メガラのエウクレイデスのソースを表示

[[Image:Artgate Fondazione Cariplo - Cifrondi Antonio, Euclide.jpg|right|200px|thumb|メガラのエウクレイデス]]
'''メガラのエウクレイデス'''（[[ギリシャ語]]：'''{{lang|el|Ευκλείδης ο Μέγαρα, Eukleidēs o Megara}}'''）は[[紀元前400年]]頃の[[ギリシャ]]の[[ソクラテス]]学派の[[哲学者]]で、[[メガラ学派]]の創設者。[[中世]]の編者・翻訳家たちは[[ユークリッド原論]]で知られる[[エウクレイデス|アレクサンドリアのエウクレイデス]]としばしば混同した。

==生涯==
エウクレイデスは[[メガラ]]で生まれ、[[アテナイ]]でソクラテスの弟子となった。ソクラテスの死後、メガラに戻り、亡命を望む他のソクラテスの弟子たちを自宅に保護した。エウクレイデスの著作は何一つ現存していないが、さまざまな古代の文献の中で論じられ、引用されている。[[プラトン]]の中期末の対話篇『[[テアイテトス (対話篇)|テアイテトス]]』の冒頭でも、対話者として登場している。

==哲学==
エウクレイデスの哲学は[[エレア派]]とソクラテスの概念を統合したものだった。エウクレイデスはエレア派の「万物の本源」をソクラテスの「善の実相」を同一視し、それを「道理」「神」「心」「知恵」と呼んだ。それは存在の本質であり、永遠不変のものだった。エウクレイデスは「善は一つ、しかし我々はそれをいろいろな名前で呼ぶことができる。ある時は知恵、ある時は神、ある時は道理」と言い、「善と反対のものは存在しない」と宣言した。これらの教義は経験によって実証できる現実と矛盾するように見えるが、エウクレイデスは非＝存在は存在の種になることなく存在しえず（すなわち、もはや非＝存在ではない）、存在の本質は善ゆえに、善の反対のものは存在できない、と主張した。エウクレイデスの教義を継承したのが、[[アリストテレス]]の[[逍遙学派]]と並ぶ古代の重要な学派である[[ストア派]]の論理学者たちである。

==弟子たち==
エウクレイデスには3人の重要な弟子たちがいた。

*[[エウブリデス]]（エウブゥリデス）
*イクテュアス（[[:en:Ichthyas|Ichthyas]]） - メガラ学派の2代目学頭
*コリントスのトラシュマコス - ストア派の創立者[[ゼノン (ストア派)|ゼノン]]の師である[[スティルポン]]（[[:en:Stilpo|Stilpo]]）の師。

==参考文献==
*{{cite book|last=Mates|first=Benson|title=Stoic Logic|year=1973|origyear=1953|publisher=University of California Press|location=Berkeley|id=ISBN 0-520-02368-4}}
* [[ディオゲネス・ラエルティオス]]『ギリシア哲学者列伝（上）』[[岩波書店]]〈[[岩波文庫]]〉、1984年、208-213頁 ISBN 4-00-336631-X

==外部リンク==
*[http://classicpersuasion.org/pw/diogenes/dleuclides.htm Diogenes Laërtius, ''Life of Euclides'']

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