国会インターネット審議中継
国会インターネット審議中継(こっかいインターネットしんぎちゅうけい)とは、日本の国会(衆議院と参議院)が提供する、本会議・委員会などをリアルタイム(生中継)やオン・デマンドで視聴できるインターネットテレビシステムの総称。各院がそれぞれ別個に独自のシステムを運用している。
概説
編集NHKなどの放送局はごく一部の会議(本会議における内閣総理大臣指名選挙、政府演説、それに対する代表質問および、予算委員会における基本的質疑など)しか中継しないが、国会インターネット審議中継においては放送局が中継しない本会議・委員会についても、非公開が原則である一部の会議(議院運営委員会など)を除きすべての会議で生中継が行われる。また、中継された会議は中継終了後にビデオライブラリから視聴することができる。
国会議員が自分の委員会での質疑や答弁をこのシステムを用いて紹介するなど、「開かれた国会」を推進する手段の1つとして機能している。
同時視聴可能数
編集インターネットを介して同時に視聴できる視聴者(クライアント)の数は各院の配信システムの能力に依存している。
著作権法上の問題
編集2006年12月1日の衆議院文部科学委員会で保坂展人(社民党)が現行著作権法の規定ではビデオライブラリの配信が違法となってしまう可能性があるのではないかと指摘したのに対し、文化庁がその事実を認めたため対策を求める声が挙がっている[2]。
衆議院
編集URL | https://www.shugiintv.go.jp/ |
---|---|
言語 | 日本語 |
タイプ | 会議(衆議院)の生中継・過去の会議のオンデマンド配信 |
運営者 | 衆議院 |
設立者 | 衆議院 |
収益 | 日本の租税 |
営利性 | なし |
登録 | 不要 |
現在の状態 | 運営継続中 |
ライセンス | なし |
衆議院側のウェブサイトのドメイン名(過去にはロゴにおいても)に「衆議院TV」(しゅうぎいんTV)の名称が用いられている。
- 第145回国会[3]召集日の1999年1月19日[4]より試験運用を開始。当初はRealMediaおよびWindows Media形式での配信だった。
- 第161回国会より第176回国会まで、各会期の終了日から1年限りの公開となっていた(第160回国会以前分についても、会期の終了日から1年経過した国会については順次非公開となった)[5]。第177回国会から再び公開期限がなくなったが、ライブラリ視聴できるのは第174回国会以降分のみとなった。
- 第180回国会分より、配信映像の画面アスペクト比が4:3から16:9に変更された。
- 第180回国会の3月10日より、RealMediaをやめAdobe Flashでの配信に変更された(Windows Mediaでの配信は引き続き行われた)。その後、外部ソフトウェアやプラグイン不要のHTTP Live Streaming形式での配信に変更された。
参議院
編集URL | https://www.webtv.sangiin.go.jp/ |
---|---|
言語 | 日本語 |
タイプ | 会議(参議院)の生中継・過去の会議のオンデマンド配信 |
運営者 | 参議院 |
設立者 | 参議院 |
収益 | 日本の租税 |
営利性 | なし |
登録 | 不要 |
現在の状態 | 運営継続中 |
ライセンス | なし |
脚注
編集- ^ 読売新聞2009年11月11日夕刊3版11面
- ^ 保坂展人のどこどこ日記・2006年12月3日付
- ^ 薄葉威士, 「衆議院における国会審議インターネット中継システム」『情報の科学と技術』 49巻 10号 1999年 p.497- , doi:10.18919/jkg.49.10_497, 情報科学技術協会。
- ^ 日本民間放送連盟(編)「放送日誌(99年1月)」『月刊民放』第29巻第4号、日本民間放送連盟、1999年4月1日、46 - 47頁、NDLJP:3471161/25。
- ^ a b 「国会映像の公開期限を撤廃 与党方針」, 日本経済新聞(2011年1月4日)
- ^ 平成11年版通信白書 第1章第4節1 国の機関 総務省
関連項目
編集- 国会中継 - 放送および外部のライブストリーミングサービスによる国会中継番組の説明。
- 国会パブリックビューイング