白いリボンのソースを表示

{{Infobox Film
| 作品名 = 白いリボン
| 原題 = Das weiße Band
| 画像 = 
| 画像サイズ = 
| 画像解説 = 
| 監督 = [[ミヒャエル・ハネケ]]
| 脚本 = ミヒャエル・ハネケ
| 製作 = シュテファン・アルント<br />ファイト・ハイドゥシュカ<br />マルガレート・メネゴズ<br />アンドレア・オキピンティ
| 製作総指揮 = ミヒャエル・カッツ
| 出演者 = [[ウルリッヒ・トゥクル]]<br />[[ブルクハルト・クラウスナー]]<br />[[ヨーゼフ・ビアビヒラー]]<br />[[ライナー・ボック]]<br />[[ズザンネ・ロータ]]<br />[[ブランコ・サマロフスキー]]
| 音声 = [[ギョーム・シアマ]]|[[ジャン＝ピエール・ラフォルス]]
| 撮影 = [[クリスティアン・ベルガー]]
| 編集 = モニカ・ヴィッリ
| 配給 = {{flagicon|AUT}} フィルムラデン<br />{{flagicon|GER}} Xヴェルライ<br />{{flagicon|FRA}} [[レ・フィルム・デュ・ローザンジュ]]<br />{{flagicon|ITA}} ラッキー・レッド<br />{{flagicon|JPN}} ツイン
| 公開 = {{flagicon|GER}} [[2009年]][[9月17日]]<br />{{flagicon|AUT}} 2009年[[9月24日]]<br />{{flagicon|FRA}} 2009年[[10月21日]]<br />{{flagicon|ITA}} 2009年[[10月30日]]<br />{{flagicon|JPN}} [[2010年の日本公開映画#12月|2010年]][[12月4日]]
| 上映時間 = 144分
| 製作国 = {{AUT}}<br />{{GER}}<br />{{FRA}}<br />{{ITA}}
| 言語 = [[ドイツ語]]
| 製作費 = $18,000,000<ref name="boxofficemojo">{{Cite web|url=https://www.boxofficemojo.com/release/rl343639553/weekend/|title=The White Ribbon (2009)|publisher=[[Box Office Mojo]]|language=英語 |accessdate=2010年11月17日 }}</ref>
| 興行収入 = $19,319,444<ref name="boxofficemojo"/>
| 前作 = 
| 次作 = 
}}
『'''白いリボン'''』（{{lang-de-short|''Das weiße Band''}}、{{lang-en-short|''The White Ribbon''}}）は、[[2009年の映画|2009年]]の[[モノクロ]]映画。監督は[[ミヒャエル・ハネケ]]。

[[第62回カンヌ国際映画祭]][[パルム・ドール]]、[[第67回ゴールデングローブ賞]][[ゴールデングローブ賞 外国語映画賞|外国語映画賞]]ほか、多数の映画賞を受賞。

== あらすじ ==
[[1913年]]、[[ドイツ帝国|ドイツ]]の[[グライフスヴァルト]]地方にある架空の[[村落|村]]。物語は村の[[学校]]に勤務していた[[教員|教師]]の回想によって語られる。

[[荘園]]の[[領主]]である[[バロン (称号)|男爵]]と[[牧師]]が権力者として[[農民]]を支配するこの村で起きた最初の事件は、[[医師]]の[[落馬]]事故であった。[[邸宅]]への道に細い[[針金]]が渡されて、[[馬]]が転倒させられたのだ。重傷を負った医師は村の外にある[[病院]]で療養することとなる。

二度目の事件はその次の日。怪我によって[[製材所]]へ移されていた[[小作人]]の[[妻]]が、そこで転落死した。[[家族]]全員が男爵に雇われて暮らしていたので、小作人は彼と争うことは出来なかったが、我慢できなかった長子のマックスは数ヶ月後の[[収穫祭]]の折に、男爵の[[キャベツ]][[畑]]を荒らしたのだった。その後、[[納屋]]が[[火事|全焼]]し、マックスの[[父]]は[[首つり]][[自殺]]する。

だが、それと呼応するかのように第三の事件が起こった。男爵の[[息子]]･ジギが[[行方不明]]になった挙げ句、製材所で[[暴力|暴行]]を受け[[逆さ吊り]]の状態で発見された。
これに対し、[[礼拝]]の席で男爵はこう告げた。「犯人を見つけ出せ。果たされなければ、村の平和はない」これによって、村には言いようのない[[不安]]が立ちこめるようになった。

厳格で[[家父長制|家父長的]]な[[プロテスタント]]の牧師は、帰宅が遅れた[[子供]]たちを咎め、[[反抗期|反抗]]の芽を摘むため[[鞭]]で[[折檻]]し、純潔を保つ印として[[白い]][[リボン]]を着けさせる。牧師は、[[思春期]]を迎えた息子のマルティンがやつれ[[目]]の下に[[目の隈|クマ]]ができているのを見て[[性欲|性]]に目覚めたと察し、[[自慰]]に耽ると[[廃人]]になり[[死ぬ]]と脅して、[[禁欲]]のため[[寝る]]際は[[ベッド]]に[[手]]をくくりつけるよう命じる。

怪我の療養を終え退院した医師は、妻の亡きあと[[性的関係]]を結んでいた[[家政婦]]の[[助産師]]に対し、[[性的快感]]を得られなくなったため[[皺]]や[[口臭]]が耐えられないなどと[[暴言]]を吐き追い出そうとする。そして彼は、実の[[娘]]に対し[[性的虐待]]をし[[近親相姦]]を犯す。

男爵家の[[ベビーシッター]]だったエヴァに[[恋愛|恋]]をした教師は、[[クリスマス]]休暇中に彼女の実家を訪れ[[結婚]]を申し込む。しかし彼女の父は、教師と歳が離れていることを懸念し、1年間様子を見てから決めると告げる。

学校で他の生徒を前に激しく叱責された牧師の娘は父親への[[恨み]]を晴らすため、父が不在中の[[書斎]]に侵入し彼の飼っていた[[インコ]]を[[はさみ]]で[[殺害]]、[[十字]]にした死骸を[[机]]の上に置く。

[[バトラー|家令]]の娘が[[知的障害]]のある助産師の息子に危害が及ぶ[[夢]]を見たことを教師に告げ、しばらくして実際に目を傷つけられ[[木]]にくくりつけられた状態で[[モーセの十戒|十戒]]を引用した警告文とともに発見される。そして、家令の息子は、ようやく傷の癒えたジギの[[笛]]を奪い彼を[[池]]に突き落とす。悲劇に耐え兼ねた男爵の妻は、[[叔父]]の家で静養中に知り合った[[イタリア人]]の[[銀行家]]と恋に落ちたことを告白し家を出たいと伝える。

その後、助産師は教師に息子を襲った者が分かったと告げ、犯人の名を明かさないまま教師の[[自転車]]を借りて[[警察]]に行く。教師の疑念は深まり、牧師に彼の子供たちが一連の事件にかかわっている可能性が高いと告げる。憤慨した牧師は、家族の名誉を汚すなら[[刑務所]]に送ると脅迫する。一方、医師は[[診療所]]の[[扉]]にメモを残し、娘とともに姿を消す。また、助産師も息子とともに行方不明となり、狭い村は[[噂]]で溢れた。

[[1914年]][[7月28日]]、[[オーストリア]]が[[セルビアの歴史|セルビア]]に[[宣戦布告]]し、[[第一次世界大戦]]が勃発。教師とエヴァは、彼女の父から結婚の許しを得た。牧師は陰惨な事件について二度と触れることはなかった。教師は[[1917年]]の初めに[[徴兵]]され、終戦後は[[仕立て屋]]を開業した。そして、村人たちと再び会うことはなかった。

第一次世界大戦は、[[ヨーロッパ]]で[[封建制度]]が崩壊するきっかけになったのである。

== キャスト ==
* [[クリスチャン・フリーデル]]（教師）
* [[エルンスト・ヤコビ]]（語り手）
* [[レオニー・ベネシュ]]（エヴァ）
* [[ウルリッヒ・トゥクル]]（男爵）
* [[ブルクハルト・クラウスナー]]（牧師）
* [[ヨーゼフ・ビアビヒラー]]（家令）
* [[ライナー・ボック]]（医師）
* [[ズザンネ・ロータ]]（助産婦）
* [[ブランコ・サマロフスキー]]（小作人）

== 受賞・ノミネート ==
{| class="wikitable" style="font-size: 85%"
|-
! 映画祭・賞
! 部門
! 候補
! 結果
|-
| rowspan="3"| [[第62回カンヌ国際映画祭|カンヌ国際映画祭]]
| [[パルム・ドール]]
| ミヒャエル・ハネケ
| {{won}}
|-
| エキュメニカル特別賞
| 
| {{won}}
|-
| 国際批評家協会賞
| 
| {{won}}
|-
| rowspan="2"| [[第82回アカデミー賞|アカデミー賞]]
| [[アカデミー外国語映画賞|外国語映画賞]]
| 
| {{nom}}
|-
| [[アカデミー撮影賞|撮影賞]]
| クリスティアン・ベルガー
| {{nom}}
|-
| [[第67回ゴールデングローブ賞|ゴールデングローブ賞]]
| [[ゴールデングローブ賞 外国語映画賞|外国語映画賞]]
| 
| {{won}}
|-
| rowspan="10"| [[ドイツ映画賞]]
| 作品賞
| 
| {{won}}
|-
| 脚本賞
| ミヒャエル・ハネケ
| {{won}}
|-
| 監督賞
| ミヒャエル・ハネケ
| {{won}}
|-
| 主演男優賞
| ブルクハルト・クラウスナー
| {{won}}
|-
| 助演女優賞
| マリア＝ヴィクトリア・ドラグス
| {{won}}
|-
| 撮影賞
| クリスティアン・ベルガー
| {{won}}
|-
| 美術賞
| 
| {{won}}
|-
| 衣装賞
| 
| {{won}}
|-
| メイキャップ賞
| 
| {{won}}
|-
| サウンド賞
| 
| {{won}}
|-
| [[ミュンヘン映画祭]]
| Cine Merit賞
| 
| {{won}}
|-
| [[サン・セバスチャン国際映画祭]]
| 国際批評家協会作品賞
| 
| {{won}}
|-
| [[ハリウッド映画祭]]
| 外国語映画賞
| 
| {{won}}
|-
| [[ビハインド・ザ・カメラ・アワード]]
| 撮影賞
| クリスティアン・ベルガー
| {{won}}
|-
| rowspan="4"| [[ヨーロッパ映画賞]]
| 作品賞
| 
| {{won}}
|-
| 脚本賞
| ミヒャエル・ハネケ
| {{won}}
|-
| 監督賞
| ミヒャエル・ハネケ
| {{won}}
|-
| 撮影賞
| クリスティアン・ベルガー
| {{nom}}
|-
| [[トロント映画批評家協会賞]]
| 外国語映画賞
| 
| {{won}}
|-
| [[第9回ニューヨーク映画批評家オンライン賞|ニューヨーク映画批評家オンライン賞]]
| 外国語映画賞
| 
| {{won}}
|-
| [[第75回ニューヨーク映画批評家協会賞|ニューヨーク映画批評家協会賞]]
| [[ニューヨーク映画批評家協会賞 撮影賞|撮影賞]]
| クリスティアン・ベルガー
| {{won}}
|-
| rowspan="2"| [[第35回ロサンゼルス映画批評家協会賞|ロサンゼルス映画批評家協会賞]]
| 撮影賞
| クリスティアン・ベルガー
| {{won}}
|-
| 外国映画賞
| 
| {{nom}}
|-
| [[ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 (2009年)|ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞]]
| 外国映画賞・トップ5
|  
| {{won}}
|-
| [[全米撮影監督協会]]
| 撮影賞
| クリスティアン・ベルガー
| {{won}}
|-
| [[シカゴ映画批評家協会賞]]
| 外国語映画賞
| 
| {{won}}
|-
| [[第44回全米映画批評家協会賞|全米映画批評家協会賞]]
| 撮影賞
| クリスティアン・ベルガー
| {{won}}
|-
| [[第13回オンライン映画批評家協会賞|オンライン映画批評家協会賞]]
| 外国語映画賞
| 
| {{won}}
|-
| [[スウェーデン・アカデミー賞]]
| 外国語映画賞
| 
| {{won}}
|-
| [[第15回放送映画批評家協会賞|放送映画批評家協会賞]]
| 外国語映画賞
| 
| {{nom}}
|-
| [[クロトゥルーディス賞]]
| 撮影賞
| クリスティアン・ベルガー
| {{won}}
|-
| [[ドイツ映画批評家協会賞]]
| 作品賞
| 
| {{won}}
|-
| [[第14回サテライト賞|サテライト賞]]
| 外国語映画賞
| 
| {{nom}}
|-
| [[第63回英国アカデミー賞|英国アカデミー賞]]
| 外国語映画賞
| 
| {{nom}}
|-
| [[第8回ワシントンD.C.映画批評家協会賞|ワシントンD.C.映画批評家協会賞]]
| 外国語映画賞
| 
| {{nom}}
|-
| [[セザール賞]]
| 外国語映画賞
| 
| {{nom}}
|-
|}

== 脚注 ==
{{Reflist}}

== 外部リンク ==
* {{official}}{{ja icon}}
* {{Allcinema title|336174|白いリボン}}
* {{Kinejun title|41439|白いリボン}}
* {{Movie Walker|mv46135}}
* {{Amg movie|489423|Das weiße Band}}
* {{IMDb title|1149362|Das weiße Band}}

{{ミヒャエル・ハネケ監督作品}}
{{パルム・ドール}}
{{ヨーロッパ映画賞 作品賞}}
{{ゴールデングローブ賞 外国語映画賞}}
{{オンライン映画批評家協会賞 外国語映画賞}}
{{シカゴ映画批評家協会賞 外国語映画賞}}
{{トロント映画批評家協会賞 外国語映画賞}}
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:しろいりほん}}
[[Category:2009年の映画]]
[[Category:オーストリアのドラマ映画]]
[[Category:ドイツのドラマ映画]]
[[Category:フランスのドラマ映画]]
[[Category:イタリアのドラマ映画]]
[[Category:フランスの白黒映画]]
[[Category:ドイツの白黒映画]]
[[Category:イタリアの白黒映画]]
[[Category:ドイツを舞台とした映画作品]]
[[Category:1910年代を舞台とした映画作品]]
[[Category:シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン州で製作された映画作品]]
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[[Category:ミヒャエル・ハネケの監督映画]]
[[Category:ゴールデングローブ賞受賞作]]
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[[Category:機能不全家族を題材とした映画作品]]
[[Category:近親相姦を題材とした映画作品]]
[[Category:白黒映画]]