コンテンツにスキップ

岩代太郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
岩代いわしろ 太郎たろう
IWASHIRO Taro
生誕 (1965-05-01) 1965年5月1日(59歳)
日本の旗 日本東京府世田谷区
学歴 和光小学校
和光中学校
東京都立芸術高等学校
東京藝術大学
ジャンル 近代音楽映画音楽
職業 作曲家編曲家ピアニスト音楽プロデューサー

岩代 太郎 (いわしろ たろう、1965年5月1日 - )は、日本作曲家編曲家ピアニスト音楽プロデューサー

来歴

[編集]

東京都出身。世田谷区育ち[1]。教育者岩代吉親を祖父に、作曲家岩代浩一を父に持つ。

和光小学校和光中学校を卒業。中学3年生の夏から本格的に作曲とピアノのレッスンを始め[2]東京都立芸術高等学校に入学。高校卒業後、1浪ののち、東京藝術大学音楽学部作曲科に入学する。1989年に東京藝術大学音楽学部作曲科を首席卒業、1991年に同大学院修士課程を首席修了する。南弘明近藤譲松下功黛敏郎に師事した[1]。大学院在学中、サクソフォーン奏者雲井雅人の演奏からサクソフォーンのための作曲を思いつき[3]寺山修司の詩「世界のいちばん遠い土地へ」(『寺山修司少女詩集』角川文庫所収)からの霊感を受けて、寺山の詩をタイトルとするサクソフォーン協奏曲を書き始める。完成した「TO THE FARTHEST LAND OF THE WORLD(世界のいちばん遠い土地へ)〜ソプラノ・サックスとオーケストラの為のコンチェルト〜」は、1990年から1991年にかけて行われたシルクロード国際管弦楽作曲コンクール[注 1] に応募され、杜鳴心團伊玖磨黛敏郎山田一雄松村禎三ら同コンクール審査委員から高い評価を得て最優秀賞を受賞、1991年2月17日サントリーホールにて雲井雅人の独奏、井上道義指揮東京都交響楽団により演奏された。また同曲ならびに音楽研究科作曲専攻修了作品「A White Room In Mid-Summer」は、大学院修了作品中の最優秀作品として東京芸大に買い上げられ、スコア(原譜)は同大学資料館に永久保存されている。以後、多彩なジャンルで活動しており、特に近年では映画音楽を数多く手掛けている。

2003年6月9日、当時日本テレビのアナウンサーだった松本志のぶと結婚した。

2006年より東京都交響楽団の理事に就任し、同楽団と共に活動の幅を広げている。

2008年に開催された北京オリンピックではアーティスティックスイミング日本代表(マーメイド・ジャパン)の音楽を手掛け、話題となった。同年にはアジア各国や欧米で劇場公開されたジョン・ウー監督作品『レッドクリフ』の音楽を担当するなど、近年では映画音楽を数多く手がけている。

2009年天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典」の奉祝曲を委嘱され、同祭典において『奉祝曲 組曲「太陽の国」』を発表した。

ニューズウィーク』日本版では、「世界が尊敬する日本人100人」の特集記事において、北野武田村響隈研吾らと共に紹介されている。

受賞歴

[編集]

主な作品

[編集]

純音楽

[編集]
  • TO THE FARTHEST LAND OF THE WORLD(世界のいちばん遠い土地へ)〜ソプラノ・サックスとオーケストラの為のコンチェルト〜(1991年)
  • A White Room In Mid-Summer
  • INTO THE SILENCE 〜オカリナとオーケストラの為のコンチェルト〜(1995年)
  • 交響詩「潮騒のうた」(1998年)
  • 交響歌集「36億年のいのち」(1998年)
  • 交響曲「MANGA SYMPHONY 〇」(2018年)
  • 器楽曲「The F50」for Violin and Acoustic Piano inspired by original motion picture 「Fukushima 50」(2020年)

CD

[編集]
  • 「岩代太郎オリジナルCDアルバム〜It's」(ファンハウス, 1994年)
  • 小説「血玉髄の夜」岩代太郎音楽集~山藍紫姫子の世界スペシャル(ユニバーサル ミュージック,1996年)
  • 「岩代太郎オリジナル・サウンドトラック集〜クローズ・ユア・アイズ」(EMIミュージック・ジャパン, 1997年)
  • 「岩代太郎オリジナルCDアルバム〜オープン・ユア・アイズ」(EMIミュージック・ジャパン, 1997年)
  • 「メロディアス・ムーブメント」(ソニー・ミュージックレコーズ, 2000年)
  • 「ALL ALONE」(プライエイド, 2000年)
  • 「ハーモニー・オブ・サイレンス」(プライエイド, 2001年)
  • 「岩代太郎オリジナルCDアルバム〜12 VOX」(ソニーレコード, 2001年)
  • 「ザ・ゲート・オブ・ライツ」(プライエイド, 2001年)
  • 「On The Sixth Line」(プライエイド, 2002年)
  • 「Self-Notes 〜The Romantic Contemporary〜」(キングレコード, 2003年)
  • 「Tact Taro Best Works 2000-2005」(avex trax, 2006年)
  • 「Tact II 〜Soundtracky〜」(avex trax, 2012年)
  • 「岩代太郎オリジナルCDアルバム The 30/55」(コロンビアミュージック, 2020年)

映画音楽

[編集]

放送音楽

[編集]

ドラマ

[編集]

ドキュメンタリー番組

[編集]

報道番組

[編集]

テレビアニメ

[編集]

Webアニメ

[編集]

ゲーム音楽

[編集]

ゲーム音楽のアレンジアルバム

[編集]

その他

[編集]

楽曲提供

[編集]

著書

[編集]
  • 『映画音楽太郎主義 サウンドトラックの舞台ウラ』全音楽譜出版社、2016年4月。

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 朝日新聞社ユネスコなどが主催。

出典

[編集]
  1. ^ a b 日本テレビ音楽株式会社:岩代太郎さんインタビュー”. www.ntvm.co.jp. 2020年11月3日閲覧。
  2. ^ 細川周平片山杜秀『日本の作曲家-近現代音楽人名辞典』日外アソシエーツ、2008年6月、99頁。
  3. ^ 1991年2月17日サントリーホールで開催されたシルクロード国際管弦楽作曲コンクール入賞記念演奏会で配布されたパンフレットに詳述。
  4. ^ 第28屆香港電影金像獎得獎名單”. 香港電影金像奨 Hong Kong Film Awards. 2014年8月3日閲覧。
  5. ^ 第37回日本アカデミー賞優秀作品発表!”. 日本アカデミー賞公式サイト. 2014年1月20日閲覧。
  6. ^ NETFLIX ANNOUNCES PRODUCTION OF THE JOURNALIST STARRING RYOKO YONEKURA”. Netflix Media Center. 2020年9月14日閲覧。
  7. ^ みどりのマキバオー”. ぴえろ公式サイト. 2016年5月16日閲覧。
  8. ^ 翠星のガルガンティア: 作品情報”. アニメハック. 2020年8月26日閲覧。

外部リンク

[編集]
pFad - Phonifier reborn

Pfad - The Proxy pFad of © 2024 Garber Painting. All rights reserved.

Note: This service is not intended for secure transactions such as banking, social media, email, or purchasing. Use at your own risk. We assume no liability whatsoever for broken pages.


Alternative Proxies:

Alternative Proxy

pFad Proxy

pFad v3 Proxy

pFad v4 Proxy