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「1950年の日本シリーズ」の版間の差分

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{{Pathnav|日本選手権シリーズ|frame=1}}
{{Infobox プロ野球日本シリーズ
{{Infobox プロ野球日本シリーズ
|開催年 = 1950
| 開催年 = 1950
| 名称 = 第1回プロ野球日本選手権試合<br />日本ワールドシリーズ
|画像 =
| 画像 =
|優勝チーム = [[千葉ロッテマリーンズ|毎日オリオンズ]]
|優勝チームリーグ = [[パシフィック・ーグ|]]
| 優勝チーム = [[1950年の毎日オオンズ|毎日オリオンズ]]
|優勝チーム勝利数 = 4
| 優勝チームリーグ = [[パシフィック・リーグ|パ]]
|引分数 =
| 優勝回数 = 初優勝
|優勝チーム監督 = [[湯浅禎夫]]
| 優勝チーム勝利数 = 4
| 引分数 =
|優勝チームシーズン成績 = 81勝34敗5分<br />(シーズン1位) 
|対戦チーム = [[松竹ロビンス]]
| 優勝チーム監督 = [[湯浅禎夫]]
|対戦チーム = [[セントラル・リグ|セ]]
| 優勝チームズン成績 = 81勝34敗5分(シズン1位) 
|対戦チーム勝利数 = 2
| 対戦チーム = [[1950年の松竹ロビンス|松竹ロビンス]]
|対戦チーム監督 = [[小西得郎]]
| 対戦チームリーグ = [[セントラル・リーグ|セ]]
|対戦チームシーズン成績 = 98勝35敗4分<br />(シーズン1位)
| 対戦チーム勝利数 = 2
| 対戦チーム監督 = [[小西得郎]]
|試合日程 = [[1950年]][[11月22日]]-[[11月28日]]
| 対戦チームシーズン成績 = 98勝35敗4分(シーズン1位)
|最高殊勲選手 = [[別当薫]]
| 試合日程 = [[1950年]][[11月22日]]-[[11月28日]]
| 最高殊勲選手 = [[別当薫]]
}}
}}
'''1950年の日本シリーズ(第1回プロ野球日本選手権試合・日本ワールドシリーズ)'''は、[[セントラル・リーグ]]代表・[[松竹ロビンス]]と、[[パシフィック・リーグ]]代表でこの年創した[[千葉ロッテマリーンズ|毎日オリオンズ]]との間で、1950年11月22より[[ワールドシリーズ]]を参考に7戦4勝制によって開かれた[[日本選手権シリーズ]]である。この年は[[プロ野球地域保護権|フランチャイズ]](いわゆる[[ホームタウン]])がまだ制度化されておらず、シリーズは1試合ごとに会場を代えて行われた。またホーム扱い(後攻め)は奇数試合が松竹、偶数試合は毎日がそれぞれ当たった
'''1950年の日本シリーズ(第1回プロ野球日本選手権試合・日本ワールドシリーズ)'''<ref name="東京五輪">{{Cite news|url=https://www.yomiuri.co.jp/column/chottomae/20211124-OYT8T50048/2/ |title=日本シリーズと東京五輪の微妙な関係|newspaper=読売新聞オンライン|publisher=読売新聞社|accessdate=2024-05-19|date=2021-11-26}}</ref>は、[[セントラル・リーグ]]優勝チームの[[松竹ロビンス]](松竹)と、[[パシフィック・リーグ]]優勝チームでこの年した[[毎日オリオンズ]](毎による第1回[[日本選手権シリーズ]]である。


== 概要 ==
また、セ・リーグのペナントレースは優勝した松竹のほか、中日、西日本、国鉄、広島の4チームが所定の140試合を消化しきれずに日本シリーズに突入したが、順位が確定した状態であったのと、できるだけ11月中に当大会を終わらせる都合のため、以上の4チームが関係する7試合([[天候不順以外で中止・打ち切りになった日本プロ野球の試合#日本シリーズの日程の都合で中止☆|当該項目]]参照)は代替開催をせず11月20日までで公式戦を打ち切った。
この年は[[プロ野球地域保護権|フランチャイズ]]がまだ制度化されておらず、シリーズは1試合ごとに会場を代えて行われた。またホーム扱い(後攻め)は奇数試合が松竹、偶数試合は毎日がそれぞれ当たった。


また、セ・リーグのペナントレースは優勝した松竹のほか、中日、西日本、国鉄、広島の4チームが所定の140試合を消化しきれずに日本シリーズに突入したが、順位が確定した状態であったのと、できるだけ11月中に当大会を終わらせる都合のため、以上の4チームが関係する7試合([[天候不順以外で中止・打ち切りになった日本プロ野球の試合|当該項目]]参照)は代替開催をせず11月20日までで公式戦を打ち切った。
== 各試合結果・概況 ==

始球式は当時[[サンフランシスコ・シールズ]]監督の[[フランク・オドゥール]]が投手。当時日本を統治していた[[連合国軍総司令部]]のウィリアム・マーカット少将が捕手。[[ニューヨーク・ヤンキース]]の[[ジョー・ディマジオ]]選手が打者を勤めた。<ref name="東京五輪" />

== 試合結果 ==
{{1950年の日本シリーズ}}
=== 第1戦 ===
=== 第1戦 ===
{{Linescore
11月22日 [[明治神宮野球場|神宮]] 入場者23018人
|Date=11月22日:神宮(試合開始:13時16分、入場者:23018人)
{| border="1" cellspacing="0" cellpadding="1"
|Road=毎日オリオンズ|RoadAbr=毎
!毎日
|0||1||0||0||0||0||0||0||0||0||0||2
|R1=0|R2=1|R3=0|R4=0|R5=0|R6=0|R7=0|R8=0|R9=0|R10=0|R11=0|R12=2|RR=3|RH=9|RE=1
|Home=松竹ロビンス|HomeAbr=松
!3
|H1=0|H2=0|H3=0|H4=0|H5=0|H6=0|H7=0|H8=1|H9=0|H10=0|H11=0|H12=1|HR=2|HH=7|HE=2
|-
|RSP=[[若林忠志|若林]](12回)
!松竹
|HSP=[[大島信雄|大島]](12回)
|0||0||0||0||0||0||0||1||0||0||0||1
|WP=若林(1勝)
!2
|LP=大島(1敗)
|}
|PU=[[島秀之助|島]]
|BU=一塁:[[横沢三郎|横沢三]]、二塁:[[津田四郎|津田]]、三塁:[[上田藤夫|上田]]
|OU=左翼:[[浜崎忠治|浜崎]]、右翼:杉村
|Note1=(毎日1勝)
|Note2=試合時間:2時間34分
}}


記念すべきシリーズ最初の試合は、松竹・大島と毎日・若林の投げ合いで始まった。毎日は2回表に片岡のヒットで先制。松竹は8回裏に三村が同点のヒットを上げる。そのまま延長戦に突入し、毎日が12回表、伊藤が2点タイムリーの二塁打を放つ。その裏松竹も木村勉の一塁ゴロの間に1点を返すが、後続を断った毎日がシリーズ最初の勝利。大島と若林はともに12回完投した。
{|
|(毎)||○[[若林忠志]](1勝)-[[土井垣武]]
|-
|(松)||●[[大島信雄]](1敗)-[[荒川昇治]]
|-
|colspan="2"|本塁打
|-
|(毎)||なし
|-
|(松)||なし
|}
[審判]セ[[島秀之助|島]](球)パ横沢、セ津田、パ[[上田藤夫|上田]](塁)パ浜崎、セ杉村(外)


[http://bis.npb.or.jp/scores/nipponseries/boxscore1950_1.html 公式記録関係](日本野球機構ホームページ)
松竹はシーズン39勝を挙げたエース[[真田重蔵|真田重男]]ではなく新人の[[大島信雄]]が先発。逆に毎日は42歳大ベテランの[[若林忠志]]。松竹は[[大映ユニオンズ|大映]]からの移籍組である[[小鶴誠]]らと、ロビンス生え抜きで[[田村駒治郎]]オーナーから目をかけられていた真田との間でシーズン中から不和があり、内紛の火種を抱えてのシリーズだった<ref>[[鈴木龍二]]の回顧録には、「シリーズ前(またはシリーズ中)に[[最優秀選手 (野球)|最高殊勲選手]]が小鶴と発表されたため、田村が真田に功労金を渡した。それがチーム内に知れて、内紛が生じた」という記述があり、多くの文献に転記されている。しかし、実際の最高殊勲選手の発表はシリーズ終了後の11月30日で、前後関係からは成り立たない。中野晴行の『球団消滅』では、功労金の件は実際には払われておらず、事前に「真田が最高殊勲選手を取ったら小鶴に賞金を出す」と田村から聞かされた真田が「逆の場合は自分に賞金が出るのか」と尋ねて田村がそれを肯定するような返事をしたことから、最高殊勲選手発表後に「取れなくても社長が金を出してくれる」とチームメイトに話したことに尾ひれが付いたという見解が記されている。</ref>。第1戦に真田が先発しなかった点については、こうしたチーム内の不和が原因とする説もあるが、シーズン中の酷使により真田が肩を痛めていたためとする見解が中野晴行の著書『球団消滅 幻の優勝チーム・ロビンスと田村駒治郎』(筑摩書房、2001年)には記されている。試合は2回、[[土井垣武]]が四球で出塁すると、続く[[本堂保弥|本堂保次]]が[[ヒットエンドラン]]を決め、無死1、3塁。ここで[[片岡博国]]がセンター前に[[適時打|タイムリーヒット]]を放ち、毎日が先制。若林の巧みな投球にかわされていた松竹打線だったが、8回[[荒川昇治]]のヒット。投手の大島がセカンド内野安打で続き、2死後[[三村勲]]のタイムリーヒットで同点とした。その後も大島、若林の両投手が踏ん張り、延長戦へ突入。12回表、毎日は2本のヒットと四球で1死満塁のチャンス。大島は渾身の投球で3番[[別当薫]]をショートフライに打ち取り2死としたが、途中出場の[[伊藤庄七]]が左翼線へ打ち返した。詰まった打球だったが幸運なテキサスヒットとなり、2者生還。3-1と勝ち越した。その裏、松竹は代打で登場した真田がヒット、荒川がヒットエンドランを決め、無死1、3塁のチャンス。途中出場の[[木村勉 (野球)|木村勉]]の一塁ゴロが[[併殺]]崩れとなる間に真田がホームイン、1点を返した。一塁の木村を返せば同点という場面だったが、若林が後続を抑え、しのぎ切った。42歳の若林が12回161球を投げ抜き[[完投]]。大島も12回完投したが、好投は報われなかった。


=== 第2戦 ===
=== 第2戦 ===
{{Linescore
11月23日 [[後楽園球場|後楽園]] 入場者35541人
|Date=11月23日:後楽園(試合開始:13時1分、入場者:35541人)
{| border="1" cellspacing="0" cellpadding="1"
|Road=松竹ロビンス|RoadAbr=松
!松竹
|0||0||0||0||0||0||0||1||0
|R1=0|R2=0|R3=0|R4=0|R5=0|R6=0|R7=0|R8=1|R9=0|RR=1|RH=7|RE=0
|Home=毎日オリオンズ|HomeAbr=毎
!1
|H1=2|H2=0|H3=2|H4=0|H5=1|H6=0|H7=0|H8=0|H9=X|HR=5|HH=13|HE=1
|-
|RSP=[[江田孝|江田]](3回)、[[井筒研一|井筒]](5回)
!毎日
|HSP=[[野村武史|野村武]](9回)
|2||0||2||0||1||0||0||0||X
|WP=野村武(1勝)
!5
|LP=江田(1敗)
|}
|HomeHR=[[呉昌征|呉]]1号ソロ(1回・江田)
|PU=[[二出川延明|二出川]]
|BU=一塁:[[筒井修|筒井]]、二塁:浜崎、三塁:津田
|OU=左翼:杉村、右翼:上田
|Note1=(毎日2勝)
|Note2=試合時間:1時間38分
}}


毎日は1回裏、呉のシリーズ初の本塁打などで2点を先制。3回と5回にも点を挙げて試合を優位に進める。投げても野村武が松竹打線を1点に抑えて完投。毎日が2連勝とした。
{|
|(松)||●[[江田孝]](1敗)、井筒-荒川
|-
|(毎)||○[[野村武史]](1勝)-[[土井垣武]]
|-
|colspan="2"|本塁打
|-
|(毎)||呉1号ソロ(江田)
|-
|(松)||なし
|}
[審判]パ[[二出川延明|二出川]](球)セ[[筒井修|筒井]]、パ浜崎、セ津田(塁)セ杉村、パ上田(外)


[http://bis.npb.or.jp/scores/nipponseries/boxscore1950_2.html 公式記録関係](日本野球機構ホームページ)
毎日はシーズン18勝4敗で勝率1位に輝いた[[野村武史]]が先発。松竹は23勝の[[江田孝]]。1回[[呉昌征]]がシリーズ1号となるホームラン。更に別当、[[戸倉勝城]]、本堂がヒットを放ち、追加点。3回にも別当、戸倉、土井垣の3連打で2点を追加。5回にも土井垣のタイムリーヒットで1点を挙げ勝利を決定的にした。松竹は8回に小鶴のエラーでの出塁を活かして[[岩本義行]]がレフトライナーの2塁打を放って反撃するもこれが唯一の得点。毎日が連勝した。


=== 第3戦 ===
=== 第3戦 ===
{{Linescore
11月25日 [[阪神甲子園球場|甲子園]] 入場者19399人
|Date=11月25日:甲子園(試合開始:13時30分、入場者:19399人)
{| border="1" cellspacing="0" cellpadding="1"
|Road=毎日オリオンズ|RoadAbr=毎
!毎日
|1||0||0||1||0||0||4||0||0
|R1=1|R2=0|R3=0|R4=1|R5=0|R6=0|R7=4|R8=0|R9=0|RR=6|RH=8|RE=2
|Home=松竹ロビンス|HomeAbr=松
!6
|H1=0|H2=0|H3=0|H4=4|H5=0|H6=0|H7=0|H8=0|H9=3x|HR=7|HH=7|HE=2
|-
|RSP=[[佐藤平七|佐藤]](3回0/3)、[[荒巻淳|荒巻]](5回1/3)
!松竹
|HSP=[[真田重蔵|真田]](9回)
|0||0||0||4||0||0||0||0||3X
|WP=真田(1勝)
!7
|LP=荒巻(1敗)
|}
|RoadHR=[[本堂保次|本堂]]1号ソロ(4回・真田)、荒巻1号2ラン(7回・真田)
|PU=島
|BU=一塁:上田、二塁:筒井、三塁:横沢三
|OU=左翼:浜崎、右翼:津田
|Note1=(毎日2勝1敗)
|Note2=試合時間:1時間54分
}}


毎日が序盤に2点リードするも、松竹は4回裏に大岡のヒットと荒川昇の3塁打で計4点を奪い逆転に成功。しかし毎日も7回表に途中登板の荒巻の2ラン本塁打などで再び逆転し2点リードを奪う。それでも松竹は9回裏荒巻を攻めると、金山の押し出し四球と、三村の2点タイムリーで逆転サヨナラ。松竹がシリーズ初勝利。
{|
|(毎)||佐藤、●荒巻(1敗)-土井垣
|-
|(松)||○真田(1勝)-荒川
|-
|colspan="2"|本塁打
|-
|(毎)||本堂1号ソロ(真田)、荒巻1号2ラン(真田)
|-
|(松)||なし
|}
[審判]セ島(球)パ上田、セ筒井、パ横沢(塁)パ浜崎、セ津田(外)


[http://bis.npb.or.jp/scores/nipponseries/boxscore1950_3.html 公式記録関係](日本野球機構ホームページ)
1日の移動日を挟んだ第3戦からは関西・中京圏シリーズとなった。松竹は満を持してエース真田が登板。しかし1回、4回に失点、エースらしさの見えない投球だった。4回裏、先頭の小鶴が四球で出塁、続く岩本がレフト戦を破る二塁打を放ち、無死2、3塁。ここで毎日は先発の[[佐藤平七]]から[[荒巻淳]]に交代するが、[[大岡虎雄]]、荒川、[[宮崎仁郎]]にヒットを浴び、この回4点を奪われてしまう。これで真田は立ち直ったかにみえたが、7回、土井垣、[[西本幸雄]]、片岡にヒットを浴び、2点を失い同点。さらに荒巻が逆転2ランとなるランニングホームラン。9回の松竹はエラー、ヒット、四球で満塁のチャンスに[[金山次郎]]が押し出し四球を選び、1点差。なお1死満塁の場面で三村が左中間へサヨナラ2点タイムリー(これが日本シリーズにおけるサヨナラゲーム第1号)。接戦の末松竹の初勝利となった。真田、荒巻と両チームともエースが打ち込まれる波乱の展開となった。


=== 第4戦 ===
=== 第4戦 ===
{{Linescore
11月26日 [[阪急西宮スタジアム|西宮]] 入場者35518人
|Date=11月26日:西宮(試合開始:13時31分、入場者:35518人)
{| border="1" cellspacing="0" cellpadding="1"
|Road=松竹ロビンス|RoadAbr=松
!松竹
|1||0||0||3||0||1||0||0||0
|R1=1|R2=0|R3=0|R4=3|R5=0|R6=1|R7=0|R8=0|R9=0|RR=5|RH=7|RE=0
|Home=毎日オリオンズ|HomeAbr=毎
!5
|H1=1|H2=0|H3=0|H4=0|H5=0|H6=0|H7=0|H8=0|H9=2|HR=3|HH=8|HE=2
|-
|RSP=大島(9回)
!毎日
|HSP=若林(9回)
|1||0||0||0||0||0||0||0||2
|WP=大島(1勝1敗)
!3
|LP=若林(1勝1敗)
|}
|RoadHR=[[岩本義行|岩本]]1号2ラン(4回・若林)
|PU=二出川
|BU=一塁:津田、二塁:杉村、三塁:浜崎
|OU=左翼:筒井、右翼:上田
|Note1=(2勝2敗)
|Note2=試合時間:1時間42分
}}


初回に互いが1点を取り合った後の4回表、松竹は岩本の2ラン本塁打と荒川昇の二塁打で勝ち越し。6回表にも木村勉のヒットで追加点を挙げる。9回裏毎日は3連打で2点を返すものの大島が最後を抑えて、松竹が2勝2敗のタイに戻した。
{|
|(松)||○大島(1勝1敗)-荒川
|-
|(毎)||●若林(1勝1敗)-土井垣
|-
|colspan="2"|本塁打
|-
|(毎)||なし
|-
|(松)||岩本1号2ラン(若林)
|}
[審判]パ二出川(球)セ津田、パ浜崎、セ杉村(塁)セ筒井、パ上田(外)


[http://bis.npb.or.jp/scores/nipponseries/boxscore1950_4.html 公式記録関係](日本野球機構ホームページ)
毎日若林、松竹大島と第1戦と同じ老雄対若武者の対決。初回に松竹が小鶴、毎日が別当のタイムリーでそれぞれ1点を挙げたが、3回松竹は岩本の2ランで勝ち越し。さらに2死後荒川が二塁打で作ったチャンスに宮崎がタイムリーヒットを放ち、追加点。毎日は9回、別当の右翼線二塁打を皮切りに、本堂、片岡、土井垣の3連打で2点差まで詰め寄ったが、[[代打]]で登場した野村がショートゴロ併殺で万事休す。2勝2敗のタイとなる。


=== 第5戦 ===
=== 第5戦 ===
{{Linescore
11月27日 [[ナゴヤ球場|中日]] 入場者12630人
|Date=11月27日:中日(試合開始:12時59分、入場者:12630人)
{| border="1" cellspacing="0" cellpadding="1"
|Road=毎日オリオンズ|RoadAbr=毎
!毎日
|1||0||0||0||0||0||1||0||1
|R1=1|R2=0|R3=0|R4=0|R5=0|R6=0|R7=1|R8=0|R9=1|RR=3|RH=6|RE=1
|Home=松竹ロビンス|HomeAbr=松
!3
|H1=1|H2=0|H3=0|H4=1|H5=0|H6=0|H7=0|H8=0|H9=0|HR=2|HH=5|HE=1
|-
|RSP=野村武(9回)
!松竹
|HSP=真田(8回2/3)、大島(1回1/3)
|1||0||0||1||0||0||0||0||0
|WP=野村武(2勝)
!2
|LP=真田(1勝1敗)
|}
|PU=島
|BU=一塁:横沢三、二塁:筒井、三塁:上田
|OU=左翼:浜崎、右翼:杉村
|Note1=(毎日3勝2敗)
|Note2=試合時間:1時間49分
}}


毎日が初回に土井垣のヒットで先制。その裏松竹は岩本の遊ゴロで同点に追いつく。4回裏に松竹が1点勝ち越すも、毎日は7回表に呉のヒットで同点とする。そのまま9回表毎日は相手のミスで1点勝ち越し。その裏野村武が0点に抑えてシリーズ2連勝。毎日が日本一に王手をかけた。
{|
|(毎)||○野村(2勝)-土井垣
|-
|(松)||●真田(1勝1敗)、大島-荒川
|-
|colspan="2"|本塁打
|-
|(毎)||なし
|-
|(松)||なし
|}
[審判]セ島(球)パ横沢、セ筒井、パ上田(塁)パ浜崎、セ杉村(外)


[http://bis.npb.or.jp/scores/nipponseries/boxscore1950_5.html 公式記録関係](日本野球機構ホームページ)
毎日野村、松竹真田の先発。1回表、毎日が1・3塁でこのシリーズ当たっている土井垣がセンター前タイムリーで先制。しかし松竹も四球と野選で作ったチャンスで岩本のショートゴロの間に1点を取り、ノーヒットで同点とした。4回、岩本の2塁打を皮切りにフライ、ゴロの間に岩本がホームインし松竹が1点勝ち越し。しかし7回、毎日は[[今久留主淳]]が四球で出塁、野村の犠牲バントのあと、呉のタイムリーヒットで同点に追いつく。そして9回、ヒットと四球で2死1、2塁。片岡の当たりは一塁後方へのフライとなったが、これを金山と大岡がぶつかって落球(記録は金山のエラー)。この間に2塁走者の西本が生還、これが決勝点となった。


=== 第6戦 ===
=== 第6戦 ===
{{Linescore
11月28日 [[大阪スタヂアム|大阪]] 入場者22035人
|Date=11月28日:大阪(試合開始:13時29分、入場者:22035人)
{| border="1" cellspacing="0" cellpadding="1"
|Road=松竹ロビンス|RoadAbr=松
!松竹
|0||1||2||0||2||1||0||1||0||0||0
|R1=0|R2=1|R3=2|R4=0|R5=2|R6=1|R7=0|R8=1|R9=0|R10=0|R11=0|RR=7|RH=15|RE=6
|Home=毎日オリオンズ|HomeAbr=毎
!7
|H1=0|H2=0|H3=6|H4=1|H5=0|H6=0|H7=0|H8=0|H9=0|H10=0|H11=1x|HR=8|HH=9|HE=0
|-
|RSP=江田(2回2/3)、大島(8回)
!毎日
|HSP=荒巻(4回0/3)、若林(3回2/3)、野村武(3回1/3)
|0||0||6||1||0||0||0||0||0||0||1X
|WP=野村武(3勝)
!8
|LP=大島(1勝2敗)
|}
|RoadHR=岩本2号ソロ(2回・荒巻)、岩本3号2ラン(3回・荒巻)
|PU=二出川
|BU=一塁:筒井、二塁:横沢三、三塁:杉村
|OU=左翼:津田、右翼:上田
|Note1=(毎日4勝2敗)
|Note2=試合時間:2時間40分
}}


後がない松竹は岩本の2打席連続の本塁打などで3回までに3点を奪う。しかし毎日は3回裏に3連打を含む打者一巡で一挙6点を奪う。4回裏にも別当のヒットで1点を追加する。松竹は直後の5回表に2点を取り反撃。6回表にも1点、そして8回表に三村の犠牲フライで同点とする。その後第1戦以来となる延長戦に突入。11回裏毎日が2死1、3塁とチャンスを迎え、伊藤が打席に入るも、打球は三塁ゴロ。だが三塁手・真田が2塁へ悪送球。これを見た三塁走者が本塁へ生還してサヨナラ勝ち。毎日が劇的な展開で初代シリーズ王者となった<ref>{{Cite web|和書|title=【日刊スポーツ×パ・リーグインサイト Vol.7】2リーグ制初の日本シリーズはパ・リーグが制す!|website=パ・リーグ.com|publisher=パシフィックリーグマーケティング|url=https://pacificleague.com/news/29447 |date=2020-11-18|accessdate=2024-05-19}}</ref>。
{|
|(松)||江田、●大島(1勝2敗)-荒川
|-
|(毎)||荒巻、若林、○野村(3勝)-土井垣
|-
|colspan="2"|本塁打
|-
|(毎)||なし
|-
|(松)||岩本2号ソロ(荒巻)、3号2ラン(荒巻)
|}
[審判]パ二出川(球)セ筒井、パ横沢、セ杉村(塁)セ津田、パ上田(外)


[http://bis.npb.or.jp/scores/nipponseries/boxscore1950_6.html 公式記録関係](日本野球機構ホームページ)
毎日の初優勝がかかった第6戦はこの年9月に落成したばかりの大阪球場で行われた。松竹が江田、毎日が荒巻、ともにシーズンは大活躍しながらシリーズで力を出せていない両投手の先発。しかしこの試合も両投手とも力を出し切れず、点の取り合いになった。2回、岩本のホームランで松竹が先制点を挙げる。更に3回にも岩本が2打席連続の2ランホームランで2点を追加。その裏、毎日は呉、別当の連続二塁打など長短合わせて4本のヒットと3つの四球で一気に6点を取り逆転。さらに4回にも岩本のエラーで追加点を挙げ、7-3と毎日がリード。松竹は5回、ヒットと死球で無死満塁、打席はこの日2本塁打の岩本という絶好のチャンス。一発出れば同点という場面だったが、若林-土井垣のバッテリーは岩本を敬遠。岩本自身が「ノーアウト満塁で敬遠なんて、自分の長い野球生活でも後にも先にもない」と驚く作戦だった。この回は敬遠による押し出しと大岡の犠牲フライで2点を返したものの若林に後続を断たれビッグイニングとはならなかった。しかし松竹もあきらめず、6回小鶴のタイムリーヒットで1点差、8回三村の犠牲フライでついに同点に追いつき、試合はシリーズ2度目の延長戦へ。11回裏、2死1、3塁のチャンスに[[伊藤庄七]]が三塁ゴロ。野手を使い切っていた松竹は三塁に投手の真田を入れていたが、その真田の二塁への送球を金山が取り損ねる間に(記録は三塁手ゴロ失策(内野安打か野手選択のあたりだった))三塁走者の[[河内卓司]]がホームインし、毎日がサヨナラ勝ち(サヨナラゲームでの決着は第3戦の松竹に次いで2度目。サヨナラゲームでの日本一決定は史上初)。記念すべき第1回日本シリーズはあっけない形で、創部初年度の毎日が初代日本一の座を獲得した。


== 表彰選手 ==
== [[プロ野球中継|ラジオ中継]] ==
* MVP:[[別当薫]](毎日)
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(第7戦の放送予定については書きかけです)
*当時はまだ[[民間放送|民放]]局(ラジオ)がなかったため[[NHKラジオ第2放送|NHKラジオ第2]]が熱戦の模様を全試合に渡って中継した([[1951年|翌年]][[9月1日]]に初の民間放送局となる[[CBCラジオ|中部日本放送]]及び[[MBSラジオ|新日本放送]]が開局した)。
*実況アナウンサー
:*第1戦:[[11月22日]] [[志村正順]]
:*第2戦:[[11月23日]] [[飯田次男]]
:*第3戦:[[11月25日]] [[倉田充男]]
:*第4戦:[[11月26日]] [[天野脩次郎]]
:*第5戦:[[11月27日]] [[小坂秀二]]
:*第6戦:[[11月28日]]


== 脚注 ==
== ラジオ中継 ==
当時はまだ[[民間放送|民放]]局(ラジオ)がなかったため[[NHKラジオ第2放送|NHKラジオ第2]]が全試合中継した。
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* 実況アナウンサー
** 第1戦:[[志村正順]]
** 第2戦:[[飯田次男]]
** 第3戦:[[倉田充男]]
** 第4戦:[[天野脩次郎]]
** 第5戦:[[小坂秀二]]
** 第6戦:


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* [[1950年の松竹ロビンス]]
*[[日本野球機構]]
* [[1950年の毎日オリオンズ]]

== 脚注 ==
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
*[http://bis.npb.or.jp/scores/nipponseries/linescore1950.html NPB公式記録]
* [http://bis.npb.or.jp/scores/nipponseries/linescore1950.html NPB公式記録]
*[http://www.sponichi.co.jp/baseball/special/calender/calender_november/KFullNormal20071113149.html スポニチ野球日めくりプロ野球11月]


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日本選手権シリーズ > 1950年の日本シリーズ
NPB 1950年の日本シリーズ
第1回プロ野球日本選手権試合
日本ワールドシリーズ
ゲームデータ
日本一
毎日オリオンズ
初優勝
4勝2敗
試合日程 1950年11月22日-11月28日
最高殊勲選手 別当薫
チームデータ
毎日オリオンズ()
監督 湯浅禎夫
シーズン成績 81勝34敗5分(シーズン1位) 
松竹ロビンス()
監督 小西得郎
シーズン成績 98勝35敗4分(シーズン1位)
1951 »
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1950年の日本シリーズ(第1回プロ野球日本選手権試合・日本ワールドシリーズ)[1]は、セントラル・リーグ優勝チームの松竹ロビンス(松竹)と、パシフィック・リーグ優勝チームでこの年に創設した毎日オリオンズ(毎日)による第1回日本選手権シリーズである。

概要

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この年はフランチャイズがまだ制度化されておらず、シリーズは1試合ごとに会場を代えて行われた。またホーム扱い(後攻め)は奇数試合が松竹、偶数試合は毎日がそれぞれ当たった。

また、セ・リーグのペナントレースは優勝した松竹のほか、中日、西日本、国鉄、広島の4チームが所定の140試合を消化しきれずに日本シリーズに突入したが、順位が確定した状態であったのと、できるだけ11月中に当大会を終わらせる都合のため、以上の4チームが関係する7試合(当該項目参照)は代替開催をせず11月20日までで公式戦を打ち切った。

始球式は当時サンフランシスコ・シールズ監督のフランク・オドゥールが投手。当時日本を統治していた連合国軍総司令部のウィリアム・マーカット少将が捕手。ニューヨーク・ヤンキースジョー・ディマジオ選手が打者を勤めた。[1]

試合結果

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1950年 日本ワールドシリーズ
日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場 開始時刻 入場者数
11月22日(水) 第1戦 毎日オリオンズ 3 - 2 松竹ロビンス 明治神宮野球場 13時16分 23,018人
11月23日(木) 第2戦 松竹ロビンス 1 - 5 毎日オリオンズ 後楽園球場 13時1分 35,541人
11月24日(金) 移動日
11月25日(土) 第3戦 毎日オリオンズ 6 - 7x 松竹ロビンス 甲子園球場 13時30分 19,399人
11月26日(日) 第4戦 松竹ロビンス 5 - 3 毎日オリオンズ 阪急西宮球場 13時31分 35,518人
11月27日(月) 第5戦 毎日オリオンズ 3 - 2 松竹ロビンス 中日球場 12時59分 12,630人
11月28日(火) 第6戦 松竹ロビンス 7 - 8x 毎日オリオンズ 大阪球場 13時29分 22,035人
優勝:毎日オリオンズ(初優勝)

第1戦

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11月22日:神宮(試合開始:13時16分、入場者:23018人)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 R H E
毎日オリオンズ 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 3 9 1
松竹ロビンス 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 2 7 2
  1. (毎日1勝)
  2. 毎:若林(12回)
  3. 松:大島(12回)
  4. 勝利:若林(1勝)  
  5. 敗戦:大島(1敗)  
  6. 審判
    [球審]
    [塁審]一塁:横沢三、二塁:津田、三塁:上田
    [外審]左翼:浜崎、右翼:杉村
  7. 試合時間:2時間34分

記念すべきシリーズ最初の試合は、松竹・大島と毎日・若林の投げ合いで始まった。毎日は2回表に片岡のヒットで先制。松竹は8回裏に三村が同点のヒットを上げる。そのまま延長戦に突入し、毎日が12回表、伊藤が2点タイムリーの二塁打を放つ。その裏松竹も木村勉の一塁ゴロの間に1点を返すが、後続を断った毎日がシリーズ最初の勝利。大島と若林はともに12回完投した。

公式記録関係(日本野球機構ホームページ)

第2戦

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11月23日:後楽園(試合開始:13時1分、入場者:35541人)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
松竹ロビンス 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 7 0
毎日オリオンズ 2 0 2 0 1 0 0 0 X 5 13 1
  1. (毎日2勝)
  2. 松:江田(3回)、井筒(5回)
  3. 毎:野村武(9回)
  4. 勝利:野村武(1勝)  
  5. 敗戦:江田(1敗)  
  6. 本塁打
    毎:1号ソロ(1回・江田)
  7. 審判
    [球審]二出川
    [塁審]一塁:筒井、二塁:浜崎、三塁:津田
    [外審]左翼:杉村、右翼:上田
  8. 試合時間:1時間38分

毎日は1回裏、呉のシリーズ初の本塁打などで2点を先制。3回と5回にも点を挙げて試合を優位に進める。投げても野村武が松竹打線を1点に抑えて完投。毎日が2連勝とした。

公式記録関係(日本野球機構ホームページ)

第3戦

[編集]
11月25日:甲子園(試合開始:13時30分、入場者:19399人)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
毎日オリオンズ 1 0 0 1 0 0 4 0 0 6 8 2
松竹ロビンス 0 0 0 4 0 0 0 0 3x 7 7 2
  1. (毎日2勝1敗)
  2. 毎:佐藤(3回0/3)、荒巻(5回1/3)
  3. 松:真田(9回)
  4. 勝利:真田(1勝)  
  5. 敗戦:荒巻(1敗)  
  6. 本塁打
    毎:本堂1号ソロ(4回・真田)、荒巻1号2ラン(7回・真田)
  7. 審判
    [球審]島
    [塁審]一塁:上田、二塁:筒井、三塁:横沢三
    [外審]左翼:浜崎、右翼:津田
  8. 試合時間:1時間54分

毎日が序盤に2点リードするも、松竹は4回裏に大岡のヒットと荒川昇の3塁打で計4点を奪い逆転に成功。しかし毎日も7回表に途中登板の荒巻の2ラン本塁打などで再び逆転し2点リードを奪う。それでも松竹は9回裏荒巻を攻めると、金山の押し出し四球と、三村の2点タイムリーで逆転サヨナラ。松竹がシリーズ初勝利。

公式記録関係(日本野球機構ホームページ)

第4戦

[編集]
11月26日:西宮(試合開始:13時31分、入場者:35518人)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
松竹ロビンス 1 0 0 3 0 1 0 0 0 5 7 0
毎日オリオンズ 1 0 0 0 0 0 0 0 2 3 8 2
  1. (2勝2敗)
  2. 松:大島(9回)
  3. 毎:若林(9回)
  4. 勝利:大島(1勝1敗)  
  5. 敗戦:若林(1勝1敗)  
  6. 本塁打
    松:岩本1号2ラン(4回・若林)
  7. 審判
    [球審]二出川
    [塁審]一塁:津田、二塁:杉村、三塁:浜崎
    [外審]左翼:筒井、右翼:上田
  8. 試合時間:1時間42分

初回に互いが1点を取り合った後の4回表、松竹は岩本の2ラン本塁打と荒川昇の二塁打で勝ち越し。6回表にも木村勉のヒットで追加点を挙げる。9回裏毎日は3連打で2点を返すものの大島が最後を抑えて、松竹が2勝2敗のタイに戻した。

公式記録関係(日本野球機構ホームページ)

第5戦

[編集]
11月27日:中日(試合開始:12時59分、入場者:12630人)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
毎日オリオンズ 1 0 0 0 0 0 1 0 1 3 6 1
松竹ロビンス 1 0 0 1 0 0 0 0 0 2 5 1
  1. (毎日3勝2敗)
  2. 毎:野村武(9回)
  3. 松:真田(8回2/3)、大島(1回1/3)
  4. 勝利:野村武(2勝)  
  5. 敗戦:真田(1勝1敗)  
  6. 審判
    [球審]島
    [塁審]一塁:横沢三、二塁:筒井、三塁:上田
    [外審]左翼:浜崎、右翼:杉村
  7. 試合時間:1時間49分

毎日が初回に土井垣のヒットで先制。その裏松竹は岩本の遊ゴロで同点に追いつく。4回裏に松竹が1点勝ち越すも、毎日は7回表に呉のヒットで同点とする。そのまま9回表毎日は相手のミスで1点勝ち越し。その裏野村武が0点に抑えてシリーズ2連勝。毎日が日本一に王手をかけた。

公式記録関係(日本野球機構ホームページ)

第6戦

[編集]
11月28日:大阪(試合開始:13時29分、入場者:22035人)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 R H E
松竹ロビンス 0 1 2 0 2 1 0 1 0 0 0 7 15 6
毎日オリオンズ 0 0 6 1 0 0 0 0 0 0 1x 8 9 0
  1. (毎日4勝2敗)
  2. 松:江田(2回2/3)、大島(8回)
  3. 毎:荒巻(4回0/3)、若林(3回2/3)、野村武(3回1/3)
  4. 勝利:野村武(3勝)  
  5. 敗戦:大島(1勝2敗)  
  6. 本塁打
    松:岩本2号ソロ(2回・荒巻)、岩本3号2ラン(3回・荒巻)
  7. 審判
    [球審]二出川
    [塁審]一塁:筒井、二塁:横沢三、三塁:杉村
    [外審]左翼:津田、右翼:上田
  8. 試合時間:2時間40分

後がない松竹は岩本の2打席連続の本塁打などで3回までに3点を奪う。しかし毎日は3回裏に3連打を含む打者一巡で一挙6点を奪う。4回裏にも別当のヒットで1点を追加する。松竹は直後の5回表に2点を取り反撃。6回表にも1点、そして8回表に三村の犠牲フライで同点とする。その後第1戦以来となる延長戦に突入。11回裏毎日が2死1、3塁とチャンスを迎え、伊藤が打席に入るも、打球は三塁ゴロ。だが三塁手・真田が2塁へ悪送球。これを見た三塁走者が本塁へ生還してサヨナラ勝ち。毎日が劇的な展開で初代シリーズ王者となった[2]

公式記録関係(日本野球機構ホームページ)

表彰選手

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ラジオ中継

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当時はまだ民放局(ラジオ)がなかったためNHKラジオ第2が全試合中継した。

関連項目

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脚注

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  1. ^ a b “日本シリーズと東京五輪の微妙な関係”. 読売新聞オンライン (読売新聞社). (2021年11月26日). https://www.yomiuri.co.jp/column/chottomae/20211124-OYT8T50048/2/ 2024年5月19日閲覧。 
  2. ^ 【日刊スポーツ×パ・リーグインサイト Vol.7】2リーグ制初の日本シリーズはパ・リーグが制す!”. パ・リーグ.com. パシフィックリーグマーケティング (2020年11月18日). 2024年5月19日閲覧。

外部リンク

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