ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞
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ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞 | |
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受賞対象 | 国内で物質科学や生命科学を研究する大学院博士課程に在籍または進学予定の40歳未満の女性 |
会場 | フランス大使公邸 |
国 | 日本 |
主催 | 日本ロレアル |
報酬 | 100万円 |
初回 | 2006年 |
最新回 | 2021年 |
公式サイト | http://news.nihon-loreal.jp/csr/fwis/ |
ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞(ロレアル-ユネスコじょせいかがくしゃ にほんしょうれいしょう)は、第一線で活躍しようとする若手女性科学者を奨励する賞である。(民間による奨学金制度)
将来を担う若手女性研究者が研究を継続できるよう奨励する目的で、化粧品メーカーの日本ロレアルにより、日本ユネスコの協力のもと2005年11月に創設された。 この賞は、パリに本部をおくロレアルグループとユネスコ本部が1998年より毎年世界規模で展開している共同プロジェクト「ロレアル-ユネスコ女性科学賞(fr)」の国内賞にあたる。
受賞資格は、国内で物質科学や生命科学を研究する、大学院博士課程に在籍または進学予定の40歳未満の女性が対象となる。留学生は対象外。
受賞者の発表は9月。生命科学、物質科学の分野からそれぞれ毎年2名程度、計4名程度を選考し、受賞者にはそれぞれ賞状と奨学金100万円が贈られる。
歴代受賞者
[編集]氏名、所属、専門と研究題目。所属と専門は応募時。
第1回 (2006年)
[編集]- 物質科学分野
- 生命科学分野
第2回 (2007年)
[編集]- 物質科学分野
- 生命科学分野
第3回 (2008年)
[編集]- 物質科学分野
- 田中奈津美 - 早稲田大学大学院先進理工学研究科 化学・生命化学専攻。有機合成化学。
- 「抗腫瘍活性化合物(-)-FR182877の不斉全合成」
- 南谷英美 - 大阪大学大学院工学研究科 精密科学・応用物理学専攻。物性物理学。
- 「"スピン"が生み出す多彩な物性」
- 田中奈津美 - 早稲田大学大学院先進理工学研究科 化学・生命化学専攻。有機合成化学。
- 生命科学分野
- 大西なおみ - 北海道大学遺伝子病制御研究所 分子腫瘍分野。分子生物学。
- 「ヘリコバクター・ピロリ感染を起点とする胃発癌機構の解析」
- 覚道奈津子 - 関西医科大学大学院医学研究科 高次機能制御系形成外科学専攻。形成外科学。
- 「ヒト脂肪組織由来幹細胞の分子生物学的特性解析とその臨床的意義」
- 大西なおみ - 北海道大学遺伝子病制御研究所 分子腫瘍分野。分子生物学。
第4回 (2009年)
[編集]- 物質科学分野
- 生命科学分野
第5回 (2010年)
[編集]- 物質科学分野
- 生命科学分野
第6回 (2011年)
[編集]- 物質科学分野[1]
- 生命科学分野[1]
- 水沼未雅 - 東京大学大学院薬学系研究科 薬品作用学教室 神経薬理学
- 「多ニューロンカルシウム画像法を用いて脳を新たな視点から解釈する」―新薬開発、神経疾患医療の発展に貢献。
- 森田真規子 - 広島大学大学院 理学研究科 生物科学専攻 細胞生物学研究室。細胞生物学、分子生物学、生化学。
- 「HeLa細胞内における微小管結合タンパク質ダイナミン2の機能解析」―新規抗がん剤の開発に貢献。
- 水沼未雅 - 東京大学大学院薬学系研究科 薬品作用学教室 神経薬理学
第7回 (2012年)
[編集]- 物質科学分野[2]
- 生命科学分野[2]
- 髙田朱弥 - 東京大学大学院医学系研究科 消化器内科学 消化器疾患の分子生物学
- 「マイクロRNAの機能に関わる因子に異常が起きると、癌になりやすくなる」―肝臓癌の発癌原因を解明し、癌予防法の開発や新規治療に道を開くことに貢献。
- 中泉敦子 - 大阪医科大学大学院医学研究科 眼科学教室 網膜虚血性疾患
- 「網膜虚血性疾患と網膜毛細血管傷害」―糖尿病網膜症を始めとする網膜虚血性疾患の病態解明に貢献。
- 髙田朱弥 - 東京大学大学院医学系研究科 消化器内科学 消化器疾患の分子生物学
第8回 (2013年)
[編集]- 物質科学分野[3]
- 小原睦代 - 名古屋工業大学大学院工学研究科 未来材料創成工学専攻 ナノ・ライフ変換科学分野 中村研究室 博士後期課程2年
- 「酵素を凌駕する触媒創製―新触媒を用いて医薬品分子の右左を作り分ける」
- 高山あかり - 東北大学大学院理学研究科物理学専攻 光電子固体物性研究室 博士研究員
- 「世界最高分解能測定から見えた電子スピンの不思議な振る舞い」
- 小原睦代 - 名古屋工業大学大学院工学研究科 未来材料創成工学専攻 ナノ・ライフ変換科学分野 中村研究室 博士後期課程2年
- 生命科学分野[3]
第9回 (2014年)
[編集]第10回 (2015年)
[編集]- 物質科学分野[5]
- 山本久美子 - 東京大学大学院薬学系研究科 薬科学専攻 金井求研究室
- 「次世代ポリオール合成法の開発 ― 触媒的多連続不斉アルドール反応」
- 吉村瑶子 - 京都大学大学院理学研究科 化学専攻 ナノスピントロニクス研究室
- 「デバイス応用を目指した磁壁の移動に関する研究」
- 山本久美子 - 東京大学大学院薬学系研究科 薬科学専攻 金井求研究室
- 生命科学分野[5]
- 林真妃 - 名古屋大学大学院理学研究科 生命理学専攻 植物生理学研究室
- 「青色光による気孔開口の分子メカニズムの研究」
- 向井理紗 - 徳島文理大学 香川薬学部
- 「白血病ウイルスは如何にして人体の恒常性を撹乱させているのか - HTLV-1 由来産物 HBZタンパク質による宿主因子機能破綻機構の解析」
- 林真妃 - 名古屋大学大学院理学研究科 生命理学専攻 植物生理学研究室
- 特別賞[5]
- 知花くらら - 国連WFP日本大使
- 日本初の国連WFP日本大使として、国連WFPの学校給食プログラムの啓発活動を8年以上にわたり精力的に行う。飢餓問題や国連WFPの活動に関する情報発信の功績。
- 知花くらら - 国連WFP日本大使
第11回 (2016年)
[編集]- 物質科学分野[6]
- 北村未歩 - 高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所
- 「異なる酸化物の界面で発現する特異な強磁性の起源を放射光を用いて解明する」
- 田仲玲奈 - 大阪大学大学院理学研究科 高分子科学専攻 高分子物理化学研究室
- 「物質の流動と変形を評価するレオロジー測定を用いた、セルロースナノファイバーのアスペクト比(長さ/幅)の簡易評価法の確立」
- 北村未歩 - 高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所
- 生命科学分野[6]
- 丹治裕美 - 東京大学大学院薬学系研究科 蛋白構造生物学教室
- 「青色光による気孔開口の分子メカニズムの研究」
- 丹治裕美 - 東京大学大学院薬学系研究科 蛋白構造生物学教室
- 特別賞[6]
- スプツニ子! - アーティスト/マサチューセッツ工科大学メディアラボ助教
- 数学・情報工学を活かした理系のバックグラウンドとアーティストならではの斬新な発想を融合した作品を、ソーシャルメディアなどを通じて広く国内外に訴求し世界的に注目されており、気鋭の新世代リーダーとしてその功績を高く評価
- スプツニ子! - アーティスト/マサチューセッツ工科大学メディアラボ助教
第12回 (2017年)
[編集]- 物質科学分野[7]
- 秋山みどり - 東京大学大学院工学系研究科 化学生命工学専攻 フッ素および有機化学融合材料・生命科学講座 特任助教
- 「らせん型金属二核錯体の合成と発光特性」
- 小川由希子 - 物質・材料研究機構 構造材料研究拠点
- 「構造変化を利用した新しい高機能マグネシウム合金の開発」
- 秋山みどり - 東京大学大学院工学系研究科 化学生命工学専攻 フッ素および有機化学融合材料・生命科学講座 特任助教
- 生命科学分野[7]
- 別所奏子 - 名古屋大学 生物機能開発利用研究センター 博士研究員
- 「栽培イネが芒を失った理由の解明と、育種における芒(のぎ)の有効活用」
- 渡邉美佳 - 北海道大学大学院医学院 皮膚科学教室 皮膚科医
- 「17型コラーゲンが皮膚維持に果たす役割の解明」
- 別所奏子 - 名古屋大学 生物機能開発利用研究センター 博士研究員
- 特別賞[7]
- 近藤那央 - ロボットいきもの工房TRYBOTS代表
- 「人間の社会に溶け込む未来型ロボット」を創出する次世代のロボットクリエイターとして、難易度の高い水中ロボットに挑戦し、子供向けのエンターテインメントや水中探査への応用が期待されるなど、その将来性や幅広い活動を高く評価
- 近藤那央 - ロボットいきもの工房TRYBOTS代表
第13回 (2018年)
[編集]- 物質科学分野[8]
- 茂垣里奈 - 東京大学大学院工学系研究科 化学生命工学専攻 相田研究室 日本学術振興会特別研究員 DC1
- 「生体分子の働きを光で制御する“接着性”分子ツールの開発」
- 黒田千愛 - 早稲田大学先進理工学研究科 電気・情報生命専攻 大木研究室 日本学術振興会特別研究員 DC1
- 「誘電体材料を応用した光センシング技術を開発」
- 茂垣里奈 - 東京大学大学院工学系研究科 化学生命工学専攻 相田研究室 日本学術振興会特別研究員 DC1
- 生命科学分野[8]
- 森本千恵 - 京都大学大学院医学研究科 法医学講座 日本学術振興会特別研究員 DC2
- 「またいとこ」までわかる血縁鑑定法の開発
- 野元美佳 - 名古屋大学 遺伝子実験施設 助教
- 「試験管内で人工的にタンパク質を合成するシステムの開発と本法を用いた植物免疫応答の解析」
- 森本千恵 - 京都大学大学院医学研究科 法医学講座 日本学術振興会特別研究員 DC2
- 特別賞[8]
- 駒崎弘樹 - 認定NPO法人フローレンス代表理事
第14回 (2019年)
[編集]- 物質科学分野[9]
- 藤森詩織 - 京都大学大学院理学研究科 化学専攻 有機元素化学分科 時任宣博研究室(化学研究所) 日本学術振興会特別研究員 DC1
- 「世界で初めてベンゼンのアニオンの炭素を重い元素に置き換えた「重いフェニルアニオン」の合成と性質を解明」
- 渡部花奈子 - 東北大学大学院工学研究科 化学工学専攻 長尾大輔研究室 日本学術振興会特別研究員 DC1
- 「世界で初めて外部刺激により構造が自在に変化する新しい微粒子材料を開発」
- 藤森詩織 - 京都大学大学院理学研究科 化学専攻 有機元素化学分科 時任宣博研究室(化学研究所) 日本学術振興会特別研究員 DC1
- 生命科学分野[9]
- 岡田萌子 - 神戸大学大学院農学研究科 生命機能科学専攻 植物遺伝学研究室
- 「野生コムギとマカロニコムギの雑種が育たない原因遺伝子の特定と機能を解明」
- 岡畑美咲 - 甲南大学自然科学研究科 生体調節学 久原篤研究室 日本学術振興会特別研究員DC1
- 「環境の酸素情報が温度受容ニューロンの神経活動を制御するメカニズムを解明」
- 岡田萌子 - 神戸大学大学院農学研究科 生命機能科学専攻 植物遺伝学研究室
第15回 (2020年)
[編集]- 物質科学分野[10]
- 小野寺桃子 - 東京大学大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻 町田友樹研究室 工学系研究科特別RA(SEUT-RA)
- 「グラフェンを用いたテラヘルツ発光・光検出素子の実現と素子品質の向上に貢献」
- 藤代有絵子 - 東京大学大学院工学系研究科 物理工学専攻 十倉好紀研究室 日本学術振興会特別研究員 DC1
- 「電子スピン構造のトポロジー制御により、次世代の省エネルギー型磁気メモリデバイスの基盤構築に貢献」
- 小野寺桃子 - 東京大学大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻 町田友樹研究室 工学系研究科特別RA(SEUT-RA)
- 生命科学分野[10]
第16回 (2021年)
[編集]- 物質科学分野
- 大小田結貴 - 東京大学大学院理学系研究科 物理学専攻 山本智研究室 日本学術振興会特別研究員 DC2
- 「誕生して間もない星と惑星系が同時期に誕生したことを明らかにするなど、 太陽系起源の理解に貢献」
- 門脇万里子 - 東北大学大学院工学系研究科知能デバイス材料学専攻武藤泉研究室 日本学術振興会特別研究員 DC1
- 「炭素鋼の金属組織と耐食性との関係性を解明し、高耐食化に貢献」
- 大小田結貴 - 東京大学大学院理学系研究科 物理学専攻 山本智研究室 日本学術振興会特別研究員 DC2
- 生命科学分野
- 大久保祐里 - 名古屋大学大学院理学系研究科 生命理学専攻 松林嘉克研究室 日本学術振興会特別研究員 DC1
- 「植物が土壌中から窒素栄養を効率よく吸収するしくみを解明し、より少ない肥料で栽培できる植物の作出に貢献」
- 永田理奈 - 京都大学大学院生命科学研究科 高次生命科学専攻 井垣達吏研究室 日本学術振興会特別研究員 DC2
- 「生体内で正常細胞が不良細胞を除去する仕組みを解明し、がん制御やアンチエイジング医学へ貢献」
- 大久保祐里 - 名古屋大学大学院理学系研究科 生命理学専攻 松林嘉克研究室 日本学術振興会特別研究員 DC1
出典
[編集]- ^ a b “授賞式2011|ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞|ロレアル - ユネスコ女性科学賞|日本ロレアル株式会社”. news.nihon-loreal.jp. 2020年2月3日閲覧。
- ^ a b “授賞式2012|ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞|ロレアル - ユネスコ女性科学賞|日本ロレアル株式会社”. news.nihon-loreal.jp. 2020年2月3日閲覧。
- ^ a b “授賞式2013|ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞|ロレアル - ユネスコ女性科学賞|日本ロレアル株式会社”. news.nihon-loreal.jp. 2020年2月3日閲覧。
- ^ a b “授賞式2014|ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞|ロレアル - ユネスコ女性科学賞|日本ロレアル株式会社”. news.nihon-loreal.jp. 2020年2月3日閲覧。
- ^ a b c “授賞式2015|ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞|ロレアル - ユネスコ女性科学賞|日本ロレアル株式会社”. news.nihon-loreal.jp. 2020年2月3日閲覧。
- ^ a b c “授賞式2016|ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞|ロレアル - ユネスコ女性科学賞|日本ロレアル株式会社”. news.nihon-loreal.jp. 2020年2月3日閲覧。
- ^ a b c “授賞式2017|ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞|ロレアル - ユネスコ女性科学賞|日本ロレアル株式会社”. news.nihon-loreal.jp. 2020年2月3日閲覧。
- ^ a b c “授賞式2018|ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞|ロレアル - ユネスコ女性科学賞|日本ロレアル株式会社”. news.nihon-loreal.jp. 2020年2月3日閲覧。
- ^ a b “授賞式2019|ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞|ロレアル - ユネスコ女性科学賞|日本ロレアル株式会社”. news.nihon-loreal.jp. 2020年2月1日閲覧。
- ^ a b “授賞式2020|ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞|ロレアル - ユネスコ女性科学賞|日本ロレアル株式会社”. news.nihon-loreal.jp. 2020年2月1日閲覧。