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ジョシュ・ハリソン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジョシュ・ハリソン
Josh Harrison
ワシントン・ナショナルズ時代
(2020年9月10日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 オハイオ州シンシナティ
生年月日 (1987-07-08) 1987年7月8日(37歳)
身長
体重
5' 8" =約172.7 cm
190 lb =約86.2 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 二塁手三塁手外野手
プロ入り 2008年 MLBドラフト6巡目
初出場 2011年5月31日
年俸 $2,000,000(2023年)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
WBC 2017年
獲得メダル
男子 野球
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ワールド・ベースボール・クラシック
2017 野球

ジョシュア・アイザイア・ハリソンJoshua Isaiah Harrison, 1987年7月8日 - )は、アメリカ合衆国オハイオ州シンシナティ出身のプロ野球選手ユーティリティプレイヤー)。右投右打。愛称はジェイヘイJ-Hay[1]

1980年代にボルチモア・オリオールズロサンゼルス・ドジャースでプレーした外野手のジョン・シェルビー英語版叔父にあたる。

経歴

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プロ入りとカブス傘下時代

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2008年MLBドラフト6巡目(全体191位)でシカゴ・カブスから指名されプロ入り。シンシナティ大学からドラフトで10巡目以内に指名を受けたのは、2001年MLBドラフト8巡目(全体243位)でボストン・レッドソックスから指名を受けたケビン・ユーキリス以来だった[2]。またこの時、チームメイトだったトニー・カンパーナも13巡目(全体401位)で同じくカブスから指名されている。

パイレーツ時代

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2009年7月30日にジョン・グラボウトム・ゴーゼラニーとのトレードで、ケビン・ハート英語版ホセ・アスカニオと共にピッツバーグ・パイレーツへ移籍した[3]

2011年5月31日のニューヨーク・メッツ戦にて「2番・三塁手」で先発出場してメジャーデビュー。第2打席でR.A.ディッキーからメジャー初安打を放った。

2012年5月18日のデトロイト・タイガース戦では、ジャスティン・バーランダーから9回一死に安打を放ち、ノーヒットノーランを阻止した。

2013年は開幕ロースター入りしたが、4月14日にAAA級インディアナポリス・インディアンスへ降格する[4]が、5月7日にジェームズ・マクドナルド故障者リスト入りしたことに伴い、メジャーへ復帰した。5月8日にデューク・ウェルカー英語版が昇格するのに伴い、再び降格した[5]が、同年3度目の昇格となった7月9日以降はメジャーに帯同。8月6日のマイアミ・マーリンズ戦では代打サヨナラ本塁打を放ち、9日のコロラド・ロッキーズ戦では投手として登板した。最終的には自己最少の60試合出場に終わった。

2014年は、三塁手(及び左翼手右翼手)を中心に自己記録を大きく更新する143試合に出場し、自身初となる規定打席クリアを達成。ナショナルリーグ2位となる打率.315を記録したほか、13本塁打、52打点、18盗塁という成績を記録した。

2015年4月8日にパイレーツと総額2730万ドルの4年契約[6](2019年・1050万ドル、2020年・1150万ドルの球団オプション付き[7])を結んだ[8][9]。この年は114試合に出場して打率.287、4本塁打、28打点、10盗塁を記録した。

2016年二塁手のレギュラーに定着した。9月10日のシンシナティ・レッズ戦で走塁中に右脚付け根を負傷し、残りシーズンを全休した[10]。それでも131試合に出場して2年ぶりに規定打席に達し、打率.283、4本塁打、59打点、19盗塁を記録した。

ピッツバーグ・パイレーツ時代
(2017年6月6日)

2017年はシーズン開幕前の3月5日にマット・カーペンターの代替選手として第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)アメリカ合衆国代表に選出された[11]。同大会では正二塁手はイアン・キンズラーだったため出場機会は限られ、2試合に出場して1安打も記録できなかった。アメリカ合衆国は3月22日の決勝プエルトリコ戦に勝利し、初の優勝を果たした[12]。シーズンでは4月18日にMLB史上初の4打席連続死球を記録した[13]

2018年4月15日のマーリンズ戦でホセ・ウレーニャの投球を左手に受け、左手第5中手骨骨折と診断され、翌16日に10日間の故障者リストに登録された[14]。この年は97試合に出場して打率.250、8本塁打、37打点、3盗塁を記録した。オフの10月31日にFAとなった[15]

タイガース時代

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2019年2月23日にタイガースと1年契約を結んだ[16]。8月9日に自由契約となった[17]

ナショナルズ時代

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2019年12月20日にフィラデルフィア・フィリーズとマイナー契約を結び、2020年スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[18]2020年7月21日に自由契約となった[19]。7月27日にワシントン・ナショナルズとメジャー契約を結んだ[20]。オフの10月22日にナショナルズと単年の再契約を結んだ[21]

アスレチックス時代

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2021年7月30日にドリュー・ミラスリチャード・ガッシュセス・シューマンとのトレードで、ヤン・ゴームズと共にオークランド・アスレチックスへ移籍した[22]。オフの11月3日にFAとなった[23]

ホワイトソックス時代

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2022年3月15日にシカゴ・ホワイトソックスと550万ドルの単年契約を結んだ[24]。2023年の契約はチームオプションとなる。

2022年オフの11月7日にチームオプションを破棄され、FAとなった[25]

フィリーズ時代

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2023年1月31日にフィラデルフィア・フィリーズと200万ドルの単年契約を結んだ[26]

レンジャーズ傘下時代

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8月15日にテキサス・レンジャーズとマイナー契約を結んだ[27]

選手としての特徴

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マイナー時代は足が非常に速く、身体能力が高いが、小柄でパワーに欠けているという評価だった。しかし、2014年に自身初となる二桁本塁打を達成しており、課題を克服している。また、マイナー時代は主に三塁手としてプレーしていたが、二塁手中心のユーティリティープレイヤーとして生き残る可能性が高いと言われており、実際に昇格後はユーティリティーとして成功している。 [28]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2011 PIT 65 204 195 21 53 13 2 1 73 16 4 1 5 1 3 0 0 24 6 .272 .281 .374 .655
2012 104 276 249 34 58 9 5 3 86 16 7 3 7 3 10 0 7 37 3 .233 .279 .345 .624
2013 60 95 88 10 22 1 2 3 36 14 2 0 2 0 2 0 3 10 4 .250 .290 .409 .699
2014 143 550 520 77 164 38 7 13 255 52 18 7 2 2 22 1 4 81 6 .315 .347 .490 .837
2015 114 449 418 57 120 29 1 4 163 28 10 8 3 2 19 1 7 71 4 .287 .327 .390 .717
2016 131 522 487 57 138 25 7 4 189 59 19 4 4 8 18 0 5 76 10 .283 .311 .388 .699
2017 128 542 486 66 132 26 2 16 210 47 12 4 2 3 28 2 23 90 5 .272 .339 .432 .771
2018 97 374 344 41 86 13 1 8 125 37 3 0 2 5 18 1 5 68 8 .250 .293 .363 .656
2019 DET 36 147 137 10 24 7 1 1 36 8 4 2 0 2 6 0 2 27 0 .175 .218 .263 .480
2020 WSH 33 91 79 11 22 2 0 3 33 14 1 2 0 2 6 0 4 12 2 .278 .352 .418 .769
2021 90 359 320 39 94 23 2 6 139 38 5 2 0 1 25 0 12 50 4 .294 .366 .434 .800
OAK 48 199 185 19 47 10 0 2 63 22 4 3 0 2 6 0 6 25 5 .254 .296 .341 .637
'21計 138 558 505 58 141 33 2 8 202 60 9 5 0 3 31 0 18 75 9 .279 .341 .400 .741
2022 CWS 119 425 386 50 99 19 2 7 143 27 2 1 2 2 21 0 14 71 9 .256 .317 .370 .687
2023 PHI 40 114 103 8 21 3 0 2 30 10 0 0 0 2 3 0 6 20 2 .204 .263 .291 .554
MLB:13年 1208 4347 3997 500 1080 218 32 73 1581 388 91 37 29 35 187 5 98 662 68 .270 .316 .396 .712
  • 2023年度シーズン終了時

年度別投手成績

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W
H
I
P
2013 PIT 1 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 1 0.1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0.00
2022 CWS 3 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 18 3.0 9 1 2 0 0 2 0 0 6 6 18.00 3.67
2023 PHI 2 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 15 1.2 8 0 2 0 0 0 0 0 5 5 27.00 6.00
MLB:3年 6 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 34 5.0 17 1 4 0 0 2 0 0 11 11 19.80 4.20
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績

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投手守備


投手(P)












2013 PIT 1 0 0 0 0 ----
2022 CWS 3 0 0 0 0 ----
2023 PHI 2 0 0 0 0 ----
MLB 6 0 0 0 0 ----
内野守備


一塁(1B) 二塁(2B) 三塁(3B) 遊撃(SS)
















































2011 PIT - 6 8 16 2 5 .923 50 31 100 6 7 .956 -
2012 - 28 34 52 1 5 .989 14 5 16 1 1 .955 25 26 40 4 6 .943
2013 - 11 18 24 0 5 1.000 7 1 11 1 0 .923 4 1 1 0 0 1.000
2014 - 17 26 42 1 9 .986 72 42 138 3 15 .984 8 8 13 1 5 .955
2015 - 37 45 69 2 21 .983 72 41 136 9 20 .952 -
2016 - 128 262 366 7 97 .989 - -
2017 - 83 147 212 7 52 .981 49 39 75 4 12 .966 -
2018 - 87 126 209 6 47 .982 2 0 0 0 0 ---- -
2019 DET - 34 70 86 0 22 1.000 - -
2020 WSH 1 1 0 0 0 1.000 - - -
2021 - 70 110 141 5 36 .980 11 7 14 2 1 .913 -
OAK - 32 37 54 0 12 1.000 12 7 16 0 1 1.000 8 2 16 3 2 .857
'21計 - 102 147 195 5 48 .986 23 14 30 2 2 .957 8 2 16 3 2 .857
2022 CWS - 90 120 186 9 34 .971 23 15 35 4 2 .926 2 0 0 0 0 ----
2023 PHI - 11 16 25 1 7 .976 16 12 23 0 4 1.000 -
MLB 1 1 0 0 0 1.000 646 1029 1500 41 356 .984 338 207 574 31 66 .962 47 37 70 8 13 .930
外野守備


右翼(RF) 中堅(CF) 左翼(LF)




































2012 PIT 12 16 1 0 0 1.000 - 1 0 0 0 0 ----
2013 14 6 2 0 1 1.000 - 1 1 0 0 0 1.000
2014 26 50 3 1 1 .981 - 26 25 1 0 0 1.000
2015 12 13 0 2 0 .867 - 10 13 1 1 0 .933
2016 1 0 0 0 0 ---- - -
2017 1 0 0 0 0 ---- - 8 13 0 0 0 1.000
2020 WSH 2 3 0 0 0 1.000 - 5 9 0 0 0 1.000
2021 1 0 0 0 0 ---- 2 2 0 1 0 .667 16 17 0 1 0 .944
OAK - - 3 3 0 0 0 1.000
'21計 1 0 0 0 0 ---- 2 2 0 1 0 .667 19 20 0 1 0 .952
2022 CWS - - 2 0 0 0 0 ----
2023 PHI 2 0 0 0 0 - 6 5 0 0 0 1.000
MLB 71 88 6 3 2 .969 2 2 0 1 0 .667 78 86 2 2 0 .978
  • 2023年度シーズン終了時

表彰

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記録

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背番号

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  • 62(2011年)
  • 5(2012年 - 2018年、2020年 - 2021年7月29日、2022年 - )
  • 1(2019年、2021年8月1日 - 同年終了)

代表歴

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脚注

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  1. ^ Adam Berry (2017年8月25日). “Pirates Players Weekend nicknames explained” (英語). MLB.com. 2018年4月17日閲覧。
  2. ^ UC Baseball's Josh Harrison Taken in Sixth Round by Cubs”. Cincinnati Bearcats. CBS Interactive (2008年6月5日). 2015年11月20日閲覧。
  3. ^ Wayne Staats (2009年7月30日). “Pirates get three for Grabow, Gorzelanny” (英語). MLB.com. 2015年11月20日閲覧。[リンク切れ]
  4. ^ Tom Singer (2013年4月14日). “Bucs send Harrison to Triple-A Indianapolis” (英語). MLB.com. 2013年5月7日閲覧。[リンク切れ]
  5. ^ Charlie Wilmoth (2013年5月8日). “Pirates promote Duke Welker, option Josh Harrison” (英語). Bucs Dugout. SB Nation. 2015年11月20日閲覧。
  6. ^ 2015年は280万ドル、2016年は500万ドル、2017年は750万ドル、2018年は1000万ドルで、契約金は100万ドル。
  7. ^ 2019年の違約金は100万ドル、2020年は50万ドル。
  8. ^ Pirates and Josh Harrison agree to long-term deal”. MLB.com (2015年4月8日). 2018年4月17日閲覧。
  9. ^ Tom Singer (2015年4月8日). “Pirates, Harrison agree to four-year extension”. MLB.com. 2015年11月20日閲覧。[リンク切れ]
  10. ^ “パイレーツ、正二塁手J.ハリソンが今季絶望に”. iSM (Yahoo! JAPAN). (2016年9月13日). オリジナルの2016年9月15日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160915101155/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160913-00000210-ism-base 2016年9月15日閲覧。 
  11. ^ Josh Harrison Added to 2017 WBC Roster” (英語). USABaseball.com: The Official Site of USA Baseball (2017年3月5日). 2017年3月16日閲覧。
  12. ^ American Beauty: USA dominates PR in final” (英語). World Baseball Classic (2017年3月22日). 2017年3月23日閲覧。
  13. ^ Josh Harrison may be baseball's unluckiest batter with four consecutive hit-by-pitches” (英語). MLB.com (2017年4月18日). 2017年5月2日閲覧。
  14. ^ Adam Berry (2018年4月16日). “Josh Harrison may be baseball's unluckiest batter with four consecutive hit-by-pitches” (英語). MLB.com. 2018年4月16日閲覧。
  15. ^ Jeff Todd (2018年10月31日). “Pirates To Decline Option Over Josh Harrison, Jung Ho Kang” (英語). MLB Trade Rumors. 2019年2月26日閲覧。
  16. ^ Jason Beck (2019年2月24日). “Avila: Harrison makes us a better team” (英語). MLB.com. 2019年2月26日閲覧。
  17. ^ Jason Beck (2019年8月9日). “Harrison's release signals Tigers' strategy” (英語). MLB.com. 2019年8月10日閲覧。
  18. ^ Scott Lauber (2019年12月20日). “Phillies agree to minor-league contracts with local products Phil Gosselin and Matt Szczur, two others” (英語). The Inquirer. 2019年12月26日閲覧。
  19. ^ Dave Clark (2020年7月21日). “Josh Harrison granted release by Philadelphia Phillies, becomes free agent” (英語). Cincinnati.com. 2020年7月28日閲覧。
  20. ^ Jessica Camerato (2020年7月27日). “Notes: Harrison signs; Soto, Stras updates” (英語). MLB.com. 2020年7月28日閲覧。
  21. ^ Nationals Re-Sign Josh Harrison” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年10月23日閲覧。
  22. ^ Athletics To Acquire Yan Gomes, Josh Harrison” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年7月30日閲覧。
  23. ^ 160 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). mlbplayers.com (November 3, 2021). November 5, 2021閲覧。
  24. ^ Press release: White Sox and Josh Harrison agree to terms on one-year contract with club option for 2023”. www.mlb.com. 2022年3月15日閲覧。
  25. ^ White Sox pick up Anderson’s option, decline Harrison’s” (英語). RSN. 2023年2月1日閲覧。
  26. ^ Phillies sign Josh Harrison” (英語). MLB.com. 2023年2月1日閲覧。
  27. ^ 日刊スポーツ. “オールスター2回選出のハリソンがア西地区首位のレンジャーズとマイナー契約 - MLB : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2023年10月30日閲覧。
  28. ^ Sickels, John (2014年8月19日). “Josh Harrison of the Pirates: age 27 surge” (英語). Minor League Ball. 2023年10月31日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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