2002年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)優勝決定戦の第98回ワールドシリーズ(98th World Series)は、10月19日から27日にかけて計7試合が開催された。その結果、アナハイム・エンゼルス(アメリカンリーグ)がサンフランシスコ・ジャイアンツ(ナショナルリーグ)を4勝3敗で下し、球団創設42年目で初の優勝を果たした。 地区優勝を逃した中で最も勝率の高い球団にポストシーズン出場枠を与えるワイルドカード制度が1994年に導入されて以来、該当球団どうしがワールドシリーズで対戦するのは今回が初めて。ジャイアンツが3勝2敗と優勝へ先に王手をかけ、第6戦でも一時は5-0としたが、エンゼルスは7回裏・8回裏の2イニングで3点ずつ奪って逆転でその試合を制し、続く最終第7戦にも勝利して優勝を決めた。負ければ敗退決定の試合で5点差を逆転したのは、第6戦のエンゼルスがシリーズ史上初だった。両チーム7試合合計で85得点・21本塁打・45長打は全てシリーズ新記録である。シリーズMVPには、第6戦の8回裏に逆転・決勝の適時二塁打を放つなど、7試合で打率.385・3本塁打・8打点・OPS 1.313という成績を残したエンゼルスのトロイ・グロースが選出された。