SPOTTED PRODUCTIONS
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-10-7 グローリア宮益坂Ⅲ 705 |
設立 | 2010年2月8日 |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 | 4011001063865 |
事業内容 |
1. 映画その他の映像関連の企画・製作・配給・宣伝・ソフト化 2. 1の関連グッズの製作・販売 3. イベントの企画・プロデュース・運営・宣伝 4. 劇場用パンフレット、本、雑誌の編集・執筆・発行・販売 5. 前各号に関する一切の事業 |
代表者 | 取締役 直井卓俊 |
資本金 | 100万円 |
外部リンク | https://spotted.jp/ |
株式会社スポッテッドプロダクションズ(英語: SPOTTED PRODUCTIONS INC.)は、日本の独立系映画会社である。配給をメインに映画の企画・配給・宣伝などを主な事業とする。
概要
[編集]2005年より、映画配給会社・アップリンクより独立した直井卓俊による個人事業「SPOTTED PRODUCTIONS」として映画の配給・宣伝・制作、雑誌『SPOTTED701』ほかパンフレットの編集・発行、Tシャツ・CD制作・販売などを手がけて来た。2010年に法人化した後は企画・配給を中心として多くの作品を手掛けている。
不祥事
[編集]『童貞。をプロデュース』の出演者への性行為強要の告発
[編集]2017年(平成29年)8月25日、『童貞。をプロデュース』の公開10周年を記念した上映の初日舞台挨拶において、出演者の加賀賢三は、本作における性行為が強要されたものであったと激しく告発した[1]。本作は当初、8月25日から31日まで上映する予定であったが[2]、この騒動を受けて、26日以降の上映は中止となった[3][4]。同月31日、監督の松江哲明と配給会社SPOTTED PRODUCTIONSの社長の直井卓俊は連名で声明「8.25(金)「童貞。をプロデュース」 10周年記念上映中止の経緯・ご報告につきまして」を発表し、「本作品の撮影は加賀氏の了承の下に行われ、強要などないことについて」として加賀の発言内容を否定した[5][6][7]。
2年後の2019年(令和元年)12月5日、ガジェット通信の取材に応じた加賀は、強要が行われた当時の具体的な状況や、その前後に交わされた松江を含む関係者とのやり取りについて詳細を語り[8]、2017年8月31日に松江・直井が連名で発表した声明[7]に対する反論を行った。また本件について「限りなく黒に近いグレーも白とされてしまうし、とんでもない嘘がまかり通ってしまう。そういうことを、『童貞。をプロデュース』で改めて知りました」と述べている[9]。
上記のガジェット通信によるロングインタビューのウェブ公開で本件は再度注目を集め、約1週間後の2019年12月13日、配給のSPOTTED PRODUCTIONSのホームページにて、監督の松江哲明と配給会社代表の直井卓俊による謝罪文が掲載された[10]。謝罪文で監督の松江哲明は撮影を強引に進めた部分があったことを認めた上で「加賀さんの気持ちを無視して、作品の完成、展開を優先してしまったことを、深く反省しています。申し訳ありませんでした」と綴り直筆で署名[11]、同ページに、配給会社SPOTTED PRODUCTIONS代表の直井卓俊も「上記を受けまして、2017年8月31日に松江監督と本作品の配給である弊社の連名で出した公式声明において、事実と異なる内容を発信してしまっていたことを厳粛に受け止め、心よりお詫び申し上げます。」[11]との文章を掲載し謝罪した[12]。その後2019年12月13日の謝罪文[11]はSPOTTED PRODUCTIONSのウェブサイト上から削除され、2020年1月21日に株式会社スポッテッドプロダクションズ代表取締役直井卓俊名義で「映画『童貞。をプロデュース』について(配給より経緯報告とお詫び)」との文章が掲載され、謝罪とともに上記声明文の掲載も含め詳しい経緯が説明されている[13]。
2023年6月には性行為の強要を語る出演者のインタビュー動画がYouTubeで公開された[14]。
主な映画
[編集]- 法人化前
- 2005年
- 『てばなとめいたんてい』(2005)-製作・配給・宣伝
- 『シャーリー・テンプル・ジャポンpart1&2』(2005)- 配給・宣伝
- 『おじさん天国』(2005)- 配給・宣伝
- 2007年
- 『童貞。をプロデュース』(2007)-配給・宣伝
- 『たそがれ』(2007)-配給・宣伝
- 2008年
- 『片腕マシンガール』(2008)- 配給・宣伝
- 『東京残酷警察』(2008)- 配給・宣伝
- 『デコトラ★ギャル奈美』(2008)- 配給・宣伝
- 2009年
- 『あんにょん由美香』(2009)- 製作・配給・宣伝
- 『ライブテープ』(2009)- 配給・宣伝
- 『SR サイタマノラッパー』(2009)- 配給・宣伝
- 2010年
- 『ロストパラダイス・イン・トーキョー』(2010)- 配給・宣伝
- 『SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム』(2010)- 宣伝協力
- 法人化後
- 2010年
- 『魔法少女を忘れない』(2010)- 配給・宣伝
- 2011年
- 『UNDERWATER LOVE-おんなの河童-』(2011)- 配給・宣伝
- 『-×-(マイナス・カケル・マイナス)』(2011)- 配給協力
- 『ニュータウンの青春』(2011)-配給協力
- 『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』(2011)-製作・配給・宣伝
- 2012年
- 『フラッシュバックメモリーズ 3D』(2012)- 配給・宣伝
- 『こっぴどい猫』(2012)- 配給・宣伝
- 『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(2012)- 製作・配給・宣伝
- 『あの娘が海辺で踊ってる』(2012)- 配給協力
- 2013年
- 『ダークシステム[完全版]』(2013)- 配給・宣伝
- 『暗闇から手を伸ばせ』(2013)- 配給・宣伝
- 『竜宮、暁のきみ』(2013)- 配給協力
- 『自分の事ばかりで情けなくるよ』(2013)- 配給・宣伝
- 『恋の渦』(2013)- 配給・宣伝
- 2014年
- 『モーターズ』(2014)- 配給・宣伝
- 『百円の恋』(2014)- 配給・宣伝
- 『おんなのこきらい』(2014)-配給・宣伝
- 『5つ数えれば君の夢』(2014)- 製作・配給・宣伝
- 『友だちのパパが好き』(2014)- 配給・宣伝
- 『サッドティー』(2014)- 配給・宣伝
- 『鬼灯さん家のアネキ』(2014)- 配給・宣伝
- 『世界の終わりのいずこねこ』(2014)-配給・宣伝
- 『ワンダフルワールドエンド』(2014)-配給・宣伝
- 2015年
- 『飛べないコトリとメリーゴーランド』(2015)- 配給・宣伝
- 『101回目のベッド・イン』(2015)-配給協力
- 『いいにおいのする映画』(2015)- 配給・宣伝
- 『私たちのハァハァ』(2015)- 配給・宣伝
- 2016年
- 『黒い暴動❤』(2016)- 製作・配給・宣伝
- 『脱脱脱脱17』(2016)- 配給・宣伝
- 『At the terrace テラスにて』(2016)- 配給・宣伝
- 『14の夜』(2016)- 配給・宣伝
- 2017年
- 『花に嵐』(2017)- 配給・宣伝
- 『カメラを止めるな!』(2017)- 配給協力
- 『スレイブメン』(2017)- 配給・宣伝
- 『聖なるもの』(2017)- 配給・宣伝
- 『少女邂逅』(2017)- 配給・宣伝
- 『なっちゃんはまだ新宿』(2017)-配給・宣伝
- 『逆光の頃』(2017)- 配給・宣伝
- 『はらはらなのか。』(2017)- 製作・配給・宣伝
- 『アイスと雨音』(2017)- 製作・配給・宣伝
- 2018年
- 『ウィッチ・フウィッチ』(2018)- 配給協力
- 『月極オトコトモダチ』(2018)-配給・宣伝
- 『暁闇』(2018)- 配給・宣伝
- 『左様なら』(2018)-配給・宣伝
- 『無限ファンデーション』(2018)-配給・宣伝
- 『ウルフなシッシー』(2018)- 配給協力
- 『松永天馬殺人事件』(2018)- 配給協力
- 『書くが、まま』(2018)- 配給協力
- 『満月の夜には思い出して』(2018)- 配給協力
- 『いつか輝いていた彼女は』(2018)- 配給・宣伝
- 『テロルンとルンルン』(2018)- 配給協力
- 『あの日々の話』(2018)- 配給・宣伝
- 2019年
- 『アストラル・アブノーマル鈴木さん』(2019)- 企画・配給・宣伝
- 『放課後ソーダ日和-特別版-』(2019)-配給・宣伝
- 『眉村ちあきのすべて』(2019)-配給・宣伝
- 『東京の恋人』(2019)- 配給・宣伝
- 『ドンテンタウン』(2019)- 配給・宣伝
- 『男の優しさは全部下心なんですって』(2019)-配給・宣伝
- 『街の上で』(2019)- 配給協力
- 2020年
- 『COMPLY+-ANCE』(2020)- 配給・宣伝
- 『彼女来来』(2021)- 配給・宣伝
- 『絶滅動物(VACATION)』(2021)-配給協力
- 『ワンダーウォール 劇場版』(2020)- 配給・宣伝(4月10日公開)
- 『アルプススタンドのはしの方』(2020)-配給・宣伝(7月24日公開)
- 『僕たちは変わらない朝を迎える』(2020)-配給
- 2021年
- 『REDLINE -10th Anniversary-』(2021)- 配給協力
- 『迷子になった拳』(2021)- 配給
- 『幕が下りたら会いましょう』(2021)- 配給・宣伝
- 『ほとぼりメルトサウンズ』(2021)- 配給・宣伝
- 『ハッピーエンディングス』(2021)- 配給・宣伝
- 『この日々が凪いだら』(2021)- 配給協力
- 『扉を閉めた女教師』(2021)- 配給・宣伝
- 『欲しがり奈々ちゃん〜ひとくち、ちょうだい〜』(2021)- 配給・宣伝
- 2022年
- 2023年
- 『銀平町シネマブルース』(2022)- 配給・宣伝
- 『よっす、おまたせ、じゃあまたね。』(2022)- 配給・宣伝
- 『さよならエリュマントス』(2023)- 配給・宣伝
- 『まなみ100%』(2022)- 配給・宣伝
- 『サーチライト-遊星散歩-』(2022)- 配給・宣伝
- 『ブルーを笑えるその日まで』(2023)- 配給協力
- 2024年
- 『違う惑星の変な恋人』(2023)- 配給・宣伝
- 『このハンバーガー、ピクルス忘れてる。』(2024)- 配給
- 『ミレニアム・マンボ-4Kレストア版-』(2024)- 配給
- 『明けまして、おめでたい人』- 配給協力
- 『記憶の居所』(2023)- 配給協力
- 『朝をさがして』(2023)- 制作・配給
- 『水深ゼロメートルから』(2024)- 配給・宣伝
- 『冗談じゃないよ』- 配給協力
- 『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』 - 配給・宣伝
企画上映
[編集]- R18 LOVE CINEMA SHOWCASE(2006-2008)
- MOOSIC LAB(2012-2019)
- MOOSIC LAB[JOINT](2020-)
- 大田原愚豚舎の世界-異能・渡辺紘文監督特集(2019-2020)
演劇
[編集]- 『ぶたい版・中学生日記』(2011)-制作協力
- 『アルプススタンドのはしの方』(2019)- 製作
- 『アルプススタンドのはしの方-高校演劇ver.』(2021)- 製作
- 『水深ゼロメートルから』(2021)- 製作
脚注
[編集]- ^ “映画舞台あいさつで前代未聞の“開チン”事件”. 東スポWeb. 東京スポーツ新聞社 (2017年8月30日). 2017年9月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月31日閲覧。
- ^ “NEXT LATE SHOW”. cinema rosa.net. 池袋シネマ・ロサ (2017年7月). 2017年7月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月31日閲覧。 “童貞。をプロデュース 10周年記念レイトショー (..) 8/25(金)~8/31(木)”
- ^ “出演者が性行為の強要を訴えたのが原因か? 松江哲明監督「童貞。をプロデュース」10周年記念上映が中止”. ねとらぼ. アイティメディア株式会社 (2017年8月27日). 2023年5月31日閲覧。
- ^ “舞台あいさつトラブルで映画上映中止…配給会社「観客の安全を担保できない」”. 東スポWeb. 東京スポーツ新聞社 (2017年9月1日). 2012年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月31日閲覧。
- ^ 井本早紀 (2017年9月1日). “『童貞。をプロデュース』暴行騒動で上映中止 出演者“性的シーン強要”訴えに、監督&配給「事実無根」”. シネマトゥデイ. 2019年12月6日閲覧。
- ^ “松江哲明監督、10年前作品の“出演強要騒動”を否定 出演者の「犯罪行為」を主張”. ORICON NEWS (2017年9月6日). 2019年12月6日閲覧。
- ^ a b 直井卓俊, 松江哲明 (2017年8月31日). “8.25(金)「童貞。をプロデュース」 10周年記念上映中止の経緯・ご報告につきまして”. SPOTTED PRODUCTIONS. 2019年12月15日閲覧。
- ^ 藤本洋輔 (2019年12月5日). “『童貞。をプロデュース』強要問題の“黙殺された12年”を振り返る 加賀賢三氏インタビュー 〈2019年12月12日追記あり〉”. ガジェット通信 GetNews. 東京産業新聞社. 2019年12月21日閲覧。
- ^ 藤本洋輔 (2019年12月5日). “『童貞。をプロデュース』強要問題の“黙殺された12年”を振り返る 加賀賢三氏インタビュー (5/5ページ)”. ガジェット通信 GetNews. 東京産業新聞社. p. 5. 2019年12月6日閲覧。
- ^ SPOTTED PRODUCTIONS(@spotted_films) 2019年12月13日のツイート、2023年5月31日閲覧。
- ^ a b c 松江哲明, 直井卓俊. “加賀賢三さん、そして「童貞。をプロデュース」で不快な思いをされた方へ”. SPOTTED PRODUCTIONS. 2019年12月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年2月16日閲覧。
- ^ 福田瑠千代 (2019年12月14日). “映画「童貞。をプロデュース」の“性行為強要”問題で監督と配給会社が謝罪 「撮影を強引に進めてしまった」/監督と配給会社代表が謝罪しました。”. ねとらぼ. 2020年2月16日閲覧。
- ^ “映画『童貞。をプロデュース』について(配給より経緯報告とお詫び)”. SPOTTED PRODUCTIONS (2020年1月21日). 2023年6月16日閲覧。
- ^ 「ドキュメント映画監督から無理矢理の…/「お前がしゃぶれ」舞台挨拶で監督にブチギレ」 - YouTube -- 街録ch〜あなたの人生、教えて下さい〜