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{{出典の明記|date=2018年6月}}
{| {{Railway line header}}
{{Infobox rail line
{{UKrail-header2|八百津線|red}}
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{{BS-daten
| name = [[File:Meitetsu logomark 2.svg|20px|名古屋鉄道|link=名古屋鉄道]] 八百津線
| LNGE = 7.3
| color = 018b44
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| image = Meitetsu-DC-10.jpg
| STROMG = 1500[[ボルト (単位)|V]] [[架空電車線方式]]
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| NEIGUNG = <!-- 最急勾配 (&permil;) -->
| image_alt = 八百津駅に停車中のキハ10形レールバス
| RADIUS = <!-- 最急曲線 -->
| CAPTION caption = [[八百津駅]]における停車中の[[名鉄キハ3010形気動車#キハ10形|キハ10形]]レールバス
| V-MAX = <!-- 最高速度 (km/h) -->
| LNGE status = 7.3廃止
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| map = [[File:Linemap of Yaotsu Line.svg|300px]]
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{| {{Railway line header|collapse=yes}}
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|}
|}
'''八百津線'''(やおつせん)は、[[岐阜県]][[可児市]]の[[明智駅 (岐阜県可児市)|明智駅]]から岐阜県[[加茂郡 (岐阜県)|加茂郡]][[八百津町]]の[[八百津駅]]までを結んでいた、[[名古屋鉄道]](名鉄)の[[鉄道路線]]。かつて'''八百津支線'''(やおつしせん)と称していた時期があり、八百津支線と呼称され場合は[[名鉄広見線|広見線]]の支線として扱われた<ref>{{Cite book|和書|editor =名古屋鉄道|year =1961|title = 名古屋鉄道社史|asin = B000JAMKU4|page=697}}</ref>
 
運賃計算区分はC(運賃計算に用いる距離は営業キロの1.25倍)。
__TOC__
 
== 概要 ==
{{出典の明記|date=2018年6月|section=1}}
[[名鉄広見線|広見線]]から分岐し、[[蘇水峡]]や[[丸山ダム]]などの景勝地を控えた八百津町まで[[木曽川]]に沿って結んでいた。途中の兼山町内にトンネルが1か所存在した。
 
[[2001年]][[10月1日]]に全線廃止<ref name="meitetsu-haisen-p34" />。同日に同じ名鉄の[[名鉄谷汲線|谷汲線]]、[[名鉄揖斐線|揖斐線]][[黒野駅]] - [[本揖斐駅]]間、[[名鉄竹鼻線|竹鼻線]][[江吉良駅]] - [[大須駅]]間が廃止されている<ref name="meitetsu-haisen-pp170-171">徳田耕一『名鉄の廃線を歩く』JTBパブリッシング、2001年、pp.170-171</ref>
 
[[1984年]]に広見線とともに[[富士重工業|富士重工]]の[[レールバス]]の試運転が行われ<ref name="meitetsu-haisen-p33" />、名鉄が閑散区間合理化のためこれを採用し、同年八百津線電気運転を廃止してレールバス運転に切り替え<ref name="meitetsu-haisen-p33" />、その直後から架線などの電設備は撤去された。レールバス化当初は[[名鉄キハ3010形気動車#キハ10形|キハ10形]]を使用し<ref name="meitetsu-haisen-p33" />、1995年より廃止時までは[[名鉄キハ3010形気動車|キハ30形]]を使用していたが<ref name="meitetsu-haisen-p34" />、八百津線廃止後キハ30形は[[名鉄三河線|三河線]]の[[非電化]]区間へ移籍した。しかし、こちらも廃止になったことにより名鉄から非電化路線はなくなり、車両は[[ミャンマー]]へ輸出された。その後、2006年に[[新可児駅]]構内のレールバス専用の検車場([[新可児検車場]])が撤去された。
 
=== 路線データ ===
*路線距離([[営業キロ]]):7.3km <ref name="youran">運輸省鉄道局監修『鉄道要覧』平成9年度版、電気車研究会・鉄道図書刊行会、p.124</ref><ref name="chizucho">今尾恵介監修『日本鉄道旅行地図帳』7号 東海、新潮社、2008年、p.50</ref>
*路線距離([[営業キロ]]):7.3km
*[[軌間]]:1067mm <ref name="chizucho" /><ref name="youran" />
*駅数:5駅(起終点駅を含む・廃線時点 <ref name="chizucho" />
*複線区間:なし(全線単線) <ref name="youran" />
*電化区間:全線電化(廃止時。直流1500V・1984年9月まで<ref name="meitetsu-haisen-p31" />)→全線直流1500V電化(1984年9月から廃止時まで<ref name="meitetsu-haisen-p33">徳田耕一『名鉄の廃線を歩く』JTBパブリッシング、2001年、p.33</ref>
*[[閉塞 (鉄道)|閉塞方式]]:スタフ閉塞式 <ref>徳田耕一『名鉄の廃線を歩く』JTBパブリッシング、2001年、p.32</ref>
 
== 運行形態 ==
{{出典の明記|date=2018年6月|section=1}}
廃止時点では全列車レールバスによる運行で、八百津線内折り返し運転されていた。ただし、給油基地が広見線新可児駅構内の新可児検車場にあったため、昼間の1往復のみ新可児駅まで直通していた(このときは明智駅で列車交換を行い、明智始発折り返し御嵩行きにも連絡していた。往復とも普通列車であったが八百津行きは広見線の学校前駅を通過していた)。すべて、普通列車の[[ワンマン運転]]で、明智 - 八百津間で30分間隔で毎時2往復、11 - 12時台は60分間隔で毎時1往復運転されていた。ただし、廃線間際には、臨時列車が数往復増発されて、毎時2往復運転されていた。廃止時点では全列車が各駅に停車していたが、電化時代には兼山口駅と中野駅を通過する普通列車が存在した。
 
[[単線]]であるが、廃止時点では兼山駅などにあった[[列車交換|交換]]設備はすべて廃止されており、列車の行き違いは行われていなかった。
 
1984年までは電化されており、[[名鉄犬山線|犬山線]]との直通運転列車があった時期もある。電化時代、[[パノラマカー]]による名古屋方面直通特急「蘇水湖号」が運転されており、廃止直前に[[常滑駅|常滑]] - 八百津間でリバイバル「蘇水湖号」が、常滑 - 新可児間をパノラマカーによる急行(6両固定編成、犬山から普通)、新可児 - 明智(実際は御嵩行き)間を[[名鉄3400系電車|3400系]]、明智 - 八百津間をキハ30形レールバスが担当して運転された。
 
== 歴史 ==
*[[1930年]]([[昭和]]5年)[[4月30日]] - [[東濃鉄道・東美鉄道|東美鉄道]]が伏見口(現・明智) - 兼山間開業<ref name="meitetsu-haisen-p30">徳田耕一『名鉄の廃線を歩く』JTBパブリッシング、2001年、p.30</ref><ref name="youran" />。開業当初は直流600V電化
*1930年(昭和5年)[[10月1日]] - 兼山 - 八百津間開業<ref name="meitetsu-haisen-p30" /><ref name="youran" />
*[[1943年]](昭和18年)[[3月1日]] - 名古屋鉄道が東美鉄道を合併。新広見(現・新可児) - 御嵩(現・御嵩口)間、伏見口 - 八百津間を'''東美線'''とする<ref name="meitetsu-haisen-p30" />
*1943年(昭和18年)
*1943年(昭和18年)8月10日 起業廃止(許可)(可児郡錦津村地内八百津-錦織間)<ref>[http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2961483/9 「鉄道起業廃止」『官報』1943年8月16日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>
**[[兼山ダム]]完成に伴い日本発送電専用線廃止<ref name=KList>{{Cite book|和書|author1=清水武|author2=田中義人|author3=澤内一晃|year =2021|title = 名古屋鉄道の貨物輸送|publisher =フォト・パブリッシング|isbn=978-4802132701|page=268}}</ref>。
*[[1944年]](昭和19年) 伏見口 - 兼山口間の東伏見駅、兼山口 - 兼山間の城戸駅、中野 - 八百津間の伊岐津志駅休止
*1943年(昭和18年)8*8月10日 - 起業廃止(許可)(可児郡錦津村地内八百津-錦織間)<ref>[http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/{{NDLDC|2961483/9}} 「鉄道起業廃止」『官報』1943年8月16日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>
*[[1948年]](昭和23年)[[5月16日]] 東美線の新広見 - 御嵩(現・御嵩口)間を広見線に編入。伏見口 - 八百津間を'''八百津線'''に改称
*[[19521944年]](昭和2719)3月 [[丸- 伏見口 - 兼ダム]]建設工事線として口間の東伏見駅[[丸水力専用鉄道]]口 - 兼山間の城門駅、中野 - 八百津間の伊岐津志駅休止<ref -name="chizucho" 錦織間開業/>
*[[1948年]](昭和23年)[[5月16日]] - 東美線の新広見 - 御嵩(現・御嵩口)間を広見線に編入。伏見口 - 八百津間を'''八百津線'''(八百津支線)に改称<ref name="meitetsu-haisen-p30" />
*[[1953年]](昭和28年)7月 丸山水力専用鉄道 錦織 - 丸山発電所間開業
*[[19541952年]](昭和2927)3月 - [[6月1日丸山ダム]] 建設工事線として、[[丸山水力専用鉄道]] 八百津 - 丸山発電所錦織開業<ref name="meitetsu-haisen-p37">徳田耕一『名鉄の線を歩く』JTBパブリッシング、2001年、p.37</ref>
*[[1953年]](昭和28年)7月 - 丸山水力専用鉄道 錦織 - 丸山発電所間開業<ref name="meitetsu-haisen-p37" />
*[[1965年]](昭和40年)[[3月21日]] 架線電圧を1500Vに昇圧
*[[19691954年]](昭和4429年)[[4651日]] 休止中の東伏見駅、城戸駅、伊岐- 丸山水力専用鉄道 八百志駅 - 丸山発電所間廃止<ref name="meitetsu-haisen-p37" />
*[[1963年]](昭和38年)[[8月21日]] - 城山トンネル補強のため9月15日まで運休<ref>{{Cite book|和書|author=名古屋鉄道広報宣伝部(編)|year=1994|title=名古屋鉄道百年史|publisher=名古屋鉄道|page=1012}}</ref>。
*[[1982年]](昭和57年)[[4月1日]] 伏見口駅を明智駅に改称
*[[1965年]](昭和40年)[[3月21日]] - 架線電圧を600Vから1500Vに昇圧<ref name="meitetsu-haisen-p31">徳田耕一『名鉄の廃線を歩く』JTBパブリッシング、2001年、p.31</ref>
*[[1984年]](昭和59年)[[9月23日]] 電気運転廃止。レールバス化
*[[19851969年]](昭和6044年)[[34145日]] ワンマン運転開始- 休止中の東伏見駅、城門駅、伊岐津志駅廃止<ref name="chizucho" />
*[[1982年]](昭和57年)[[4月1日]] - 伏見口駅を明智駅に改称<ref name="chizucho" />
*[[2001年]]([[平成]]13年)[[10月1日]] 明智 - 八百津間が廃止。翌日より[[東濃鉄道]]により代替バス([[やおバス|YAOバス]])運転開始
*[[1984年]](昭和59年)[[9月23日]] - 電気運転廃止レールバス運転開始<ref name="meitetsu-haisen-p33" />。電設備撤去開始
*[[1985年]](昭和60年)[[3月14日]] - 電化設備撤去完了、ワンマン運転開始<ref name="meitetsu-haisen-p34">徳田耕一『名鉄の廃線を歩く』JTBパブリッシング、2001年、p.34</ref>
*[[2001年]]([[平成]]13年)[[10)10月1日]] - 明智 - 八百津間が廃止<ref name="meitetsu-haisen-p34" />。翌日より[[東濃鉄道]]により代替バス([[やおバス|YAOバス]])運転開始
 
== 駅一覧 ==
{{地図外部リンク
|width = 200px
|テキスト1 = 名鉄八百津線
|地図1_サイト = その他
|地図1_ID = http://pyoco3.c.ooco.jp/tokai/tokai-d.html#八百津線
|地図1_タイトル = 廃止鉄道ノート
|地図1_説明 = <br />地形図にカーソルをかざすと廃線跡を表示
}}{{Clearleft}}
*廃止時点([[#imao|今尾 (2008)]]に基づく)
*全駅[[岐阜県]]に所在。
*廃止時点では'''普通列車'''のみ運行。全列車、各駅に停車。
{| class="wikitable" rules="all"
|-style="text-align:center"
!style="width:6em; border-bottom:solid 2px #018b44;"|駅名
!style="width:2.5em; border-bottom:solid 2px #018b44;"|駅間<br />キロ
!style="width:2.5em; border-bottom:solid 2px #018b44;"|営業<br />キロ
!style="width:18em; border-bottom:solid 2px #018b44;"|接続路線
!接続路線
!style="width:7.5em; border-bottom:solid 2px #018b44;"|所在地
!所在地
|-
|[[明智駅 (岐阜県可児市)|明智駅]]
94 ⟶ 116行目:
|style="text-align:right;"|2.3
|&nbsp;
|rowspan="2"|[[可児郡]][[兼山町]]<br />(現・可児市)
|-
|[[兼山駅]]
105 ⟶ 127行目:
|style="text-align:right;"|5.4
|&nbsp;
|rowspan="2"|[[加茂郡 (岐阜県)|加茂郡]][[八百津町]]
|-
|[[八百津駅]]
112 ⟶ 134行目:
|&nbsp;
|}
※廃止時のもの。
 
=== 全線廃止以前の廃駅 ===
以下の駅はすべて[[1944年]](昭和19年)に休止となり、[[1969年]](昭和44年)4)[[4月5日]]に廃止されている<ref name="chizucho" /><ref name="meitetsu-haisen-p170">徳田耕一『名鉄の廃線を歩く』JTBパブリッシング、2001年、p.170</ref>。駅名は1969年4月5日当時のもので、伏見口駅は現在の明智駅
*[[東伏見駅 (岐阜県)|東伏見駅]] - 伏見口駅起点0.8km、伏見口駅 - 兼山口駅間に所在。
*[[城門駅]] - 伏見口駅起点3.0km。兼山口駅 - 兼山駅間に所在。
*[[城戸駅 (岐阜県)|城戸駅]]
*[[伊岐津志駅]] - 伏見口駅起点6.2km、中野駅 - 八百津駅間に所在。
 
== その他 ==
124 ⟶ 145行目:
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
<references />
 
== 参考文献 ==
*{{cite book | 和書 | author = 今尾恵介(監修) | title = 日本鉄道旅行地図帳 | publisher = [[新潮社]] | volume = 7 東海 | year = 2008 | id = ISBN 978-4-10-790025-8 |ref = imao}}
 
== 関連項目 ==
131 ⟶ 156行目:
 
{{名古屋鉄道路線}}
{{DEFAULTSORTデフォルトソート:めいてつやおつせん}}
[[Category:中部地方の鉄道路線 (廃止)|やおつせん]]
[[Category:名古屋鉄道の廃線|やおつ]]
[[Category:東美鉄道|路やおつせん]]
[[Category:可児市岐阜県の交通]]
[[Category:八百津町の交通]]
[[Category:岐阜県の歴史|めいてつやおつせん]]
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