ジャーク・プズー=マサビュオ
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ジャーク・プズー=マサビュオ(Jacques Pezeu-Massabuau、1930年 - )は、日本に活動基盤を置くフランス出身の地理学者[1]、人類学者、フランス語教師[2]。1960年代以降、アテネ・フランセ、東京日仏学院などでフランス語教育にあたり、東京大学教養学部、中央大学、早稲田大学、奥羽大学などでも客員、非常勤として教鞭をとった[2]。
おもにフランス語で、日本を中心に東アジアに関する地理学研究の著作や論文を発表し、その一部は日本語にも翻訳されたほか、日本におけるフランス語教育に関しても業績を残した[2]。特に、日本を中心とした民家研究においては「フランスでの第一人者」と評されている[3]。
日本語における氏名の表記には揺れがあり、本人の公式サイトではジャーク・プズー=マサビュオ[2]とあるものの、著書の著作者表示などでは名がジャックとされたり[1][3]、姓がプズー[1]、あるいは、プズー=マサビュオー[3][4]などと記されることもある。
経歴
[編集]- 1949年 - 1957年:パリ大学に学ぶ
- 1957年:歴史・地理学分野のアグレガシオン(高等教育教授資格)を取得
- 1957年 - 1960年:サイゴンのリセ (Lycée JJ Rousseau à Saigon) で教員として働く
- 1960年 - 1963年:日仏会館(東京)研究員
- 1963年 - 1964年:サイゴン大学 (Université de Saigon)
- 1964年 - 1972年:フランス国立科学研究センター (CNRS) 研究員
- 1972年 - 1990年:アテネ・フランセ教員
- 1974年:日本の民家の研究でフランス国家文学博士号を取得。
- 1989年 - 1991年:東京日仏学院教員
おもな著書
[編集]- Pezeu-Massabuau, Jacques (1980). La Corée. P.U.F.
- 日本語訳:プズー=マサビュオー,, ジャーク 著、菊地一雅、北川光兒 訳『新朝鮮事情』白水社〈文庫クセジュ〉。ISBN 978-4-560-05669-1。
- Pezeu-Massabuau, Jacques (1981). La maison japonaise (thèse). P.O.F.
- 日本語訳:プズー=マサビュオー,, ジャック 著、加藤隆 訳『家屋(いえ)と日本文化』平凡社〈フランス・ジャポノロジー叢書〉、1996年。ISBN 978-4582703313。
以下は、フランス語での出版は確認されないが、日本語訳が出版された著書:
- 日本語訳:プズー,, ジャック 著、平山卓 訳『わたしのニッポン発見』三省社、1972年。
- 日本語訳:プズー,, ジャック 著、柏岡珠子 訳『フランス―風土と生活』三修社〈フランス教養叢書〉、1982年。ISBN 978-4384037197。
出典・脚注
[編集]- ^ a b c 山口嘉夫 (1973年5月10日). “私の読んだ本 ジャック・プズー著 平山卓訳「わたしのニッポン発見」”. 東京大学理学部廣報 (東京大学理学部) 5 (3): p. 5 2012年4月8日閲覧。
- ^ a b c d “Jacques Pezeu-Massabuau”. Jacques Pezeu-Massabuau. 2012年4月8日閲覧。
- ^ a b c “講演会「翻訳」ということについて” (PDF). ジャパルシ. 2012年4月8日閲覧。
- ^ “Q669 新朝鮮事情”. 白水社. 2012年4月8日閲覧。
外部リンク
[編集]- Jacques Pezeu-Massabuau - 仏英日3言語版がある公式サイト