浜川崎駅

川崎市にある東日本旅客鉄道・日本貨物鉄道の駅

浜川崎駅(はまかわさきえき)は、神奈川県川崎市川崎区にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)のである。

浜川崎駅
南武線駅入口(2023年5月)
はまかわさき
Hama-Kawasaki
地図
所在地 川崎市川崎区南渡田町1-2
所属事業者
電報略号 ハサ
駅構造 地上駅
ホーム 2面3線
乗車人員
-統計年度-
2,606人/日(降車客含まず)
-2008年-
開業年月日 1918年大正7年)5月1日[1]
乗入路線 3 路線
所属路線 東海道貨物線[* 1]
キロ程 20.0 km(浜松町起点)
川崎貨物 (5.3 km)
所属路線 鶴見線
駅番号 JI08
キロ程 5.7 km(鶴見起点)
JI 07 武蔵白石 (1.6 km)
(0.7 km) 昭和 JI 09
所属路線 南武線(浜川崎支線)
駅番号 JN54
キロ程 4.1 km(尻手起点)
JN 53 小田栄 (1.4 km)
備考
  1. ^ 線路名称上は、川崎貨物方は東海道本線(貨物支線)、小田栄方は南武線(浜川崎支線)
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鶴見線駅入口(2022年4月)

路線

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東海道本線(貨物支線)・鶴見線南武線(浜川崎支線、旅客案内では「南武支線」)の3路線が乗り入れており、このうち東海道本線を当駅の所属線としている。但し旅客営業を行っているのは南武線と鶴見線のみであり、両路線の乗換駅となっている。当駅は川崎市内にあるが、特定都区市内制度における「横浜市内の駅」として扱われる。駅番号は鶴見線がJI 08、南武支線がJN 54

東京貨物ターミナル駅方面へ通じる東海道本線支線は貨物列車のみが通過する。この東海道本線支線は南武線浜川崎支線と合わせて東海道貨物線を構成しており、2路線の相互間は当駅に停車せずに直通運転ができる構造になっている。

歴史

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当駅と同様に、同一駅名でもそれぞれの路線の駅が別にある例として、1985年(昭和60年)に開業した新花巻駅東北新幹線釜石線)、1988年(昭和63年)に開業した三河安城駅東海道新幹線東海道本線)、2011年(平成23年)に新幹線駅が開業し、在来線駅が新幹線駅傍に移設された筑後船小屋駅九州新幹線鹿児島本線)がある。国鉄時代には他に尼崎駅東海道本線福知山線と福知山線尼崎港支線)、宇美駅香椎線勝田線)、石巻駅仙石線石巻線)が存在したが、当駅以外の3駅は路線自体の廃止や駅機能統合によって消滅した。

しかし、この駅は南武線の前身が南武鉄道、鶴見線の前身が鶴見臨港鉄道と別の鉄道会社が開業したことによるもので、それぞれが戦時買収で国鉄に編入されたことで駅舎が離れている。南武鉄道の新浜川崎駅は国有化時に乗換の便を図るため、鶴見臨港鉄道の浜川崎駅との距離が近くなるよう移設された

旅客駅

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どちらの旅客駅も無人駅で、南武線側は尻手駅、鶴見線側は鶴見線オフィスが管理している。南武線と鶴見線の駅舎は道路を挟んで離れているため、当駅で乗り換える旅客は一度改札を出なければならない。双方の駅の改札に入場・出場用の簡易Suica改札機が設置されているが、ICカードを使用して当駅で乗り換える乗客は、当駅の簡易Suica改札機に触れずに乗り換える必要がある。

両路線はいずれも島式ホーム1面2線を有する地上駅で、南武線側に1・2番線、鶴見線側に3・4番線の番号が振られている。

鶴見線の駅には跨線橋があり、内部に改札がある橋上駅になっている。跨線橋を北側に渡ると一般道・南武線に通じる出入口がある。跨線橋南側にはJFEスチール東日本製鉄所専用出入口も設けられている。

南武線は鶴見線に直交する形で駅が設けられている。1番線側はホームから離れた場所に川崎新町方面とJR貨物浜川崎駅構内・鶴見線扇町方面とを結ぶ連絡線が通っており柵が設けられている。列車が停車する2番線は、終端部が車止めが設置されている頭端式になっており、その先に改札口が設けられている。

トイレは南武線側改札口を入って左手に男女共用水洗式トイレが設置されているが、鶴見線側には設置されていないため、鶴見線を利用する乗客も南武線側のトイレを利用しなければならない。

南武支線側のホームを南渡田地区に近接する操車場へ移転し、鶴見線側に統合する計画が検討されている[9]

のりば

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番線 路線 方向 行先
南武線ホーム
2   南武線 下り 尻手方面
鶴見線ホーム
3   鶴見線 下り 昭和扇町方面
4 上り 国道鶴見方面

(出典:JR東日本:駅構内図

  • 1番線は線路がホームに面して敷設されておらず、柵で封鎖されている。川崎新町駅が拡張される前は1番線が存在し、朝ラッシュ時に17m車2両編成2本が続行運転していた。
  • 鶴見線は多くの列車が当駅で鶴見方面に折り返す。特に、昼間帯の扇町方面へ向かう電車は非常に少ない。当駅折返し列車は3番線で乗客を降ろした後、扇町方に引き上げて本線上で折返し、改めて4番線に入線する。
  • 南武線・東海道貨物線と鶴見線の線路は当駅の昭和駅寄りで繋がっており、当駅を発着または通過する貨物列車と、当駅経由で鶴見線営業所から南武支線経由で鎌倉車両センター中原支所に入庫・出庫する回送列車が通過する。

貨物駅

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JR貨物の貨物駅は旅客駅の東側にあり、JR貨物の駅員が駐在する(神奈川臨海鉄道浜川崎運輸所に委託)。

貨車を仕分けする仕分線がある。この仕分線は鶴見線扇町駅・安善駅方面、南武線小田栄駅方面からは直接進入できるが、東海道貨物線川崎貨物駅方面からは直接進入することができない。そのため川崎貨物駅方面から当駅に進入する貨物列車は小田栄方の引き上げ線に入った後、推進で進入する構造になっている。また、当駅から川崎貨物駅方面へ行く列車は機関車を川崎貨物駅方に連結してこの逆の手順で発車する。小田栄方の引き上げ線はそのまま着発線になっている。

1998年8月まで、第一セメント川崎工場への専用線もあり、奥多摩駅から石灰石輸送貨物列車が運転されていた。またそれ以前は工場からのセメントの発送もあった。1980年代までは、駅周辺にある日本鋼管(現在のJFEスチール)製鉄所への専用線があり、鉄鋼製品などを扱っていた。また昭和電線電纜川崎工場専用線や東亜石油専用線から分岐し東洋埠頭川崎支店へ続く専用線も接続してた。最後まで残っていた、鶴見線昭和駅手前から分岐して東亜石油扇町工場へ続く専用線は、合理化による工場閉鎖に伴い、2011年9月30日の最終出荷をもって使用が停止された。

取扱貨物

利用状況

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JR東日本

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2008年度の1日平均乗車人員は2,606人である。

近年の推移は以下の通り。

年度別1日平均乗車人員[10][11]
年度 1日平均
乗車人員
出典
1995年(平成07年) 2,107
1996年(平成08年) 1,780
1997年(平成09年) 1,739
1998年(平成10年) 1,715 [* 1]
1999年(平成11年) 1,694 [* 2]
2000年(平成12年) 1,669 [* 2]
2001年(平成13年) 1,697 [* 3]
2002年(平成14年) 1,791 [* 4]
2003年(平成15年) 1,828 [* 5]
2004年(平成16年) 1,905 [* 6]
2005年(平成17年) 1,996 [* 7]
2006年(平成18年) 2,139 [* 8]
2007年(平成19年) 2,422 [* 9]
2008年(平成20年) 2,606 [* 10]

※無人駅は正確な数が把握できないとして、2009年以降非公表となった。

JR貨物

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近年の年間発着トン数は下記の通り。

年度 発送トン数 到着トン数 出典
1998年
1999年 984,231 100,396 [12]
2000年 909,210 90,896 [13]
2001年 818,530 81,570 [14]
2002年 785,374 77,348 [15]
2003年 705,684 67,384 [16]
2004年 691,246 67,444 [17]
2005年 635,161 61,540 [18]
2006年 622,183 59,856 [19]
2007年 595,276 56,356 [20]
2008年 502,851 47,676 [21]
2009年 420,707 39,552 [22]
2010年 442,861 41,396 [23]
2011年 175,375 16,356 [24]
2012年
2013年
2014年 32 32 [25]
2015年

駅周辺

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バス路線

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運行事業者 方向 系統・行先 備考
浜川崎駅前
川崎鶴見臨港バス 西方向 川24:鋼管循環 / ダイエー川崎プロセスセンター ダイエー川崎プロセスセンター行きは1日朝2本のみ運行
東方向 川24川崎駅前 / 浜川崎営業所  
浜川崎営業所
川崎鶴見臨港バス 川24:川崎駅前 急行便は平日夕方のみ運行
JFE前
川崎鶴見臨港バス 西方向 川24:川崎駅前 / ダイエー川崎プロセスセンター ダイエー川崎プロセスセンター行きは1日朝2本のみ運行
北北西方向 川24:川崎駅前 急行便は平日夕方のみ運行
川崎市交通局 北西方向 川40:川崎駅前  
川崎市交通局 西方向 川40塩浜営業所前 / 水江町  

隣の駅

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東日本旅客鉄道(JR東日本)
東海道本線貨物支線
川崎貨物駅 - 浜川崎駅
  南武線支線(浜川崎支線)
小田栄駅 (JN 53) - 浜川崎駅 (JN 54)
  鶴見線
武蔵白石駅 (JI 07) - 浜川崎駅 (JI 08) - 昭和駅 (JI 09)

脚注

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記事本文

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  1. ^ a b c d 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』38号 16頁
  2. ^ a b 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』38号 20頁
  3. ^ a b c 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』38号 17頁
  4. ^ a b 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』38号 21頁
  5. ^ 昭和26年10月12日付官報(第7429号) 日本国有鉄道公示第237号
  6. ^ 「国電鶴見線の12駅- ラッシュ線、初の無人化 駅員76人“消えた”」 毎日新聞 (毎日新聞社): p3. (1971年3月1日 夕刊)
  7. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '02年版』ジェー・アール・アール、2002年7月1日、187頁。ISBN 4-88283-123-6 
  8. ^ 駅業務執行体制の再構築(その2)の提案を受ける!!” (PDF). JR東日本労働組合横浜地方本部 (2021年9月10日). 2021年9月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月15日閲覧。
  9. ^ 交通網強化へ検討加速/既存駅位置変更や再開発も/川崎市の南渡田産業創出拠点 建設通信新聞Digital
  10. ^ 川崎市統計書 - 川崎市
  11. ^ 神奈川県県勢要覧
  12. ^ 神奈川県県勢要覧(平成12年度版)228ページ
  13. ^ 神奈川県県勢要覧(平成13年度版)230ページ
  14. ^ 神奈川県県勢要覧(平成14年度版)228ページ
  15. ^ 神奈川県県勢要覧(平成15年度版)228ページ
  16. ^ 神奈川県県勢要覧(平成16年度版)228ページ
  17. ^ 神奈川県県勢要覧(平成17年度版)230ページ
  18. ^ 神奈川県県勢要覧(平成18年度版)230ページ
  19. ^ 神奈川県県勢要覧(平成19年度版)232ページ
  20. ^ 神奈川県県勢要覧(平成20年度版)237ページ
  21. ^ 神奈川県県勢要覧(平成21年度版)247ページ
  22. ^ 神奈川県県勢要覧(平成22年度版)245ページ
  23. ^ 神奈川県県勢要覧(平成23年度版)245ページ
  24. ^ 神奈川県県勢要覧(平成24年度版)241ページ
  25. ^ 神奈川県県勢要覧(平成27年度版)245ページ
  26. ^ コリアタウン”. 一般社団法人川崎市観光協会. 2020年5月20日閲覧。

利用状況

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神奈川県県勢要覧

参考文献

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  • 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 38号 青梅線・鶴見線・南武線・五日市線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年4月11日。 

関連項目

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外部リンク

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