梅雨の豪雨は「平成18年7月豪雨」と命名、九州と四国は梅雨明け
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【2006年7月27日】
気象庁は26日、今月後半に続いた梅雨の豪雨を「平成18年7月豪雨」と命名した。一方各地の気象台は同日、九州南部、九州北部と山口県、四国地方がそれぞれ梅雨明けしたと見られると発表した。
平成18年7月豪雨では、気象庁によると7月15日から24日までの10日間で、兵庫県香澄町で平年の7月の総雨量の3倍となる500mmの雨、鹿児島県さつま町紫尾山で平年の2.2倍となる1264mmの雨を観測するなど、九州南部や北陸、山陰、長野県で短期間に大量の雨が降った。
消防庁によると長野県、島根県、熊本県、鹿児島県を中心に約11,200棟が床上・床下浸水の被害を受けた。土砂崩れがけ崩れ、土石流、避難中の事故などにより、長野県で11人、島根県で4人、鹿児島県で5人など、死者・行方不明者は合わせて26人となった。梅雨入りからの累計で、計約9万世帯、22万人に避難勧告が出された。
読売新聞によると、気象庁が定める浸水家屋1万棟の基準を超えたことから、今回の命名に至ったと見られている。
各地の気象台によると、四国地方は昨年より10日、平年より9日、九州北部と山口県は昨年より9日、平年より8日、九州南部は昨年より11日、平年より13日、それぞれ遅い梅雨明けとなった。各地の梅雨の期間中の雨量は平年より10%~110%程度多く、下関市や熊本市、阿久根市などでは平年の2倍を超える雨量を観測した。毎日新聞によると、九州南部の梅雨明けは観測史上4番目(梅雨明けの発表がなかった1993年を除く)に遅かった。
産経新聞によると、東日本や西日本では日照時間が平年の半分程度にとどまっており、2003年以来の日照不足となる可能性もあるという。
関連項目
[編集]- 2006年7月22日 中部から九州にかけて大雨、死者20人近くに
- 2006年6月20日 沖縄、奄美が相次いで梅雨明け—2006年梅雨
出典
[編集]- 『平成18年7月15日から24日に発生した豪雨の命名について』 — 気象庁, 2006年7月26日
- 『平成18年7月豪雨(速報)』 — 気象庁, 2006年7月27日
- 『平成18年の梅雨前線による大雨の被害状況(第29報)』 — 総務省消防庁, 2006年7月26日
- 『気象庁「平成18年7月豪雨」と命名』 — 読売新聞, 2006年7月26日
- 鹿児島地方気象台 『梅雨の時期に関する九州南部地方気象情報 第4号』 — 気象庁, 2006年7月26日
- 福岡管区気象台 『梅雨の時期に関する九州北部地方(山口県を含む)気象情報 第2号』 — 気象庁, 2006年7月26日
- 高松地方気象台 『梅雨の時期に関する四国地方気象情報 第2号』 — 気象庁, 2006年7月26日
- 『梅雨明け:九州南部・北部と四国 平年より大幅遅れ』 — 毎日新聞, 2006年7月26日
- 『今年の梅雨、記録的になる可能性 明ければ例年通り暑い夏?』 — 産経新聞, 2006年7月27日