H&K HK53
H&K HK53は、H&K社製H&K HK33の短縮型(カービン)モデルである。
H&K HK53(銃床展張状態) | |
概要 | |
---|---|
種類 | アサルトカービン |
製造国 | ドイツ |
設計・製造 | H&K |
性能 | |
口径 | 5.56x45mm NATO弾 |
銃身長 | 211mm |
ライフリング | 6条右転 |
装弾数 | 20/25/30/40発(箱形弾倉) |
作動方式 | ローラー遅延式ブローバック |
全長 |
780mm(銃床展張時) 590mm(銃床短縮時) |
重量 | 3,320g |
発射速度 | 700発/分 |
銃口初速 | 750m/s(2,460.6ft/s) |
有効射程 | 400m |
概要
編集H&K社では、H&K G3をスケールダウンしたうえで5.56x45mm NATO弾を使用できるように再設計したアサルトライフルであるH&K HK33を開発したが、これを元にして特殊作戦などの用途を狙い、銃身などを短縮化したのがHK53である。
HK53は、HK33シリーズよりも銃身を179mm短縮しており、全長にして、基本形である伸縮銃床型で160mm(銃床展張時)/145mm(銃床短縮時)の短縮を実現している。これは、9x19mmパラベラム弾を使用する短機関銃であるH&K MP5の伸縮式銃床採用型に近い大きさである。このため、“サブマシンガン”と呼称される場合もある。
作動機構はHK33と同様にローラー遅延式ブローバックを採用し、トリガー・グループなど、一部の部品については、MP5との互換性が確保されている。
HK33シリーズがA1/A2からA3/A4に発展するに従って、HK53もA3準拠のモデルが開発された。また、装甲車の銃眼から射撃できるように再設計されたHK53 FPWが派生したほか[1]、H&K G3以来引き継がれてきた金属製ドラム型照準器のかわりに、1.5倍の光学スコープを固定装備したGR2も開発された。
原形のHK33にNATOが正式採用しているSS109弾に対応した発展型であるHK33Eが開発されるとHK53も同様にSS109弾に対応したモデルが開発され、HK53Eの名称がつけられている。
HK53はヨーロッパを中心とした各国の軍や法執行機関で正式採用され、イギリス陸軍特殊空挺部隊SASをはじめ、日本警察特殊急襲部隊SATでも使用されている[2]。
脚注・出典
編集注釈
編集出典
編集- ^ Mr.Maim (Mar 31, 2014). “HK53 Firing Port Weapon - aka:HK MICV”. HKPRO.com. 2022年7月18日閲覧。
- ^ 『SATマガジン』2004年1月号 p.45-46
参考文献
編集- 床井雅美『オールカラー 軍用銃事典』並木書房、2005年、142頁頁。ISBN 4-89063-187-9。
- hkpro.com (2008年). “The HK53 - Rifle Power in a Submachine Gun Package” (英語). 2008年1月16日閲覧。