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顔じゃない

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

顔じゃないとは、大相撲の隠語で「分不相応」(ぶんふそうおう)という意味、いわゆる身分能力などを考えてふさわしくないということをいう。また、非礼や不作法などを叱る場合にも使われる。

由来

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エピソード

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第68代元横綱朝青龍明徳(現実業家タレント)は、2008年7月場所から三場所連続休場と不振が続き、2009年1月場所直前に入ると当時のマスコミからは「進退を掛ける場所」「引退危機」と騒がれ続けていた。その最中、横綱朝青龍は出羽海部屋で稽古していたが、その光景を取材していたNHK大相撲解説者でタレントの舞の海秀平(元小結)は、部屋の稽古帰りに「横綱、まだ引退しないで下さいね」と声を掛けた。その直後、朝青龍は舞の海に向かって「顔じゃないよ!」と不機嫌そうに一喝し、そのまま車に乗り込んだ。この事件にマスコミは「朝青龍、今度は大先輩に対して大暴言」等と報道し物議を醸した[1]。翌日朝青龍は横綱審議委員会の稽古総見で舞の海とバッタリ会い、「おう、秀平」と呼び捨てにした。この対応に舞の海は「横綱に下の名前を覚えてもらって光栄です」と記者に答えた[2]

2024年4月に元大関霧島陸奥が65歳の停年を迎え、霧島が経営した陸奥部屋の後継者選びで、陸奥部屋付きの元前頭敷島浦風が、部屋の継承に際し、「自分は顔じゃない(分不相応)」と断わったという[3]。結局、2024年4月に霧島は65歳の停年を迎え、後継者不在のまま陸奥部屋は閉鎖され、所属力士などは一門の音羽山部屋などに移籍となった。

脚注

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関連項目

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