 直営駅 |
* 全列車が相互直通運転を実施。 |
南富山駅前停留場 | |
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停留場に停車するT100形電車(2019年5月) | |
みなみとやまえきまえ Minamitoyamaeki-mae | |
(0.3 km) 大町 C02► | |
所在地 | 富山県富山市大町217-8 |
所属事業者 | 富山地方鉄道 |
所属路線 | 富山軌道線(本線) |
キロ程 | 0.0 km(南富山駅前起点) |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
2,167[2]人/日 -2019年- |
開業年月日 | 1915年(大正3年)3月13日[3] |
本項では富山軌道線の駅である南富山駅前停留場についても記述する。駅番号は南富山駅はT61、南富山駅前電停はC01である。
利用可能な鉄道路線
編集歴史
編集- 1914年(大正3年)12月6日:富山軽便鉄道堀川新駅開業[1][4][5]。
- 1915年(大正4年)
- 1920年(大正9年)7月1日:富山電気軌道が市営化。富山市営軌道に移管[7]。
- 1921年(大正10年)
- 1927年(昭和2年)5月19日:富山県営鉄道線が600 V電化。6月10日より電車運転開始[8]。
- 1933年(昭和8年)4月20日:富山鉄道堀川新駅 - 笹津駅間廃止[5][11][12]。富山駅 - 堀川新駅間は富南鉄道に譲渡[13][5]。
- 1937年(昭和12年)6月20日:富山県営鉄道線の電圧を1500 Vに昇圧[8]。
- 1941年(昭和16年)12月1日:富南鉄道が富山電気鉄道に路線を譲渡[5]。富山電鉄富南線となる[14]。
- 1943年(昭和18年)
- 1945年(昭和20年)8月2日:富山大空襲により富山軌道線全線休止[17]。
- 1946年(昭和21年)1月14日:富山軌道線本線(南富山駅前 - 富山駅前間)運転再開[15]。
- 1950年(昭和25年)
- 1960年(昭和35年)3月20日:南小泉停留場 - 南富山駅前駅間複線化[18]。
- 1967年(昭和42年)
- 1968年(昭和43年)3月31日:駅舎新築および軌道部総合ビル竣工[20]。
- 1969年(昭和44年)4月1日:路線名変更により稲荷町駅 - 南富山駅間が不二越線、南富山駅 - 岩峅寺駅間が上滝線となる[21][22]。
- 1970年(昭和45年)7月1日:貨物営業を廃止[23]。
- 1975年(昭和50年)4月1日:笹津線廃止[20]。
- 1989年(平成元年)10月23日:CTC更新[24]。
駅構造
編集駅員配置駅(終日)で、駅舎1階の一部と2階に南富山運転区、3階に運転研修センターが入居している[25]。また、屋上には踏切警報機が設置されている[3][25][26]。
不二越線・上滝線は、島式ホーム1面2線[27][28]の地上駅。不二越線の終着駅・上滝線の起点駅(境界駅)であるが[1]、両線で全列車が相互直通運転を行っている[3]。
富山軌道線は、相対式ホーム2面2線の地上駅で、乗車専用ホーム部分は単線[29]。乗車ホーム手前の複線部分に単車3両分が停車可能な降車専用ホームを設けている[3][29]。
乗車専用ホーム終端から南富山車両区までさらに線路が続いている。この線路は駅舎と不二越線・上滝線ホームの間の利用者用通路を横切っており[3]、ここの構内踏切は通路側だけでなく線路側にも遮断機が設けられた珍しい構造になっている[25]。
のりば
編集のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
鉄道線のりば | |||
1 | ■不二越・上滝線 | 下り | 電鉄富山方面 |
2 | 上り | 上滝・岩峅寺方面 | |
市内電車のりば 富山駅方面 | |||
駅舎側 | ■1系統 | 上り | 富山駅ゆき |
■2系統 | 富山大学前ゆき | ||
■4系統 | 岩瀬浜ゆき | ||
反対側 | ■1系統・■2系統・■4系統 | - | 降車専用 |
- 上記のホーム間に1975年(昭和50年)3月31まで笹津線のホーム(2面1線)が存在していた。
南富山車両区
編集富山軌道線の車両が所属し、日常検査を行う。1967年(昭和42年)に千歳町車庫が現在地近くに移転して開設されたもので、移転・開設当初は堀川車庫と称した。その後、1980年代に入り、富山市の都市計画に支障するため1985年(昭和60年)3月に現在の場所に新築移転したものである[30]。1985年の移転以前は工場機能も有していたが、この移転時に規模が縮小されて検車専門となり、工場機能は鉄道線の稲荷町車両基地に統合された[30]。
なお、富山地方鉄道発足当時、富山軌道線の車庫は現在の地鉄ビル前停留場の近くにあり、桜町車庫と称していた。この車庫が1951年(昭和26年)に移転して千歳町車庫となった。さらに1967年(昭和42年)に再度移転して堀川車庫となり、1985年(昭和60年)には南富山車両区となった。現在の正式名称は「稲荷町テクニカルセンター南富山車庫」である。
利用状況
編集「富山県統計年鑑」[31]および「富山市統計書」[32]によると、2019年度の1日平均乗車人員は618人である。
近年の1日平均乗降人員と乗車人員推移は以下の通りである。
年度 | 1日平均 乗降人員 |
1日平均 乗車人員 |
---|---|---|
1995年 | 1,782 | |
1996年 | 1,680 | |
1997年 | 1,456 | |
1998年 | 1,343 | |
1999年 | 1,236 | |
2000年 | 1,188 | |
2001年 | 1,136 | 554 |
2002年 | 1,150 | 565 |
2003年 | 1,086 | 533 |
2004年 | 1,058 | 523 |
2005年 | 1,115 | 559 |
2006年 | 1,145 | 580 |
2007年 | 1,111 | 547 |
2008年 | 1,099 | 539 |
2009年 | 1,086 | 528 |
2010年 | 1,117 | 540 |
2011年 | 1,155 | 559 |
2012年 | 1,179 | 570 |
2013年 | 1,169 | 548 |
2014年 | 1,240 | 630 |
2015年 | 1,346 | 673 |
2016年 | 1,315 | 643 |
2017年 | 1,345 | 675 |
2018年 | 1,292 | 634 |
2019年 | 1,276 | 618 |
2020年 | 1,089 | 536 |
2021年 | 1,194 | 583 |
2022年 | 881 | 418 |
駅周辺
編集隣の駅
編集脚注
編集- ^ a b c 川島 2010, p. 76.
- ^ “富山県 駅乗降客数”. 2021年4月19日閲覧。[出典無効]
- ^ a b c d e f 川島 2010, p. 82.
- ^ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1914年12月14日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ a b c d e 富山地方鉄道(編)『写真でつづる富山地方鉄道50年の歩み』富山地方鉄道、1979年、182頁。
- ^ a b 朝日 2013, p. 14.
- ^ a b c 富山地方鉄道(編)『写真でつづる富山地方鉄道50年の歩み』富山地方鉄道、1979年、184頁。
- ^ a b c d 富山地方鉄道(編)『写真でつづる富山地方鉄道50年の歩み』富山地方鉄道、1979年、183頁。
- ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1921年4月29日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『鉄道停車場一覧 : 附・関係法規、線路図運賃早見表』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
- ^ 「鉄道営業廃止許可」『官報』1933年3月16日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「鉄道営業廃止」『官報』1933年5月4日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 4月12日許可「鉄道譲渡許可」『官報』1933年4月14日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ a b 富山地方鉄道(編)『富山地方鉄道五十年史』富山地方鉄道、1983年、347頁。
- ^ a b c 富山地方鉄道(編)『写真でつづる富山地方鉄道50年の歩み』富山地方鉄道、1979年、175頁。
- ^ 今尾恵介(監)『日本鉄道旅行地図帳 6号 北信越―全線・全駅・全廃線』新潮社、2008年、35頁。ISBN 978-4107900241。
- ^ 今尾恵介(監)『日本鉄道旅行地図帳 6号 北信越―全線・全駅・全廃線』新潮社、2008年、36頁。ISBN 978-4107900241。
- ^ a b c 富山地方鉄道(編)『写真でつづる富山地方鉄道50年の歩み』富山地方鉄道、1979年、176頁。
- ^ 富山地方鉄道(編)『富山地方鉄道五十年史』富山地方鉄道、1983年、548頁。
- ^ a b c 富山地方鉄道(編)『写真でつづる富山地方鉄道50年の歩み』富山地方鉄道、1979年、177頁。
- ^ 朝日 2013, p. 15.
- ^ 富山地方鉄道(編)『写真でつづる富山地方鉄道50年の歩み』富山地方鉄道、1979年、68頁。
- ^ 『JR・私鉄全線各駅停車7 北陸・山陰820駅』(187頁)、1993年7月20日、小学館。
- ^ 『富山地方鉄道70年史 -この20年のあゆみ-』(2000年9月、富山地方鉄道株式会社発行)99頁。
- ^ a b c 立野 2017, p. 193.
- ^ “富山地鉄は「文字案件」とレトロな駅舎、車両の宝庫”. 日刊スポーツ (2020年11月26日). 2021年5月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月22日閲覧。
- ^ 川島 2010, p. 30.
- ^ 立野 2017, p. 192.
- ^ a b 立野 2017, p. 194.
- ^ a b 飯島巌・西脇恵・諸河久 『私鉄の車両10 富山地方鉄道 加越能鉄道』 保育社、1985年、ISBN 4-586-53210-6、p.150
- ^ “富山県統計年鑑(とやま統計ワールド)”. 富山県. 2024年8月30日閲覧。
- ^ “富山市統計書”. 富山市. 2024年8月30日閲覧。
参考文献
編集- 川島令三『【図説】日本の鉄道中部ライン全線・全駅・全配線 第7巻 富山・糸魚川・黒部エリア』講談社、2010年10月20日。ISBN 978-4-06-270067-2。
- 『週刊歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄19 富山地方鉄道 富山ライトレール・万葉線 黒部峡谷鉄道・北越急行』朝日新聞出版、2013年3月31日。
- 立野幸雄『とやま駅物語』富山新聞社、2017年7月20日。ISBN 978-4-8330-2104-3。
関連項目
編集外部リンク
編集- 南富山駅 - 富山地方鉄道
- 南富山駅前 市内電車 時刻予定表 (PDF) - 富山地方鉄道