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プラシド・ポランコ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
プラシド・ポランコ
Plácido Polanco
フィラデルフィア・フィリーズ時代
(2011年6月1日)
基本情報
国籍 ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
二重国籍[1]
出身地 ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国サントドミンゴ
生年月日 (1975-10-10) 1975年10月10日(49歳)
身長
体重
5' 9" =約175.3 cm
190 lb =約86.2 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 三塁手二塁手遊撃手
プロ入り 1994年 MLBドラフト19巡目(全体530位)でセントルイス・カージナルスから指名
初出場 1998年7月3日
最終出場 2013年9月28日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国代表
WBC 2006年

プラシド・エンリケ・ポランコPlácido Enrique Polanco, 1975年10月10日 - )は、ドミニカ共和国サントドミンゴ出身の元プロ野球選手内野手)。右投右打。

経歴

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プロ入り前

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1991年にサントドミンゴのサンタ・クララ高校を16歳で卒業。所属していたリトルリーグのチームで監督をしていたマニー・モタがポランコのために奨学金の手配を行い、ポランコはアメリカ合衆国フロリダ州のマイアミ・デード・ウルフソン短大に進学、同州マイアミにあるモタの家で生活する[2]

カージナルス時代

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1994年ドラフト19巡目(全体530位)でセントルイス・カージナルスから指名され入団する。

1998年7月3日にメジャーデビュー。三振の少ない堅実なバッティングと内外野をこなすユーティリティーさでレギュラーを掴む。

フィリーズ時代

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2002年7月29日スコット・ローレンダグ・ニックルとのトレードでバド・スミスマイク・ティムリンとともにフィラデルフィア・フィリーズに移籍。

移籍後2004年までの3シーズンで打率.294を記録する活躍を見せ、2004年には自己最多の17本塁打を記録。

タイガース時代

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デトロイト・タイガース時代
(2009年3月19日)

2005年6月8日にウーゲット・ウービナラモン・マルティネスとのトレードでデトロイト・タイガースに移籍する。

タイガースで居心地のよさや近いうちに強いチームになる確信を得たポランコは8月2日、翌2006年からの4年総額1840万ドルで契約を延長[3][4]。9月10日と11日には球団史上レイ・ブーン以来48年ぶりの2試合連続4安打を記録[5]。シーズンを通してヒザ裏の腱を痛めていたが、フィリーズ・タイガース通算打率.331は両リーグでデレク・リーの.338に次ぐ高打率を記録[5]

2006年開幕前の3月に第1回WBCドミニカ共和国代表に選出された[6]

シーズンでは正二塁手としてタイガース地区首位に貢献したが、8月15日に左肩を脱臼してからはチームは失速[7]。9月23日に復帰を果たし、チームはワイルドカードでポストシーズン進出。ア・リーグ優勝決定戦では打率.529の活躍でシリーズMVPに選ばれた。ワールドシリーズでは17打数無安打で、チームもカージナルスに1勝4敗で敗退。

2007年には個人成績を伸ばし、自己最高となる200安打、打率.341、失策0を記録、初めてMLBオールスターゲームに選出されたうえ、シーズン終了後にはシルバースラッガー賞ゴールドグラブ賞を受賞した。

2008年は、打撃3部門で前年を下回ったが、それでも打率.307、8本塁打、58打点を記録。

フィリーズ復帰

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2009年12月3日、古巣フィラデルフィア・フィリーズと3年1800万ドルで契約。フィリーズでは三塁手として起用された。

2010年は打率.298を記録。

2011年は2度目のオールスター出場と3度目のゴールドグラブ賞受賞を果たした。

2012年は自己最低の打撃成績に終わった。10月29日にFAとなった。

マーリンズ時代

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マイアミ・マーリンズ時代
(2013年4月6日)

2012年12月20日にマイアミ・マーリンズと契約。

2013年10月31日にFAとなった。

マーリンズ退団後

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2014年から未所属のまま迎えた2016年に現役引退を決意。ランディ・ウルフとともに古巣フィリーズを最終所属として現役引退することが8月8日にフィリーズより発表された[8]

選手としての特徴

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バットコントロールのよさは2番打者としては理想的」[9]で、滅多に三振をしない。三振率(1三振に要した打数)では2006年から2008年まで3年連続でリーグ1位となっており、通算でも14.2打数に1回の割合でしか三振していない。また流し打ち(右打ち)も巧みで、.300を超える打率を残せる技術を持ち合わせている。

守備は堅実。2006年7月1日のパイレーツ戦で2失策してから2008年4月8日のレッドソックス戦で悪送球を犯すまで、186試合、911守備機会連続無失策という記録を打ち立てた[10]。これはともにルイス・カスティーヨが保持していた143試合・647守備機会連続無失策という二塁手としてのメジャー記録を更新している[11]。またプラス・マイナス・システムという指標でも、この3シーズン通算でポランコが残した数字はメジャー4位タイの+29、つまりこの期間の平均的二塁手より29個多くアウトを稼いだという結果が出ている[12]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
1998 STL 45 122 114 10 29 3 2 1 39 11 2 0 2 0 5 0 1 9 1 .254 .292 .342 .634
1999 88 240 220 24 61 9 3 1 79 19 1 3 3 2 15 1 0 24 7 .277 .321 .359 .680
2000 118 350 323 50 102 12 3 5 135 39 4 4 7 3 16 0 1 26 8 .316 .347 .418 .765
2001 144 610 564 87 173 26 4 3 216 38 12 3 14 1 25 0 6 43 22 .307 .342 .383 .725
2002 94 367 342 47 97 19 1 5 133 27 3 1 9 0 12 1 4 27 12 .284 .316 .389 .705
PHI 53 228 206 28 61 13 1 4 88 22 2 2 4 0 14 0 4 14 3 .296 .353 .427 .780
'02計 147 595 548 75 158 32 2 9 221 49 5 3 13 0 26 1 8 41 15 .288 .330 .403 .733
2003 122 554 492 87 142 30 3 14 220 63 14 2 8 4 42 1 8 38 16 .289 .352 .447 .799
2004 126 555 503 74 150 21 0 17 222 55 7 4 7 6 27 0 12 39 13 .298 .345 .441 .786
2005 43 173 158 26 50 7 0 3 66 20 0 0 0 0 12 0 3 9 3 .316 .376 .418 .793
DET 86 378 343 58 116 20 2 6 158 36 4 3 2 4 21 0 8 16 9 .338 .386 .461 .846
'05計 129 551 501 84 166 27 2 9 224 56 4 3 2 4 33 0 11 25 12 .331 .383 .447 .830
2006 110 495 461 58 136 18 1 4 168 52 1 2 8 2 17 0 7 27 18 .295 .329 .364 .693
2007 142 641 587 105 200 36 3 9 269 67 7 3 2 4 37 3 11 30 9 .341 .388 .458 .846
2008 141 629 580 90 178 34 3 8 242 58 7 1 4 4 35 2 6 43 14 .307 .350 .417 .768
2009 153 676 618 82 176 31 4 10 245 72 7 2 7 5 36 2 9 46 15 .285 .331 .396 .727
2010 PHI 132 602 554 76 165 27 2 6 214 52 5 0 1 8 32 1 7 47 14 .298 .339 .386 .726
2011 122 523 469 46 130 14 0 5 159 50 3 0 1 8 42 0 3 44 15 .277 .335 .339 .674
2012 90 328 303 28 78 15 0 2 99 19 0 0 4 1 18 1 2 25 7 .257 .302 .327 .629
2013 MIA 118 416 377 33 98 13 0 1 114 23 2 0 3 4 23 1 9 31 15 .260 .315 .302 .617
MLB:16年 1927 7887 7214 1009 2142 348 32 104 2866 723 81 30 86 56 429 13 101 538 201 .297 .343 .397 .740

年度別守備成績

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内野守備


二塁(2B) 遊撃(SS) 三塁(3B) 一塁(1B)
















































1998 STL 14 34 21 1 10 .982 28 38 81 6 18 .952 - -
1999 66 116 122 5 32 .979 9 7 20 2 5 .931 9 0 8 1 0 .889 -
2000 51 80 107 3 18 .984 29 31 53 0 11 1.000 35 18 41 0 8 1.000 1 2 1 0 0 1.000
2001 15 22 36 0 10 1.000 42 51 109 0 16 1.000 103 60 199 4 16 .985 -
2002 6 11 17 1 7 .966 13 19 24 0 7 1.000 78 52 139 5 18 .974 -
PHI - - 53 38 133 3 15 .983 -
'02計 6 11 17 1 7 .966 13 19 24 0 7 1.000 131 90 272 8 33 .978 -
2003 99 213 301 4 69 .992 - 21 10 37 2 5 .959 -
2004 109 264 304 3 76 .995 - 13 15 26 0 4 1.000 -
2005 29 57 74 0 26 1.000 1 3 2 0 1 1.000 8 6 17 0 2 1.000 -
DET 84 187 248 3 69 .993 - 1 1 3 0 0 1.000 -
'05計 113 244 322 3 95 .995 1 3 2 0 1 1.000 9 7 20 0 2 1.000 -
2006 108 224 325 6 81 .989 - - -
2007 141 294 389 0 101 1.000 - - -
2008 141 323 374 8 100 .989 - - -
2009 151 290 439 2 112 .997 - - -
2010 PHI 12 15 37 0 7 1.000 - 123 88 258 5 32 .986 -
2011 1 1 0 0 0 1.000 - 118 78 259 8 15 .977 -
2012 - - 80 57 148 2 10 .990 -
2013 MIA - - 109 52 153 2 13 .990 -
MLB 1027 2131 2794 36 718 .993 122 149 289 8 58 .982 751 475 1421 32 138 .983 1 2 1 0 0 1.000
外野守備


左翼(LF)












2005 PHI 5 10 0 0 0 1.000
MLB 5 10 0 0 0 1.000
  • 各年度の太字はリーグ最高、赤文字はMLBの二塁手における歴代最高
  • 各年度の太字年ゴールドグラブ賞受賞

表彰

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記録

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背番号

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  • 67(1998年 - 同年途中)
  • 27(1998年途中 - 2002年途中、2003年 - 2005年途中、2010年 - 2012年)
  • 23(2002年途中 - 同年終了)
  • 14(2005年途中 - 2009年)
  • 30(2013年)

代表歴

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脚注

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  1. ^ Scott McNeish / MLB.com, "Citizenship wait ends for Polanco / Tigers second baseman sworn in with group before game," tigers.com, July 9, 2008. 2008年11月20日閲覧。
  2. ^ 阿部寛子 「連載企画 MLB TALK SHOW プラシド・ポランコ[タイガース]」 『月刊スラッガー』2007年3月号、日本スポーツ企画出版社、2007年、雑誌15509-3、67-69頁。
  3. ^ 「各球団マンスリー・リポート デトロイト・タイガース」『月刊メジャー・リーグ』2005年10・11月合併号、ベースボールマガジン社、2005年、雑誌 08625-11、49頁。
  4. ^ Associated Press, "Polanco signs four-year, $18.4M extension," ESPN.com, August 2, 2005. 2008年11月20日閲覧。
  5. ^ a b 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2006』廣済堂出版、2006年、151頁頁。ISBN 978-4-331-51146-6 
  6. ^ 2006 Tournament Roster[リンク切れ] The official site of World Baseball Classic (英語) 2016年3月7日閲覧 [リンク切れ]
  7. ^ 谷口輝世子 「MLB30球団最新レポート&全選手個人成績 デトロイト・タイガース/DET ポランコの穴は埋まらず」『スラッガー』2006年11月号、日本スポーツ企画出版社、2006年、雑誌 15509-11、75頁。
  8. ^ R.ウルフ&P.ポランコ、フィリーズの一員として引退へ”. Yahoo!JAPAN. iSM (2016年8月9日). 2016年8月12日閲覧。
  9. ^ 出野哲也 「デトロイト・タイガース 新・殺人打線の死角を探る」 『月刊スラッガー』2008年5月号、日本スポーツ企画出版社、2008年、雑誌15509-5、42-45頁。
  10. ^ Jason Beck / MLB.com, "Polanco's errorless streak ends / Second baseman hadn't committed a miscue in 186 games," The Official Site of The Detroit Tigers, April 8, 2008. 2008年4月29日閲覧。
  11. ^ Jason Beck / MLB.com, "Notes: Polanco sets errorless mark / Rodney makes final rehab outing; Pudge serves suspension," The Official Site of The Detroit Tigers, July 31, 2007. 2008年4月29日閲覧。
  12. ^ "2006-2008 Plus/Minus Leaders," Fielding Bible. 2008年11月20日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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