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チェンナイ

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チェンナイ
சென்னை
タミル・ナードゥ州の位置を示したインドの地図
チェンナイの位置
チェンナイ
チェンナイの位置
タミル・ナードゥ州 とインド内)
座標: 北緯13度05分 東経80度16分 / 北緯13.09度 東経80.27度 / 13.09; 80.27
インドの旗 インド
タミル・ナードゥ州
行政区  • チェンナイ県
 • カーンチプラム県
 • ティルヴァッルール県
市長 スブラマニアム
Corporation Commissioner Rajesh Lakhoni
人口
密度
都市圏
4,681,087 (2011年現在)
26,903/km2
7,695,000 (2011現在)
標準時 IST (UTC+5:30)
面積
都市圏
海抜
174 km2[1]
1180 km2
6 m
公式サイト www.chennaicorporation.com

座標: 北緯13度05分 東経80度16分 / 北緯13.09度 東経80.27度 / 13.09; 80.27

チェンナイタミル語:சென்னை、英語:Chennai)は、南インドの東側コロマンデル海岸沿いの、ベンガル湾に面するタミル・ナードゥ州の州都。インド有数の世界都市であり、人口は468万人。2011年都市圏人口は769万人であり、同国第4位である[2]1996年マドラス(Madras)から正式に改名された。

「南インドの玄関口」「南アジアのデトロイト」「インドの健康首都」「インド銀行業の首都」の異名を持つ。自動車産業情報技術産業、ビジネス・プロセス・アウトソーシング業が盛んである。

歴史

マイラーップールにあるカパーリーシュヴァラル寺院は、パッラヴァ朝の王により7世紀に建立された。

チェンナイ周辺は、1世紀頃から都市として存在し、パッラヴァ朝チョーラ朝パーンディヤ朝ヴィジャヤナガル王国などの諸王朝に治められていた。特にマイラーップール周辺は、パッラヴァ朝の主要な港として重要な位置にあった。

1522年ポルトガルがこの地の近くに要塞を建設し、この地に到って活動し死去したと伝説されるキリスト教イエス使徒の一人聖トマスに因んで、サン・トメ要塞と名付けた。

この地はもともとチェンナイとは呼ばれておらず、その名は16世紀のある英雄の名前に由来した。

1565年ヴィジャヤナガル王国がターリコータの戦いムスリム5王国に大敗したのち、隣接するビジャープル王国ゴールコンダ王国の侵入が頻発していた。

チェンナイ近くシュリーカラハスティの領主ダーマルラ・チェンナッパ・ナーヤカは、衰退するヴィジャヤナガル王国のために、ビジャープル王国とゴールコンタ王国の侵入軍と日々戦っていた。そんな中、1580年、ゴールコンダ王イブラーヒーム・クリー・クトゥブ・シャーが大軍をヴィジャヤンガル王国に派遣してきた。ダーマルラ・チェンナッパ・ナーヤカはこの一大侵攻を食い止めるため、ゴールコンダの大軍と奮戦し、自らの命と引き換えに撃退し, 王国を守ったのだった。

後を継いだ息子のダーマルラ・ヴェンカタ・ナーヤカは、王国の忠臣だった父の死を悼んで、父の名の一部「チェンナッパ」をとって、この地を「チェンナイ」と名付けたのだった。それがこの都市の名の由来である。

1639年8月22日イギリス東インド会社がダーマルラ・ヴェンカタ・ナーヤカからその中間の土地を取得し、1640年セント・ジョージ要塞を建設し、チェンナイから「マドラス」と改名した。そして、この要塞を中心に、徐々に市街地が広がっていくことになった。

1746年モーリシャス総督であったフランスの将軍ラ・ブルドネが侵攻し、セント・ジョージ要塞とマドラス市街および周辺村落を占領したが、1748年オーストリア継承戦争の結果結ばれたアーヘン和約に基づき、1749年イギリスはマドラスの支配を回復した。この経験によってイギリスは、セント・ジョージ要塞の規模を拡張し、更なるフランスの侵攻およびマイソール王国の王ハイダル・アリーの侵攻に備えた。この要塞を拠点として、18世紀末までにイギリスは現在のタミル・ナードゥ州アーンドラ・プラデーシュ州カルナータカ州にあたる地域に勢力を拡大し、マドラス管区を設置してマドラスをその首府とした。

イギリス支配の下でマドラスは、マドラス管区の中枢として、また海軍基地として発展した。19世紀後半の鉄道敷設に伴い、ボンベイ(現在のムンバイ)やカルカッタ(現在のコルカタ)などのインドの他の重要都市や内陸の諸地域と連結した。第一次世界大戦中には、石油貯蔵庫がドイツの軽巡洋艦エムデンによって砲撃され、中央同盟国によって攻撃されたインドにおける唯一の都市となった。

1947年の独立後、マドラスはマドラス州の州都となり、1965年から1967年には、インド全土のヒンディー語公用語化に反対する拠点となる。1968年にマドラス州はタミル・ナードゥ州となり、マドラスはその州都としてとどまる。

スリランカ内戦に伴い、マドラスでは時折政治的な暴力事件が発生する。1984年タミル・イーラム解放の虎によって空港に仕掛けられた爆弾により33人が殺害された事件を始め、1991年にはイーラム革命的解放人民戦線のメンバー13人と民間人2人が殺害されるなどの事件が発生している。これに対し当局は断乎とした処置を行い、以降マドラスでは目立ったテロリストの活動は見受けられない。

1996年8月、都市名のマドラスは、植民地支配に由来する名前であるとして、英雄の名に由来するかつての「チェンナイ」の名に改められた。

2004年にはインド洋大津波の被害に見舞われ、多数が死傷、海岸線も変化した。

行政

チェンナイ市庁は1913年に竣工した Ripon Building に入っている。

詳細はチェンナイ県およびチェンナイ市を参照

チェンナイはタミル・ナードゥ州の政令指定都市に指定されており、自治体としてチェンナイ市が設置されている。市長を頂点とした行政機構と、小選挙区制の直接選挙で選出された155名の議員が構成する市議会を有している。市議会議員の中から一名、議員の投票により副市長が選出され、市長とともに10の常任委員会を主宰する。チェンナイの市制は1688年に施行された。

チェンナイの都市圏は、チェンナイ県と、隣接するカーンチプラム県およびティルヴァッルール県の一部に広がっている。郊外の比較的大きい市街は町庁が、小さい市街はパンチャーヤトと呼ばれる町会議が設置されている。

タミル・ナードゥ州の州都であるチェンナイには、州政府の行政府と立法府が設置されており、セント・ジョージ要塞の一部である官邸などに入っている。タミル・ナードゥ州パーンディッチェーリ連合区とを管轄するマドラス高等裁判所もチェンナイに設置されている。

警察任務は、チェンナイ県内は大チェンナイ警察、その外は各県の警察が担当している。

産業

他市に劣らずチェンナイ市は外資の誘致に積極的である。市の郊外には産業振興地域をつくり、ヒュンダイフォード日産自動車といった自動車メーカーとその関連企業が進出している。インド最大のタイヤメーカーであるMRFタイヤの本社も同地に所在する。また、IT関連企業の進出もさかんで、最近はノキアが新工場を建設している。

チェンナイ県

チェンナイの中心部は、チェンナイ県下にある。しかしチェンナイ県は他の県と異なり、「都市県」という扱いで、特殊な機構を保持している。

チェンナイ県では、タミル・ナードゥ州警察の下部機関である大チェンナイ警察が警察任務に当たっている。警察本部長が指揮する。36の方面本部を有しており、121の警察署が設置されている。このうち15の警察署がISO 9001:2000の認証を受けている。チェンナイ市内の交通に関しては、チェンナイ市交通警察が担当している。

チェンナイ市

チェンナイ市は、インドタミル・ナードゥ州の政令指定都市の一つ。

市長を頂点とした行政機構と、小選挙区制で選出された155名の議員が構成する市議会が設置されている。市議会議員の中から一名、議員の投票により副市長が選出され、市長とともに10の常任委員会を主宰する。チェンナイの市制は1688年に施行された。

チェンナイ市は、チェンナイ北部、チェンナイ中部、チェンナイ南部という、インド連邦議会下院の3つの選挙区を有している。現在、チェンナイ北部からはC・クップサーミ、チェンナイ中部からはダヤーニディ・マーラン、チェンナイ南部からはT・R・バールが選出されている。また、チェンナイ市はタミル・ナードゥ州議会の18の選挙区を有している。

教育

チェンナイには、タミル・ナードゥ州立の学校と私立の学校とがある。私立の学校では主に英語で教育が行われており、州立の学校では州の公用語であるタミル語で教育が行われるものもあるが、英語を用いているものが多い。私立学校は普通、国の機関である後期中等教育中央審議会か、あるいは州の機関であるタミル・ナードゥ州後期中等教育審議会に加入している。また、インド高等学校卒業認定審議会に加入しているものや、モンテッソーリ・システムを採用しているもの、国際バカロレア資格を取得させるものもある。共通テストでは合格率がインド全土で最高である。

主な大学には、以下のようなものがある。

この他、タミル・ナードゥ州にある工科、理科、建築に関する大学は、おおかたアンナー大学に所属している。また、独立して運営されている大学が他に多数存在する。

1890年に設置されたコンネマラ公共図書館は、インドの4つの国立保管センターのうちのひとつであり、したがってインドで発行された新聞図書をすべて保管している。ユネスコの指定情報センターともなっている。

この他に主要な図書館として、セント・ジョージ要塞にあるインド考古学図書館や、ラーマクリシュナ僧院図書館クリシュナムールティ協会図書館などがある。

交通

「南インドの玄関口」として知られるチェンナイは、国内交通のみならず国際交通の重要な集結点である。

チェンナイ都市圏の道路および鉄道路線図。

道路

5つの幹線高速国道がコルカタバンガルールティルッチラーッパッリティルヴァッルールパーンディッチェーリへと放射状に広がっている。チェンナイ・バスターミナル(Chennai Mofussil Bus Terminus:CMBT)は、数多くの都市間を結ぶ中・長距離バスの終着点となっており、南アジア最大のバスターミナルであると言われる。現在、7つの交通公社が都市間バスを運営しており、その他にも多くの私営のバス会社が都市間・州間バスの終着点として利用している。以前はチェンナイの中心街パリース(Parrys)にあったが、近年西部郊外のコーヤンペードゥ(கோயம்பேடு ; Koyambedu / Coimbedu)に移され、大幅に拡張された。

都市圏内バスは大都市交通公社によって運営されている。公社は2773台のバスで375路線の運送を行っており、一日当たり約420万人を運んでいる。郊外では公社の運営ではない小型乗合自動車が数多く運行している。また、「ミニキャブ」(Mini Cabs)という愛称を持つ小型ミニバンの路線運行も都市圏内外で行われている。

タクシーは、空港などの大規模施設からは料金固定制タクシー、その他ではメーター制のタクシーも走っているが、最も多いのはオートリキシャーであり、料金はほとんどの場合、交渉制である。

チェンナイ中央駅1873年に建設され、1900年に改築された。ターミナルであったローヤプラム駅からその機能を1907年に受け継いで以来、地域鉄道交通の中心となっている。
MRTSのチンタードリペーッタイ駅。

鉄道

チェンナイには2つの終着駅がある。一つはインド各地の都市と結ばれている地域最大の終着駅チェンナイ中央駅、もう一つはタミル・ナードゥ州各地を結ぶ鉄道の終着駅であるチェンナイ・エグモア駅である。

チェンナイの近郊列車は4路線ある。

  • チェンナイ中央駅 ----- アラッコーナム駅 路線
  • チェンナイ中央駅 ----- スーッルールペータ駅 路線
  • チェンナイ海岸駅 ----- チェンガルパットゥ駅 路線
  • 高速大量輸送システム(Mass Rapid Transit System = MRTS)

高速大量輸送システムは高架上の広軌鉄道で、一部は開通しているが建設が進行中であり、完成すれば他の3路線すべてと連絡する予定である。また、地下鉄の建設も州政府によって推進されており、現在計画中である。

空港

チェンナイの南西部郊外に建設されたチェンナイ国際空港は、国内線の重要拠点であるのみならず、国外から南インド各地へ向かう人々のインドへの入り口となる空港である。30以上の航空会社の航空便により、南アジア、東南アジア中東欧州北アメリカの各地のハブ空港と繋がっている。貨物便の発着便数は、国内第2位の規模である。

港湾

チェンナイはチェンナイ港を擁しており、また北隣のティルヴァッルール県にあるイェンヌール港も、チェンナイの港として機能している。チェンナイ港は国内第二の規模であり、自動車や機械類などを総合的に扱っている。一方イェンヌール港は、石炭や鉱石などの積荷を扱っている、国内第12位の港である。

これとは別に、ローヤプラムには、地域の漁民と漁船が利用する漁港がある。

姉妹都市

脚注

  1. ^ Development Plan for Chennai Metropolitan Area” (PDF). Govt. of India. pp. p. 1 (2006年4月). 2007年9月12日閲覧。
  2. ^ Demographia: World Urban Areas & Population Projections

外部リンク

公式
旅行
その他

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