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伊敷村

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
いしきむら
伊敷村
伊敷村の中心部である伊敷電停(1950年頃)
伊敷村の中心部である伊敷電停(1950年頃)
廃止日 1950年10月1日
廃止理由 編入合併
伊敷村東桜島村鹿児島市
現在の自治体 鹿児島市
廃止時点のデータ
日本の旗 日本
地方 九州地方
都道府県 鹿児島県
鹿児島郡
市町村コード なし(導入前に廃止)
面積 58.15 km2
総人口 24,939
(1950年4月1日)
隣接自治体 鹿児島市、鹿児島郡吉田村日置郡郡山村伊集院町上伊集院村
他のシンボル -
伊敷村役場
所在地 鹿児島県鹿児島郡伊敷村大字上伊敷
伊敷村役場の画像
座標 北緯31度37分34秒 東経130度31分36秒 / 北緯31.626度 東経130.526639度 / 31.626; 130.526639座標: 北緯31度37分34秒 東経130度31分36秒 / 北緯31.626度 東経130.526639度 / 31.626; 130.526639

伊敷村の位置図(地図は1950年時点)
ウィキプロジェクト
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伊敷村の地図(1950年頃、伊敷村誌より)

伊敷村(いしきむら)は、鹿児島県中部にあった1950年10月1日東桜島村とともに鹿児島市へ編入され自治体としては消滅した。平成の大合併以前の鹿児島市域の北西にあたる。

地理

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伊敷村は鹿児島県中央部、鹿児島市の北方にあり、東経30度31分、北緯31度36分に位置している。村域は中央部を流れる甲突川がつくった沖積低地と山地からなっている[1]。村役場は大字上伊敷(現在の伊敷)に置かれていた。

河川

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大字

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伊敷村は上伊敷、下伊敷、小野、永吉(1920年(大正9年)に鹿児島市に編入)、犬迫、小山田、比志島、皆房の8大字から構成されていた。

伊敷村域は現在の鹿児島市伊敷町伊敷下伊敷伊敷台千年若葉町小野町小野犬迫町小山田町皆与志町永吉明和原良町原良、草牟田町、草牟田玉里町の全域および玉里団地西伊敷武岡城山城西の各一部に当たる。

歴史

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村名の由来

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印色入日子命を祀る伊邇色神社(いにしきじんじゃ)の伊邇色が訛り、「伊敷」という地名になったとされる[12][13]

産業

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産業としては農業が主であったが、石材加工を行う工場もあった[1]。また、小山田に九州初の水力発電所である小山田発電所がある[14]

行政

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歴代村長

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町村制施行以降の村長を記載する。表記は『伊敷村誌 村制六十周年記念』14頁に基づく[15]。但し、旧字体については新字体に置換えるものとする。

氏名 就任期間
初代村長 川崎祐賢 1889年5月21日 - 1892年4月23日
二代村長 湯田静彦 1892年5月1日 - 1894年1月7日
三代村長 佐藤仲之丞 1894年1月18日 - 1898年1月7日
四代村長 床次金次 1898年1月18日 - 1919年1月17日
五代村長 川路與熊 1919年1月18日 - 1946年7月13日
六代村長 稲葉三次郎 1946年7月14日 - 1946年11月21日
七代村長 高附栄次郎 1947年4月8日 - 1950年9月1日

行政組織

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「伊敷村誌」による行政組織は以下のとおりである[16]

  • 村長
    • 助役
      • 総務課
        • 庶務係、戸籍係
      • 教育民政課
        • 教育係、厚生係、衛生係
      • 勧業課
        • 産業係、経済係、指導係
      • 財務係
        • 第一係、第二係
    • 収入役
      • 財務課会計係

出張所

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伊敷村役場には以下の出張所が置かれていた[17]

  • 上伊敷出張所
  • 下伊敷出張所
  • 小野出張所
  • 犬迫出張所
  • 小山田出張所
  • 皆与志出張所
  • 皆房出張所

警察

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伊敷村は警察法施行令(昭和23年政令第51号)により旧警察法第40条に定める市及び市街的町村(人口5,000人以上の町村)に指定された[18]。これにより伊敷村に自治体警察である伊敷村警察が置かれた[8]。鹿児島市編入後は鹿児島市警察の管轄下となった[19]

  • 伊敷村警察(大字下伊敷666番地) - 市町村公安委員会である伊敷村公安委員会の監督を受けた[8]
    • 伊敷村警察署
      • 警務課
      • 刑事課
      • 警邏交通課

人口

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以下の人口遷移表は『伊敷村誌 村制六十周年記念』の9頁の記述及び1950年のデータについては『鹿児島県市町村変遷史』の記述に基づく[20]

凡例
人口(人)
世帯数(戸)
1901年 16,546
2,778
1907年 17,727
3,292
1916年 20,059
3,347
1920年 16,428
3,289
1925年 16,860
3,289
1930年 17,652
3,448
1934年 17,377
3,289
1944年 18,523
3,778
1947年 15,394
5,202
1950年 24,939
5,021

教育

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中学校
小学校

施設

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1897年(明治30年)から1945年(昭和20年)まで第6師団歩兵第45連隊の連隊本部が現在の鹿児島県立短期大学の敷地に設置されていた。

郵便局

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刑務所

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交通

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道路

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一級国道
県道

鉄道

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伊敷村出身の著名人

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鶴田義行

脚注

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  1. ^ a b c 伊敷村 1950, p. 56.
  2. ^ 有田忠雄、河口貞徳、村田凞、稲葉行雄、村野守治、四本健光、紀野健一郎 1955, p. 520.
  3. ^ 市村の境界変更(明治44年鹿児島県告示第400号、明治44年8月4日付鹿児島県公報3151号所収、 原本
  4. ^ 南日本新聞 1990, p. 818.
  5. ^ a b c 角川日本地名大辞典編纂委員会 1983, p. 422.
  6. ^ 鹿児島市史編さん委員会 1970, p. 783.
  7. ^ 市村の境界変更(大正9年鹿児島県告示第470号、大正9年9月22日付鹿児島県公報第1113号所収、 原文
  8. ^ a b c 伊敷村 1950, p. 85.
  9. ^ 鹿兒島市の一部大字の變更(昭和25年鹿児島県告示第412号、昭和25年10月1日付鹿児島県公報第3305号所収、 原文
  10. ^ かごしま市政だより(昭和25年10月号)”. 鹿児島市 (1950年10月20日). 2021年4月16日閲覧。
  11. ^ 昭和25年総理府告示第301号(市村の廃置分合、昭和25年10月17日付、 原文
  12. ^ 伊敷村 1950, p. 1.
  13. ^ 伊邇色神社 - 鹿児島市 2012年7月8日閲覧。
  14. ^ 角川日本地名大辞典編纂委員会 1983, p. 684.
  15. ^ a b 伊敷村 1950, p. 14.
  16. ^ 伊敷村 1950, p. 12-13.
  17. ^ 伊敷村 1950, p. 13.
  18. ^ 警察法施行令(昭和23年政令第51号、昭和23年3月6日付官報号外所収、NDLJP:2962871/6
  19. ^ 鹿児島市史編さん委員会 1970, p. 293.
  20. ^ 伊敷村 1950, p. 9.
  21. ^ 伊敷村 1950, p. 100.

参考文献

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  • 鹿児島県総務部参事室編『鹿児島県市町村変遷史』 鹿児島県、1967年。
    • 1950年4月1日現在の人口・面積は202-203頁に記載。
  • 伊敷村『伊敷村誌』伊敷村役場、1950年。 
  • 有田忠雄、河口貞徳、村田凞、稲葉行雄、村野守治、四本健光、紀野健一郎『鹿児島のおいたち』鹿児島市、1955年。 
  • 鹿児島市史編さん委員会『鹿児島市史 第二巻』鹿児島市長 末吉利雄、1970年http://www.city.kagoshima.lg.jp/kikakuzaisei/kikaku/seisaku-s/shise/shokai/shishi/kagoshima-03.html 
  • 角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店、1983年。ISBN 978-4040014609 
  • 南日本新聞鹿児島市史 第四巻』鹿児島市長 赤崎義則、1990年http://www.city.kagoshima.lg.jp/kikakuzaisei/kikaku/seisaku-s/shise/shokai/shishi/kagoshima.html 

関連項目

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外部リンク

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