コンテンツにスキップ

松山晋也

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
松山 晋也
中日ドラゴンズ #90
2023年8月9日 横浜スタジアム
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 青森県上北郡天間林村(現:七戸町
生年月日 (2000-06-23) 2000年6月23日(24歳)
身長
体重
188 cm
92 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2022年 育成選手ドラフト1位
初出場 2023年6月17日[1]
年俸 5000万円(2025年)[2]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

松山 晋也(まつやま しんや、2000年6月23日[3] - )は、青森県上北郡天間林村(現:七戸町)出身[4]プロ野球選手投手)。右投右打[3]中日ドラゴンズ所属。

経歴

[編集]

プロ入り前

[編集]

七戸町立天間西小学校2年時に天間西ジャイアンツで野球を始め、七戸町立天間舘中学校では軟式野球部に所属していた[4]

八戸学院野辺地西高等学校では、3年時夏の青森県大会2回戦で堀田賢慎擁する青森山田高等学校に対し、3回途中3失点で降板するなど目立った活躍はなく、甲子園出場歴もない[4][5]。2学年上に中道佑哉がいる。

八戸学院大学ではリーグ戦デビューが3年時秋と遅く、4年時春もリリーフで4試合に登板したのみだったが、4年時秋の対岩手大学2戦目ではリリーフ登板し6回2/3を投げて11奪三振を記録するなど、ドラフト会議直前に頭角を表した[5]。最終的にリーグ通算13試合に登板し、2勝を挙げた[6]。2学年上に、高校が同じであった中道のほか大道温貴武岡大聖がいる。

2022年プロ野球ドラフト会議では、中日ドラゴンズから育成1位指名を受け、11月18日に支度金300万円、年俸300万円で仮契約を結んだ[7]。背番号は211[8][9]

中日時代

[編集]

2023年ウエスタン・リーグで21試合に登板し、0勝1敗10セーブ、防御率3.26の結果を残して[注 1]、6月5日に支配下登録された[11]。背番号は90[11]。年俸は推定420万円となった[10]。翌6日に一軍に上がり[10]、6月17日の北海道日本ハムファイターズ戦(バンテリンドーム ナゴヤ)で初登板[1]野村佑希石井一成アリスメンディ・アルカンタラの3人と対戦し、3人とも三振に打ち取った[12]。9試合の登板で、10回を投げ、3ホールド、防御率1.80、14奪三振の好成績を挙げていたが、7月9日の試合後のトレーニングで腰の違和感を訴え、翌10日に登録を抹消された[13][14]。同月26日に二軍公式戦で実戦に復帰し[15]、29日に一軍に復帰した[16]。8月には勝ちパターンとして主に8回での登板を任されるようになり[17]、9月18日に失点を喫するまで19試合連続無失点[18]と安定感のある投球を見せた。20日にはプロ初セーブのかかるイニングまたぎの起用がされたが、決勝打を打たれてしまい、プロ初敗戦を喫した[19]。最終的に36試合の登板で防御率を1点台前半にとどめ、17ホールドを挙げる活躍で、11月8日の契約更改交渉では1330万円増となる推定年俸1750万円でサインした[20]

2024年は開幕から一軍に帯同。3月29日の東京ヤクルトスワローズとの開幕戦では一つのアウトも取れず4失点、翌日の同カードでも2/3回を投げ1失点を喫したが、4月以降は安定した投球で15試合連続無失点。6月2日のオリックス・バファローズ戦から8月7日の横浜DeNAベイスターズ戦にかけても21試合連続無失点を記録し[21]、8月7日の試合で浅尾拓也に次ぐプロ野球歴代2位記録となる21試合連続ホールドを達成[22]。最終的には59試合で2勝3敗、防御率1.33、41ホールドを記録し、桐敷拓馬とともに最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した。オフには3250万円増となる推定5000万円でサインし、クローザー奪取への意欲を話した[23]

選手としての特徴・人物

[編集]

188 cmの長身右腕[1]で、最速156 km/hのストレート[24]と、カーブ[5]カットボール[5]スプリット[5]フォークボール[3]を投げる。

憧れの選手は黒田博樹[4]で、対戦したい選手は八戸学院大学の先輩である秋山翔吾[3][9]。その秋山とは、2023年7月9日の対広島東洋カープ戦(バンテリンドーム ナゴヤ)で初対戦が実現し、3球目のフォークボールで空振り三振を奪った[25]

詳細情報

[編集]

年度別投手成績

[編集]




















































W
H
I
P
2023 中日 36 0 0 0 0 1 1 0 17 .500 146 35.1 23 0 14 1 6 50 4 0 6 5 1.27 1.05
2024 59 0 0 0 0 2 3 0 41 .400 214 54.1 38 0 17 5 3 57 2 0 9 8 1.33 1.01
通算:2年 95 0 0 0 0 3 4 0 58 .500 360 89.2 61 0 31 6 9 107 6 0 15 13 1.31 1.03
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

[編集]


投手












2023 中日 36 1 5 1 0 .857
2024 59 5 4 0 0 1.000
通算 95 6 9 1 0 .938
  • 2024年度シーズン終了時

タイトル

[編集]

記録

[編集]
初記録
投手記録
打撃記録
その他の記録
  • 初登板から360打者連続無被本塁打 ※継続中、ドラフト制後プロ野球記録[27]
  • 初登板から89回2/3無被本塁打 ※継続中、ドラフト制後プロ野球記録
  • 89回2/3連続無被本塁打 ※2リーグ制後米田哲也と並びプロ野球記録(継続中)
  • オールスターゲーム出場:1回(2024年

背番号

[編集]
  • 211(2023年 - 同年6月4日)
  • 90(2023年6月5日 - )

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 21試合登板と10セーブは、支配下登録された6月5日時点でウエスタン・リーグ1位の成績だった[10]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e 「なんで育成だったんだよ」 188cm新人右腕の"衝撃球"は「めっちゃ打ちにくそう」」『Full-Count』2023年6月18日。2023年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧
  2. ^ 中日 - 契約更改 - プロ野球」『日刊スポーツ』。2024年11月25日閲覧
  3. ^ a b c d 【竜の希望】抑え候補の松山晋也 支配下即、昇格即、26年WBCまで/連載〈20〉」『日刊スポーツ・プレミアム』日刊スポーツ新聞社、2023年6月15日。2023年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧
  4. ^ a b c d 「東北の隠し玉」がスカウト陣に猛アピール 八戸学院大の最速154キロ右腕・松山晋也」『スポーツニッポン』2022年9月18日。2024年3月20日閲覧
  5. ^ a b c d e 遅れてきた「154キロ右腕」 八戸学院大・松山晋也がドラフト戦線に急浮上!」『BASEBALL KING』2022年10月11日。2022年11月16日閲覧
  6. ^ 【中日】育成ドラフト1位、八戸学院大・松山晋也 最速160キロまで伸ばし支配下登録つかむ」『スポーツ報知』2022年11月12日。2022年11月16日閲覧
  7. ^ 【中日】最速154キロの育成1位・八戸学院大の松山晋也と仮契約 黒田博樹さんが目標」『中日スポーツ』2022年11月18日。2022年11月18日閲覧
  8. ^ 【中日】中日が新入団選手発表 ドラフト1位の仲地礼亜は背番号31 村松開人は5、田中幹也が2」『スポーツ報知』2022年12月1日。2022年12月1日閲覧
  9. ^ a b 【中日】背番号は「211」育成1位松山晋也は早くも生涯中日宣言「バンテリンドームに骨を埋める」」『中日スポーツ・東京中日スポーツ』中日新聞社、2022年12月1日。2023年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧
  10. ^ a b c 育成ドラフト1位・松山晋也、支配下即1軍登録 最速154キロ右腕「やっとスタートライン」【中日】」『中日スポーツ・東京中日スポーツ』中日新聞社、2023年6月7日。2023年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧
  11. ^ a b 【中日】育成1位松山晋也が支配下登録 立浪監督「当然、期待」6日西武戦からベンチ入りの意向」『日刊スポーツ』2023年6月5日。2023年6月5日閲覧
  12. ^ 【中日】支配下から昇格の松山晋也がプロ初登板 最速154キロで3者連続三振 1回完全の圧巻デビュー」『スポーツ報知』2023年6月17日。2023年6月17日閲覧
  13. ^ 育成出身・松山晋也の出場選手登録を抹消、9試合に登板、3ホールド、防御率1・80、14奪三振を記録【中日】」『日刊スポーツ』2023年7月10日。2023年7月11日閲覧
  14. ^ 育成ドラフト1位の松山晋也は腰の違和感で出場選手登録を抹消 9日、試合後のトレーニング中に違和感」『中日スポーツ』2023年7月11日。2023年9月7日閲覧
  15. ^ 2軍調整中の中日・松山晋也が実戦復帰「体は問題ない」最速149キロで1回無失点」『中日スポーツ』2023年7月26日。2023年9月7日閲覧
  16. ^ 松山晋也が1軍へ 鵜飼に代わって三好大倫も登録【中日】」『中日スポーツ』2023年7月29日。2023年9月7日閲覧
  17. ^ 中日・松山晋也 1年目で「勝利の方程式」入り/わがチームの速球王」『週刊ベースボールONLINE』2023年9月5日。2023年9月7日閲覧
  18. ^ 松山晋也が19試合連続無失点で15H目「きょうもチームのために腕を振りました」【中日】」『中日スポーツ』2023年9月16日。2023年11月6日閲覧
  19. ^ 緊急発進の松山、初の回またぎでプロ初黒星 痛恨のサヨナラ負けに立浪監督「勝ちきらないと」【中日】」『中日スポーツ』2023年9月21日。2023年11月6日閲覧
  20. ^ 中日・松山晋也、4倍増1750万円サイン「満足感しかない」 育成1位から支配下→勝ちパターンの活躍」『中日スポーツ』2023年11月8日。2023年11月8日閲覧
  21. ^ 中日24歳は「まさに育成の星」 防御率67.50→1.33…衝撃進化にX喝采「凄すぎで涙出る」」『Full-Count』2024年10月8日。2024年11月24日閲覧
  22. ^ 伊東大介「【中日】松山晋也がNPB歴代2位の21試合連続HP「超えられたのは大きい」藤川球児抜く」『日刊スポーツ』2024年8月7日。2024年11月24日閲覧
  23. ^ 伊東大介「【中日】松山晋也、5000万円1発サイン マルティネス去就不透明で和製守護神襲名に意欲」『日刊スポーツ』2024年11月24日。2024年11月24日閲覧
  24. ^ 【侍ジャパン】中日・松山晋也、自己最速タイ156キロ、1イニングを三者凡退のパーフェクトに抑える」『中日新聞』2024年3月7日。2024年3月18日閲覧
  25. ^ 【中日】松山晋也「秋山さんから三振を取れて良かった」大学の先輩秋山翔吾を三振斬り」『日刊スポーツ』2023年7月9日。2023年7月11日閲覧
  26. ^ 2023年6月17日 【公式戦】 試合結果 (中日vs北海道日本ハム)」『NPB.jp 日本野球機構』。2023年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧
  27. ^ 中日・松山の大記録…デビュー後89イニング2/3のべ360人に『被弾ゼロ』ドラフト制後最長だった松井裕樹を大幅更新」『中日スポーツ』。2024年12月22日閲覧

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]
pFad - Phonifier reborn

Pfad - The Proxy pFad of © 2024 Garber Painting. All rights reserved.

Note: This service is not intended for secure transactions such as banking, social media, email, or purchasing. Use at your own risk. We assume no liability whatsoever for broken pages.


Alternative Proxies:

Alternative Proxy

pFad Proxy

pFad v3 Proxy

pFad v4 Proxy