民主党執行部
民主党執行部（みんしゅとうしっこうぶ）は、民主党において政党の運営を行う役員（執行部）の総称である。
本稿では、日本の新・民主党、および、法規上同一政治団体である民進党や旧・国民民主党の執行部について記述する。なお、旧・民主党の執行部については、旧・民主党の執行部を、新・国民民主党の執行部については、新・国民民主党の執行部を参照のこと。
概要
編集党務に関する重要事項の意思決定機関である総務会は、総務会長のほか代表・代表代行・副代表・幹事長・政務調査会長・選挙対策委員長・国会対策委員長・組織委員長・参議院議員会長・参議院幹事長・参議院国会対策委員長・その他代表が指名した一定の役員で構成され（党規約9条6項[1]）、特に代表・幹事長・代表代行を「党三役」と称す[2]（この三役と、参議院議員会長・その他代表が指名した役員で執行役員会を構成する。党規約10条2項本文[1]）。
前身の民主党結成当初は自由民主党と同じく総務会長が設置されていたが1999年9月に廃止され、代わって「ネクスト・キャビネット」が設置された[3]。2009年9月の鳩山由紀夫内閣発足後、政策決定を政府へ一元化するとして政策調査会長が廃止されていたが、2010年6月、菅直人の代表就任に伴い復活した[4]。2011年9月の野田内閣発足後、重要政策の最高意思決定機関として、内閣総理大臣・内閣官房長官・幹事長・幹事長代行・政策調査会長・国会対策委員長による「政府・民主三役会議」が設置されるなど[5]、他党に比べて国会対策委員長の権限が強いのが特徴であった。2016年3月の民進党結党後、政策調査会長に代えて政務調査会長が設置された[6]。2018年5月の国民民主党結党後、常任幹事会が廃止され、代わって総務会が設置されると、その議長として総務会長が復活した[7]。なお、同じ人物が繰り返し役職に就くことが多く、党内外から「メリーゴーランド人事」と揶揄する声もあった[8][9]。
歴代の民主党常任幹事会・執行部役員
編集→1998年以前の民主党執行部については「民主党 (日本 1996-1998) § 歴代の民主党常任幹事会・執行部役員表」を参照
註：
歴代の民進党常任幹事会・執行部役員
編集| 代表 | 代表代行 | 幹事長 | 政務調査会長 | 国会対策委員長 | 選挙対策委員長 | 参議院議員会長 | 就任年月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 岡田克也 | 江田憲司 長妻昭 蓮舫 |
枝野幸男 | 山尾志桜里 | 安住淳 | 玄葉光一郎 | 郡司彰 | 2016年3月[48] |
| 小川敏夫 | 2016年7月[49] | ||||||
| 蓮舫 | 安住淳 細野豪志 江田憲司 |
野田佳彦 | 大串博志 | 山井和則 | 馬淵澄夫 | 2016年9月[50] | |
| 安住淳 江田憲司 |
2017年4月[51] | ||||||
| 前原誠司 | 枝野幸男 | 大島敦 | 階猛 | 松野頼久 | 長妻昭 | 2017年9月[52] | |
| 大塚耕平 | （空席） | 増子輝彦 | 足立信也 | 平野博文 | 篠原孝 | 2017年10月[53] |
歴代の国民民主党総務会・執行部役員
編集| 代表 | 代表代行 | 幹事長 | 総務会長 | 政務調査会長 | 国会対策委員長 | 選挙対策委員長 | 参議院議員会長 | 就任年月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 大塚耕平 玉木雄一郎 |
原口一博 | 古川元久 | 平野博文 | 足立信也 | 泉健太 | 大島敦 | 大塚耕平 | 2018年5月[54] |
| 玉木雄一郎 | 大塚耕平 古川元久 |
平野博文 | 小林正夫 | 泉健太 | 原口一博 | 岸本周平 | 2018年9月[55] |
脚注
編集- ^ a b 『国民民主党規約』（プレスリリース）国民民主党、2018年5月7日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 「党三役」『デジタル大辞泉』。コトバンクより2016年12月17日閲覧。
- ^ a b 『新機構、新役員を発表 政務役員会に「ネクスト・キャビネット」機能』（プレスリリース）民主党、1999年10月1日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 「政策調査会」『デジタル大辞泉』。コトバンクより2016年12月17日閲覧。
- ^ 『両院議員総会 党役員、新体制における機関会議、政策決定のしくみ等報告・了承』（プレスリリース）民主党、2011年9月14日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『「新党規約で男女共同参画本部、地方議員団、青年組織を位置付け」岡田代表』（プレスリリース）民主党、2016年3月18日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『組織・規約・選挙に関する合意事項案』（PDF）（プレスリリース）民進党、2018年4月26日。
- ^ 磯山友幸「「1内閣1閣僚」のはずが、政権交代以来、誕生した大臣は延べ152人! もはや「元○○大臣」の肩書きは無能の証明に成り下がった」『現代ビジネス』2012年10月3日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 篠原孝 (2016年3月31日). “民進党結成で快進撃―野党結集を拡大し、小沢・亀井に援軍を頼み、政権奪取を目指す― 16.03.31”. しのはら孝blog. 2016年4月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『統一後骨格人事案固まる／13日から新体制へ』（プレスリリース）民主党、1998年4月7日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『参院議員会長に本岡昭次議員 民主党・新緑風会の新役員決まる』（プレスリリース）民主党、1998年7月28日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『院内役員会がスタート』（プレスリリース）民主党、1999年1月19日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『選対委員長に前川忠夫議員、組織委員長に小林守議員を内定』（プレスリリース）民主党、1999年7月27日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『参議院議員会長に久保亘議員、幹事長に北澤俊美議員』（プレスリリース）民主党、2000年8月4日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『鳩山代表・菅幹事長新体制発足＝代表選出大会で鳩山代表を正式に選出・新人事を発表』（プレスリリース）民主党、2000年9月9日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 江田五月 (2000年9月9日). “民主党役員・NC名簿 2000/09/09”. 江田五月. 2016年12月17日閲覧。
- ^ 『<参議院新役員人事決まる>議員会長に角田義一議員、幹事長に直嶋正行議員』（プレスリリース）民主党、2001年8月6日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『新役員体制・ネクストキャビネットが発足』（プレスリリース）民主党、2001年9月8日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『【両院議員総会】新鳩山執行部の主要人事を承認』（プレスリリース）民主党、2002年10月1日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『菅直人代表が就任 新役員体制が発足』（プレスリリース）民主党、2002年12月13日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『新役員、第2次菅『次の内閣』閣僚の顔ぶれ』（プレスリリース）民主党、2003年12月11日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『【両院議員総会】新執行部、『次の内閣』閣僚を承認』（プレスリリース）民主党、2004年5月20日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『民主党・新緑風会の新執行体制を確立』（プレスリリース）民主党、2004年7月27日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『新役員体制の顔ぶれを発表』（プレスリリース）民主党、2004年9月11日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『民主党メールマガジン DP-MAIL 号外 2005年9月20日』（プレスリリース）民主党国民運動委員会、2005年9月20日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『両院議員総会において渡部国会対策委員長の就任を承認』（プレスリリース）民主党、2006年3月3日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『両院議員総会を開催、前執行部の再任など人事を承認』（プレスリリース）民主党、2006年4月11日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『参院議員総会を開催 新しい議員会長に輿石東議員の選出を承認』（プレスリリース）民主党、2006年6月14日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『両院議員総会を開催し新役員を選任』（プレスリリース）民主党、2006年9月26日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『新役員決まる 両院議員総会で』（プレスリリース）民主党、2007年8月31日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『「挙党態勢で必ず政権交代」 鳩山代表が新執行部を発表』（プレスリリース）民主党、2009年5月17日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『小沢代表代行、岡田幹事長らの役員人事を承認 両院議員総会で』（プレスリリース）民主党、2009年5月19日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 「政策決定の一元化」『朝日新聞掲載「キーワード」』。コトバンクより2016年12月17日閲覧。
- ^ 『鳩山政権の顔ぶれ ―内閣・国会・党役員―』（プレスリリース）民主党、2009年9月18日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『菅直人新政権の顔ぶれ―閣僚・党役員―』（プレスリリース）民主党、2010年6月8日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『菅直人改造内閣の顔ぶれ 閣僚・党役員』（プレスリリース）民主党、2010年9月17日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『菅第2次改造内閣の顔ぶれ 閣僚・党役員』（プレスリリース）民主党、2011年1月14日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『党役員人事を発表 会見で輿石幹事長』（プレスリリース）民主党、2011年9月5日。2016-12-175閲覧。
- ^ 『【定期党大会】2012年度党大会（3）輿石幹事長あいさつ～閉会』（プレスリリース）民主党、2012年1月16日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『党機関（党役員・党務委員長・党幹事長室・国対役員・民主党・新緑風会常任役員）』（プレスリリース）民主党、2012年11月13日。オリジナルの2012年12月19日時点におけるアーカイブ。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『海江田新執行部初の役員会、常任幹事会を開催』（プレスリリース）民主党、2012年12月28日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『両院議員総会で大畠章宏新幹事長を選任』（プレスリリース）民主党、2013年7月26日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『郡司彰議員が参院会派の新会長に就任』（プレスリリース）民主党、2013年8月6日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『参院選挙の総括、新役員人事を了承 両院議員懇談会・両院議員総会』（プレスリリース）民主党、2013年9月4日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『両院議員総会で主要新役員を承認』（プレスリリース）民主党、2014年9月16日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『新たな党役員・「次の内閣」の顔ぶれ』（プレスリリース）民主党、2014年9月19日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『両院議員総会での了承受け、新体制がスタート』（プレスリリース）民主党、2015年1月22日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『【結党大会】（7）新役員、活動方針案を了承』（プレスリリース）民進党、2016年3月27日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『「安倍政権の暴走を許さない」小川敏夫参院会長が会見で抱負』（プレスリリース）民進党、2016年7月29日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『両院議員総会を開催、代表代行ら新役員を承認』（プレスリリース）民進党、2016年9月21日。2016年12月17日閲覧。
- ^ 『野田佳彦幹事長記者会見2017年4月17日（月）』（プレスリリース）民進党、2017年4月17日。
- ^ 『「国民に選択肢を示すことが我々の歴史的使命」両院総会で前原代表』（プレスリリース）民進党、2017年9月5日。
- ^ 『両院議員総会を開催、増子幹事長ら新役員を承認』（プレスリリース）民進党、2017年11月8日。
- ^ 『役員人事を了承 両院議員総会』（プレスリリース）国民民主党、2018年5月8日。
- ^ 『【両院総会】玉木新代表提案の役員人事を承認 幹事長に平野前総務会長』（プレスリリース）国民民主党、2018年9月11日。