コンテンツにスキップ

DB-LK (航空機)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ベリヤエフ DB-LK

  • 用途爆撃機
  • 設計者:Viktor Nikolayevich Belyayev
  • 製造者:ベリヤエフ
  • 初飛行1940年
  • 生産数:1機
  • 運用状況:試作のみ

ベリヤエフ DB-LK Belyayev DB-LK Dahl'niy Bombardirovshchik-LK – 長距離爆撃機–全翼機)は、1939年ソビエト連邦で設計/製造された爆撃機である。

開発

[編集]

ヴィクトル・ニコライヴィッチ・ベリヤエフ(Viktor Nikolayevich Belyayev)はTsAGI、AVIAVnito、アエロフロート航空、OMOS、AGOS、KOSOSとツポレフ設計局といった組織で経験を積んだ。1920年からは全翼機形式を含む数機のグライダーを製作し、1934年には2つの双胴の胴体内に各々10名の乗客を収容できる旅客機を設計した。

ベリヤエフは、DB-LKで非常に長い翼弦を持つ中央翼の両側に短い胴体と5度42分の前進角を持ちテーパーのかかった外翼部を備えた双胴形式の機体であった。外翼は7:1の割合で先端部が折れ曲がっていた。細身の中央ブームについた大型の垂直尾翼方向舵には、小さな水平尾翼と非常に大きな昇降舵を備えていた。

機体はアルミニウム合金製外皮で覆われた5本桁の主翼に軽合金製応力外皮構造であった。各々の胴体には深いカウリングに覆われたM-88を1基ずつ備え、これで3枚ブレードのVISh-23Dプロペラを駆動した。同様にパイロット/航法士と通信士/銃手は広範囲に窓が設けられた双方の胴体に搭乗した。外翼にはスラット補助翼、45度のザップフラップ、折れ曲がった翼端部にも小さな補助翼を備えていた。引き込み式の降着装置は、各胴体のエンジン後方に主脚が、尾翼の基部に尾輪があった。

飛行試験を開始する前にテストパイロットの(M.A. Nyukhtikov)は、通常の形式とは異なるDB-LKの操作性を探るために幾度も高速でのタクシングを行い、このうちの1回の試験では脚柱が折りたたまれてしまった。飛行試験は1940年初めに行われて良好な性能を発揮したが、重心点の変化には非常に敏感であった。量産は認可されなかった。


要目 (DB-LK)

[編集]

出典: Gunston, Bill. "Encyclopaedia of Russian Aircraft 1875–1995". London:Osprey. 1995. ISBN 1-85532-405-9

諸元

  • 乗員: 4
  • 全長: 9.78 m (32 ft 1 in)
  • 全高: 3.65 m (11 ft 11¾ in)
  • 翼幅: 21.6 m(70 ft 10½ in)
  • 翼面積: 56.87 m2 (612 ft2
  • 空虚重量: 6,004 kg (13,236 lb)
  • 運用時重量: 10,672 kg (23,528 lb)
  • 動力: ツマンスキー M-88 空冷 14気筒星型エンジン、708.41/745.7 kW (950/1,000 hp) × 2

性能

  • 最大速度: 488 km/h 303 mph
  • 航続距離: 2,900 km 1,800 miles
  • 実用上昇限度: 8,500 m (27,890 ft)
  • 上昇率: 6.15 m/s (1,210 ft/min)

武装

  • 固定武装: 4 × 7.62mm ShKAS機関銃;各テールコーンに2丁。
    2 × 7.62mm ShKAS機関銃; 中央翼前縁に前方固定。
お知らせ。 使用されている単位の解説はウィキプロジェクト 航空/物理単位をご覧ください。

関連項目

[編集]

出典

[編集]
  • Gunston, Bill. “The Osprey Encyclopaedia of Russian Aircraft 1875–1995”. London, Osprey. 1995. ISBN 1-85532-405-9

外部リンク

[編集]
pFad - Phonifier reborn

Pfad - The Proxy pFad of © 2024 Garber Painting. All rights reserved.

Note: This service is not intended for secure transactions such as banking, social media, email, or purchasing. Use at your own risk. We assume no liability whatsoever for broken pages.


Alternative Proxies:

Alternative Proxy

pFad Proxy

pFad v3 Proxy

pFad v4 Proxy