「サイコップ」の版間の差分
表示
削除された内容 追加された内容
m ロボットによる 除去: sv:CSI |
編集の要約なし |
||
1行目: | 1行目: | ||
'''サイコップ''' (CSICOP、Committee for the Scientific Investigation of Claims of the Paranormal) は、[[1976年]]に |
'''サイコップ''' (CSICOP、Committee for the Scientific Investigation of Claims of the Paranormal、超常現象の科学的調査のための委員会) は、[[1976年]]にアメリカ合衆国で結成された国際的な協会で、[[超常現象]]や[[疑似科学]]の科学的な調査・批判を行っている。[[2006年]]団体に正式名を'''CSI'''([[:en:Committee for Skeptical Inquiry|Committee for Skeptical Inquiry]])に変更した。 |
||
設立者は[[ニューヨーク州立大学]]バッファロー校のポール・カーツ教授ら。科学者 |
設立者は[[ニューヨーク州立大学]]バッファロー校のポール・カーツ教授ら。科学者、ジャーナリスト、[[奇術師]]、作家などの著名人を含む、多数の会員を抱えている。機関誌「スケプティカル・インクワイラー」を発行して、[[超常現象]]に対して実証的な研究と反論を行なっている。日本の[[Japan Skeptics]]など世界各地に同種の団体があり、お互いにゆるやかな協力関係にある。 |
||
== 沿革 == |
|||
この沿革は[http://www.csicop.org/si/2001-05/timeline.html CSICOP TIMELINE]を元に作成された。 |
|||
*1976年4月30日 反科学および疑似科学という新たな不合理に対するために、バッファローにおいて結成された。同年秋 機関誌『The Zetetic』の一号を発刊。 |
|||
*1978年4月 機関誌The Zeteticをスケプティカル・インクワイラーに改名。 |
|||
*1980年2月 スケプティカル・インクワイラー誌で「火星効果」(天体の位置が人の運命や能力に影響を与えるという占星術の主張)に対する検証と批判を行う。 |
|||
*1981年5月 警察機関に対し、いわゆる「霊感捜査」を受け入れないよう声明を発した。 |
|||
*1986年4月 コロラド大学で総会。基調講演は[[スティーヴン・ジェイ・グールド]]が行った。同年春 サイコップの設立10周年。SI誌にはアシモフやセーガンによるエッセイが寄稿された。 |
|||
*1988年9月 ハワイ米連邦地方裁判所でサイコップを相手に起こされた初の訴訟で、全面勝訴。11月 シカゴでサイコップ総会。基調講演は[[ダグラス・ホフスタッター]]による。 |
|||
*1990年4月 ワシントンD.Cにおいて総会。ジェラルド・ピエールと[[リチャード・ベレンゼン]]による講演。 |
|||
*1991年5月 カリフォルニアにおいて総会。議題は[[催眠]]と[[サブリミナル効果]]の疑似科学性、通俗心理学、[[天変地異]]説と進化学、[[都市伝説]]、[[批判的思考]]の教育について。同年12月 ユリ・ゲラーとエルドン・バードがサイコップとジェームズ・ランディを相手に訴訟を起こす。 |
|||
*1992年10月 ダラスで総会。議題は「公正さ、欺瞞とフェミニズム:文化と科学の衝突」。科学への文化多元主義的なアプローチと性差の科学的理解の問題について。基調講演は[[リチャード・ドーキンス]]による。 |
|||
*1994年6月 シアトルで総会。議題は「信念の心理学」。[[UFO]]、[[虚偽記憶|虚偽の記憶]]、[[陰謀論]]、[[臨死体験]]と法廷への影響。基調講演は[[カール・セーガン]]。同年12月 ユリ・ゲラーがコロンビア特別区でのサイコップ裁判で敗訴。 |
|||
*1995年3月 ユリ・ゲラーとサイコップの間で和解が成立し、5年に及ぶ法廷闘争が終結する。ゲラーは「軽薄な告発」の賠償として、総額12万ドルをサイコップに支払う事を認めた。同年6月 新しいサイコップの本部施設が完成。[[ハーバート・ハウプトマン]]らが加わる。 |
|||
*1996年6月 バッファローで総会。[[レオン・レーダーマン]]による開会講演。基調講演はグールド。議題はマスメディアにおける反科学、[[Xファイル]]や[[超心理学]]など。同月 小惑星6629番にサイコップの創設者の名を取って「カーツ」、6630番に「スケプティクス」と命名される。 |
|||
*1997年7月 ドイツのハイデルベルク大学で総会。議題は終末予言とハルマゲドン、反科学とポストモダニズム、科学的懐疑主義など。基調講演は[[エリザベス・ロフタス]]。 |
|||
*2000年1月 SI誌が「20世紀の傑出した懐疑主義者10人」を選んだ。ジェームズ・ランディ、マーティン・ガードナー、カール・セーガン、ポール・カーツ、[[レイ・ハイマン]]、アイザック・アシモフ、[[バートランド・ラッセル]]、[[ハリー・フーディニ]]、[[アルバート・アインシュタイン]]。 |
|||
日本の[[Japan Skeptics]]など世界各地に同種の団体があり、お互いにゆるやかな協力関係にある。 |
|||
==会員== |
==会員== |
||
13行目: | 29行目: | ||
*[[アイザック・アシモフ]] |
*[[アイザック・アシモフ]] |
||
*[[カール・セーガン]] |
*[[カール・セーガン]] |
||
*[[グレン・シーボーグ]] 長らく副会長を務めた |
|||
*[[バラス・スキナー]] 初期の名誉会長 |
|||
== 関連項目 == |
== 関連項目 == |
2008年8月12日 (火) 15:56時点における版
サイコップ (CSICOP、Committee for the Scientific Investigation of Claims of the Paranormal、超常現象の科学的調査のための委員会) は、1976年にアメリカ合衆国で結成された国際的な協会で、超常現象や疑似科学の科学的な調査・批判を行っている。2006年団体に正式名をCSI(Committee for Skeptical Inquiry)に変更した。
設立者はニューヨーク州立大学バッファロー校のポール・カーツ教授ら。科学者、ジャーナリスト、奇術師、作家などの著名人を含む、多数の会員を抱えている。機関誌「スケプティカル・インクワイラー」を発行して、超常現象に対して実証的な研究と反論を行なっている。日本のJapan Skepticsなど世界各地に同種の団体があり、お互いにゆるやかな協力関係にある。
沿革
この沿革はCSICOP TIMELINEを元に作成された。
- 1976年4月30日 反科学および疑似科学という新たな不合理に対するために、バッファローにおいて結成された。同年秋 機関誌『The Zetetic』の一号を発刊。
- 1978年4月 機関誌The Zeteticをスケプティカル・インクワイラーに改名。
- 1980年2月 スケプティカル・インクワイラー誌で「火星効果」(天体の位置が人の運命や能力に影響を与えるという占星術の主張)に対する検証と批判を行う。
- 1981年5月 警察機関に対し、いわゆる「霊感捜査」を受け入れないよう声明を発した。
- 1986年4月 コロラド大学で総会。基調講演はスティーヴン・ジェイ・グールドが行った。同年春 サイコップの設立10周年。SI誌にはアシモフやセーガンによるエッセイが寄稿された。
- 1988年9月 ハワイ米連邦地方裁判所でサイコップを相手に起こされた初の訴訟で、全面勝訴。11月 シカゴでサイコップ総会。基調講演はダグラス・ホフスタッターによる。
- 1990年4月 ワシントンD.Cにおいて総会。ジェラルド・ピエールとリチャード・ベレンゼンによる講演。
- 1991年5月 カリフォルニアにおいて総会。議題は催眠とサブリミナル効果の疑似科学性、通俗心理学、天変地異説と進化学、都市伝説、批判的思考の教育について。同年12月 ユリ・ゲラーとエルドン・バードがサイコップとジェームズ・ランディを相手に訴訟を起こす。
- 1992年10月 ダラスで総会。議題は「公正さ、欺瞞とフェミニズム:文化と科学の衝突」。科学への文化多元主義的なアプローチと性差の科学的理解の問題について。基調講演はリチャード・ドーキンスによる。
- 1994年6月 シアトルで総会。議題は「信念の心理学」。UFO、虚偽の記憶、陰謀論、臨死体験と法廷への影響。基調講演はカール・セーガン。同年12月 ユリ・ゲラーがコロンビア特別区でのサイコップ裁判で敗訴。
- 1995年3月 ユリ・ゲラーとサイコップの間で和解が成立し、5年に及ぶ法廷闘争が終結する。ゲラーは「軽薄な告発」の賠償として、総額12万ドルをサイコップに支払う事を認めた。同年6月 新しいサイコップの本部施設が完成。ハーバート・ハウプトマンらが加わる。
- 1996年6月 バッファローで総会。レオン・レーダーマンによる開会講演。基調講演はグールド。議題はマスメディアにおける反科学、Xファイルや超心理学など。同月 小惑星6629番にサイコップの創設者の名を取って「カーツ」、6630番に「スケプティクス」と命名される。
- 1997年7月 ドイツのハイデルベルク大学で総会。議題は終末予言とハルマゲドン、反科学とポストモダニズム、科学的懐疑主義など。基調講演はエリザベス・ロフタス。
- 2000年1月 SI誌が「20世紀の傑出した懐疑主義者10人」を選んだ。ジェームズ・ランディ、マーティン・ガードナー、カール・セーガン、ポール・カーツ、レイ・ハイマン、アイザック・アシモフ、バートランド・ラッセル、ハリー・フーディニ、アルバート・アインシュタイン。
会員
- ジェームズ・ランディ - ユリ・ゲラーとの訴訟のため、団体の運営に支障来たさないよう独立。
- マーチン・ガードナー
- フランシス・クリック
- マレー・ゲルマン
- スティーヴン・ジェイ・グールド
- アイザック・アシモフ
- カール・セーガン
- グレン・シーボーグ 長らく副会長を務めた
- バラス・スキナー 初期の名誉会長